リスニング・スピーキングなど英語学習に行き詰まりを感じている人におすすめ!シャドーイング

究極の英語学習法K/H System (入門編)

進学はもちろん仕事や趣味で英語スキルが必須になりつつある昨今、英語の学習方法に行き詰まりを感じている人は多いと思います。

実は筆者の私も仕事でメールはもちろん、書類作成や電話など英語スキルが求められ、英語教材をあれこれ買ってみたり、英会話を習ってみたりしたものの、効果が感じられず行き詰っていた一人でした。

TOEICのスコアはそれなりにあるものの、スコアほどのスピーキング力やリスニング力がなかったのです。

電話では聞き取れず、思うように話せず、話せても発音が悪くて通じず四苦八苦。

そんな私を冷たい目で見る同僚。

あせって英会話のレッスンを増やしてみても、リスニングもスピーキングもたいして伸びず。

お金と時間ばかりかかるだけで、効果は感じられませんでした。

TOEICは問題集を解き、回答テクニックさえ身につければスコアは伸びます。

でも留学せず、独学でリスニング力やスピーキング力を伸ばすのは難しいですね。

そこで、同じような経験をしている人にぜひおすすめしたいのが、シャドーイングです。

英語を学ぶ中でシャドーイングについては耳にしたことがあるかと思いますが、地味な方法ですので実際にやったことのある人はそれほどいないかと思います。

でも、地味だからこそ効果は抜群!

リスニングはもちろん、スピーキングにも発音にも、リーディングにも大きな効果がありました。

ここでは具体的なシャドーイングの方法を紹介します。

シャドーイングって聞いたことはあるけれど

シャドーイング、という単語は英語学習の上でどこかで目にしたことがあるかと思います。

ただ、実際の方法はとても地味な反復学習であり、教材ビジネスにもあまりならないため、あまり表立った学習方法として紹介されることはないのかもしれません。

では、地味ではあるけれど、それに耐えた分だけ効果は高いシャドーイングについてみていきましょう。

シャドーイングとは、ただ聞いたものをマネして言うだけ

シャドーイングは、その名の通り影のように聞きとった文章を数歩(1,2秒)遅れて聞いた通りに言う、という学習法です。

1文で説明できるくらい、シンプルな方法なので英語初心者から上級者までレベルに関わらず、誰にでも取り入れることができる上、誰にでも効果があるようです。

実際、英語同時通訳養成の専門学校でもシャドーイングが行われていることから、その効果に信用できるかと思います。

実際のおすすめのシャドーイングのやり方

それでは、具体的にどのようにシャドーイングをやるのかみていきましょう。

シャドーイングの下準備

まず音声教材を用意します。

それを何度も繰り返し聞いて、耳を慣らしておきます。

ディクテーション(聞いたものを書き取る)を行ってもいいでしょう。

もし、スクリプトもあれば精読し内容もよく頭に入れておきます。

いざシャドーイング開始

念入りな下準備の後に、いざシャドーイング。

シャドーイングをする際は、必ず録音します。

そして、文章はもちろん発音や抑揚も含め100%コピーするつもりで、教材のスピーカーになりきってシャドーイングするのが最大のポイントです。

ネイティブスピーカーのように、身振り手振りもつけるといいかもしれません。

恥ずかしいので、誰もいない部屋で行うことをおすすめします。

シャドーイングの後は、録音した音声を確認

シャドーイングが終わったら、必ず録音した自分の音声を確認しましょう。

私の場合、この作業が最初はとてつもなく衝撃で恥ずかしかったのをよく覚えています。

恥ずかしさに耐えながら、第三者的視点でどこが教材と異なるのか、単語のミスや発音、抑揚、テンポなど細かくチェックします。

シャドーイングをやってみると、聞き取れていたつもりの助詞やbe動詞、冠詞などが聞き取れていなかったことに気づくこともあります。

繰り返し同じ教材を使ってシャドーイング

録音した自分の音声で修正点を確認したら、再度シャドーイングします。

これを何度も繰り返し、教材の音声に少しずつ近づけてマネします。

最終的には、教材を文章・抑揚・発音・テンポなど100%コピーすることが目標です。

できたら毎日行うことをおすすめします。

私は、最初に録音した自分がシャドーイングする音声を聞いて愕然とするレベルから、時々さぼりつつもほぼ毎日3ヶ月弱ほど同じ教材でシャドーイングを続けました。

シャドーイングにおすすめの音声教材

繰り返し何度も何度も同じ教材を使うので、まずは1つだけ音声教材を用意すればいいでしょう。

教材は、ネイティブスピーカーが話しているもので、早すぎず遅すぎずなナチュラルなスピードであるものを選びます。

あまりカジュアルすぎない、スピーチなどが仕事にも応用できておすすめです。

長すぎるとシャドーイングする上で大変なので、5分から10分程度でOKです。

Youtubeなどから選ぶのもいいですが、教材として購入できるものを2つ紹介します。

究極の英語学習法K/H System (入門編)

究極の英語学習法K/H System (入門編)

シャドーイングの本はいろいろ出版されていますが、この本が詳しく分かりやすいと思います。

同時通訳者である筆者ならではの、さまざまなテクニックが記載されており付属の8分の音声教材CDで多角的に学習できます。

これ1冊でOKといっても過言ではない、骨太な学習書でおすすめです。

私もこの本を購入し、付属のCDでシャドーイングを3ヶ月弱していました。

中上級者向け。

新ゼロからスタートシャドーイング 入門編

新ゼロからスタートシャドーイング 入門編

上記の本では難しすぎる、という人におすすめ。

単語のシャドーイングから始めて、短文、会話、長文と徐々にステップアップしていきます。

初心者で英語が全然聞き取れない!

とリスニング力に自信がない人にぴったりです。

英語は5分を完璧にしろ! 〜世界一簡単なシャドウイング学習法〜

【CD付】英語は5分を完璧にしろ! 〜世界一簡単なシャドウイング学習法〜

こちらは5分の音声教材を8ステップに分けてシャドーイングする学習本。

K/Hシステムよりシンプルに分かりやすい方法でシャドーイングに挑戦したいという初心者・中級者向けです。

シャドーイングで期待できる効果

地道に同じ文章を何度も何度も繰り返すことでようやく効果が出るシャドーイング。

効果が事前にわからないことには、挑戦する気にならないですよね。

そこで、私が実際に感じた効果を紹介します。

個人的な感想ですので、同じ効果を得られない場合や異なる効果を得られる場合もあるかもしれません。

予めご了承ください。

リスニング力が上がった

今まで聞き取れていなかった、冠詞や助詞など細かな点も聞き取りやすくなりました。

また、英語の語順のまま、日本語に訳さずに内容が理解しやすくなりました。

海外ドラマもCNNやBBCなどのニュースも聞き取りやすくなりました。

海外ドラマのセリフを聞き取って自然な表現を学ぶのも可能になったのもうれしい上達ポイントでした。

発音やイントネーションが劇的に改善された

日本人独特のアクセントの強い日本語英語から、よりナチュナルな発音やイントネーションに改善できました。

私個人的にこれが一番大きな改善が見られた点です。

1つの音声教材しか取り組んでなかったのですが普段の会話にも応用できているようで、英会話の先生に「発音とかイントネーションがよくなったね」と指摘されました。

残念ながら先生のおかげではないのですけどね。

仕事の電話でせっかく英語で話しても分かってもらえないと、がっくりすることがかなり減りました。

スピーキング力が上がった

発音やイントネーションの改善で相手に通じやすくなって自信がついたのか、話す度胸がつきました。

これは仕事の電話にとても役に立ちました。

シャドーイングを繰り返すことで、瞬発力が上がり返答しやすくなったのかもしれません。

リーディング力が上がった

意外な副産物としてリーディングスピードがぐっと上がりました。

リスニングで英文をそのままの語順で理解できるようになったことで、リーディングも英語の語順のまま理解できるようになり読解スピードがあがったのだと思います。

洋書を読むのがより楽しくなりました。

まとめ

効果的な英語学習方法であるシャドーイングについて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

10分程度の音声教材を繰り返し繰り返し数ヶ月も使い続けるという地味な学習方法でありながら、上述のとおりリスニングにスピーキング、発音、イントネーション、そしてリーディングにも効果は絶大です。

英語学習は教材にレッスンにとなにかとお金がかかりますが、上記のおすすめの本はいずれも2000円程度とお手頃。

2000円程度で効果は大きく、コストパフォーマンスは絶大です。

ぜひ、シャドーイング試してみてくださいね。