あなたの腰痛に合ったストレッチ法を見つけましょう
腰痛で悩む患者さんは、ストレッチを日課にしている方も多いかと思います。
症状が軽減してきている場合は、勿論その方法を継続なさって下さい。
何度か試してみたけれど、どうもピンとこないという方は、ストレッチ法を少し変えてみてはいかがでしょうか。
効果が僅かでも実感できれば、しめたものです。
きっと運動療法を継続する手助けになる事でしょう。
腰痛のストレッチ法は様々ですが、患者さんにおすすめして効果のみられたものを、タイプ・症状別にご紹介しますので、どうかご参考になさって下さい。
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目次
起床時、痛い方におすすめです
「朝起きた時が一番痛く、動いているうちに楽になってくる」と訴える腰痛患者さんは、とても多いです。
寝ている間は、同じ姿勢の時間が長く、血行が悪くなる為、筋肉・関節が強張り、動かし始めに強く痛みを感じます。
起き上がる前に寝ながらできる簡単ストレッチで、硬くなった筋肉をほぐし血行を良くしてあげましょう。
仰向けで両膝を立て、片膝ずつゆっくり抱え込み、気持ち良いところで10~20秒間保ちます。
次に両膝を立てたまま横に倒していき、同様に左右ストレッチして下さい。
たったこれだけでも、起床時の腰痛が少しずつ緩和されます。
目覚めてすぐ、慌てて起き上がる事だけは、避けて下さいね。
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デスクワークで辛くなったらこの方法
長時間椅子に腰かけて作業をすると、どうしても姿勢が悪くなり、腰に負担がかかってきます。
そのような時は、腰を反らすストレッチがおすすめです。
脚をやや広めに開いて立ち、両手をお尻に当てて骨盤を前に押すように、ゆっくり腰を反らせます。
膝は曲げすに、胸を軽く張り、息を吐きながら出来る範囲で3秒間保ちます。
1~2回で結構ですので、作業中でも腰に違和感を感じたら実施してみて下さい。
重い物を持ち上げたあとや中腰作業後も良いですよ。
又、腰を前に曲げると痛い方や腰椎椎間板ヘルニアの方にも有効な場合がありますので、ご担当医に相談のうえ、お試し下さい。
なお、ストレッチ中、腰に痛みや脚にシビレを感じたら中止して下さい。
立ち仕事や、長く歩くと痛い時はこの方法
長時間の立ち仕事や歩行、腰を反らす姿勢が多い方に有効なストレッチです。
椅子に腰かけて、両足を少し広めに開きます。
息をゆっくり吐きながら、床を見る様に背中を丸めていきます。
気持ちの良いところで、3秒間を1~2回繰り返して下さい。
腰部脊柱管狭窄症の患者さんや、腰を後に反らすと辛い方にもおすすめです。
慢性的な腰痛でお悩みの方へ
急性期をすぎても、なかなか症状が改善しない患者さんは、少なくありません。
原因が仕事や加齢変性、生活習慣にあり、悪化を繰り返し、慢性化してしまう方におすすめしている、マッケンジー体操です。
うつ伏せに寝て、両手を顔の横に置きます。
腕の力でゆっくりと上体を反らせ保持し、息をはきながら体の力を抜くようにします。
腰を反らせるのが辛い方は、両肘をついて前腕で上体を支えて、10秒間を10回繰り返します。
大きく反らせることが出来る方は、両手のひらで上体を支え肘を伸ばして、3秒間を10回行います。
痛みが悪化しなければ、1日3~6セット行って下さい。
マッケンジー体操で痛みが軽くなったらこのストレッチ
2週間ほど続けてみて、症状が改善してきましたら、夜間の体操時に腰を反らすストレッチの合間に腰を屈めるストレッチを加えて下さい。
仰向けに寝て軽く開いた両膝を抱えて、ゆっくりとお腹に近づけ、気持ち良いところで、3秒間保持を5回繰り返します。
ただし、痛み・シビレがお尻から足の方へ移動するようでしたら、必ず中止して下さいね。
すべり症の患者さんにはこのストレッチ
肥満気味で、腹筋が弱く腰を反らせる姿勢になってしまう、中年以後の方に多く見られる疾患です。
筋トレと合わせて、適切なストレッチを行いましょう。
仰向けに寝て、両膝をたてます。
腰を床に押しつけるイメージで、腹筋に力を入れながら腰の筋肉を伸ばしていきます。
反った腰椎を元に戻すように意識して下さい。
10秒から20秒を数回繰り返してみましょう。
仰向けで両膝を抱えるストレッチもとても有効ですので、ぜひ体操に加えてください。
まとめ
ストレッチが体に良いことは、皆さんご存じですが、残念ながら継続されている方は、少ないものです。
運動療法は、「簡単で、気持ち良く、効果が実感できる」ものは続けていただけるのですが、「難しく、辛くて、痛みが変わらない」と感じられた患者さんは、挫折される場合が多いです。
ストレッチにチャレンジされたのに、症状改善が見られなかった方は、その方法があなたの体に適していなかったり、少し間違ったやり方だったのかも知れませんね。
腰痛治療にストレッチは欠かせませんので、ぜひ諦めずに、いろいろと試してみて下さい。