デスクワークは立ち仕事の1.4倍も腰に負担がかかる!? 椅子に長時間座りっぱなしが及ぼす腰痛や体への影響とは?

椅子

事務職というと椅子に座りっぱなしでパソコンを使う姿を思い浮かべると思います。

デスクワークは立ち仕事に比べ腰痛への影響は少ないと思いがちですが、まっすぐ立っているときよりも座り続けているときの方が1.4倍も腰に負担がかかるということがわかってきました。

デスクワークでは目や肩こりは実感しても腰痛は意識していない方が多いですが、気づかぬうちにヘルニアなどの取返しのつかない事態にならないように注意しましょう。



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なぜ立っているときよりも座っているときのほうが腰に負担がかかるのか

立っているときよりも椅子に座り続けているときのほうが腰に負担がかかっている原因は、立っているときは全体重を両足で支えることができますが、座っているときは股関節が曲がることで腹筋が緩むからです。

上半身の体重を背中や腰の筋肉、脊椎や椎間板で支えるので当然腰へ負担がかかります。

目や肩こりなどのように自覚症状がないまま腰に負担がかかりますので、ある日突然に腰痛を意識する方も少なくありません。

また立ち仕事では歩いたり、しゃがんだりと同じ姿勢でいることが少ないのに対して、デスクワークでは座りっぱなしで同じ姿勢でいることが多く、より長時間腰に負担がかかってしまいます。

デスクワークの腰痛に与える深刻な影響に対する会社の対策とは

最近ではデスクの高さを自由に動かして立って仕事ができるような取組をされている会社もあるようですが、多くの会社はいまだ座って仕事をすることが多く、デスクワークで座らずに仕事をすることは現実問題不可能です。

腰への負担を軽減するためにはどんな方法があるのでしょうか。

まず、正しい座り方をする必要があります。

座っていると誰しも背もたれに寄りかかり、楽な姿勢になりがちですが、それでは腰に負担がかかりすぎてしまいます。

1日の半分以上を会社で過ごす方も多いでしょうがほとんど座ってパソコンで作業をしているという方は要注意です。

上半身の重さを支えるために、腰や背中の筋肉、脊髄などに負担をかけているので、楽な姿勢ではどこかに重点的に支える重さが偏り、慢性的に続くと腰痛や椎間板ヘルニアなどを引き起こしてしまいます。

椎間板ヘルニアになってしまうと、業務のみならず通勤や日常生活にまで悪影響があるので、十分に注意しなければなりません。



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デスクワークでは正しい座り姿勢を意識することが大切

悪い姿勢の代表的なものが、「顎が首よりも前に出ている」、「肩が上がっている」、「猫背になっている」、「足を組んでいる」などが挙げられます。

集中していると無意識に猫背になり足を組んでいる方も多いのではないでしょうか。

反対に正しい座り方とは、「椅子に深く腰掛ける」、「肘が90度に曲がっている」、「膝が90度に曲がっている」、「両足の足裏がしっかりと地面についている」状態です。

椅子に浅く腰掛けることで猫背になりやすく、椅子に深く腰掛けることで、背筋を伸ばすことができます。

肘を90度に曲げ、アームレストに置くことで、肩が上がりにくくなります。

両足を地面におろした際に膝が90度に曲がっているが確認し、曲がっていない場合は椅子の高さを変えたり、フットレストを置くことで調整します。

腹筋や背筋などの全身の筋力を使い腰への負担を集中させないようにするので、正しい姿勢を保つのは楽ではありません。

正しい座り方をするために自分でできる簡単対策とは

正しい姿勢で座り続けるために疲れないおすすめの方法がありますので、紹介します。

今からでもできる簡単な方法は、まずバスタオルを用意します。

くるくると丸めて腰と椅子の間に挟め、腰が曲がり猫背にならないように対処します。

これだけでも、正しい姿勢を保つための腹筋や背筋の力が軽減されるので、疲れにくいです。

最近ではデスクワーク用のクッションや椅子に乗せる座椅子タイプの商品も売られています。

骨盤のゆがみは腰痛だけでなく、女性の生理痛などにも影響するので、正しい姿勢を保ち骨盤もしっかり支えてくれる座椅子タイプがおすすめです。

ネットショッピングなどでも簡単に買うことができますので、会社の椅子が自分に合っていないと感じたら購入を検討しましょう。

正しい姿勢で座るための椅子の購入も対策の1つ

会社でデスクワークによる腰痛対策として、事務用椅子の新規購入をしてくれる親切な会社であれば1番良いですが予算などの兼ね合いから簡単には実現しないでしょう。

自宅に仕事を持ち帰り、パソコンで作業をしたり、在宅ワークでパソコンを使う方も多いです。

自宅でパソコンの作業をするときはリビングのダイニングテーブルなどで作業するのではなく、事務用のデスクや椅子で作業しましょう。

正しい姿勢を保つことができる事務用椅子は少々値が張るものもありますが、安価だからという理由で買わずに、自分に合った椅子に座ることで腰痛予防に繋がります。

身長や座高に合わせてアームレストや椅子の高さなどを調整する

正しい座り姿勢のポイントの1つ、「肘を90度に曲げる」というのがありますが、これは椅子にアームレストが付いている場合、アームレストに肘を置くことで上半身の体重が分散され腰にかかる負担を軽減することができます。

人によって身長や座高は異なるので、アームレストや椅子の高さは自由に調整可能な事務用椅子が望ましいです。

自分の座高などに合わせた椅子でパソコンの作業をすることで、首や目にかかる負担も軽減します。

パソコンに対して椅子が高いと見下ろす姿勢になり猫背になってしまうので、デスクやパソコンの高さとの調整は徹底しましょう。

長時間同じ体制でいると血流が悪くなり腰痛が悪化する

腰にかかる負担を集中させず、分散するために正しい姿勢でいることが必要と説明しましたが、長時間座り続けていると、正しい姿勢でいても、血流が悪くなることで腰痛の原因になってしまうこともあります。

また、足に血液が循環しにくくなり、女性の大敵、冷え性の原因なることも考えられています。

夏場でもエアコンなどの影響で体が冷えてしまい、腰痛が悪化してしまうこともあるので、オフィスにはブランケットを用意してなるべく身体を温める対策も必要です。

集中するとついつい1時間以上同じ体制でパソコンで作業してしまう方は要注意です。

自分で「1時間たったら姿勢を変えよう」などと時間を決めて定期的に立ち上がったりストレッチをすることで腰の負担を軽減することができます。

時間を決めることで、定期的に正しい姿勢を意識することができ、悪い姿勢になることを防ぐ効果もあります。

オフィスでできる簡単なストレッチとは

椅子に浅く腰を掛けて、上体を後ろにひねり固まっていた腰の筋肉を緩めます。

手を上へ伸ばし、背中の筋肉を伸ばすことで肩や背中の筋肉が伸び、腰回りの血流も良くなるだけでなく、肩コリの解消も期待できます。

末端冷え性の方は一度席を立ち片足ずつブラブラと足首を振ることで、足先に血液が行き届き徐々に身体がポカポカと温まります。

冷えは腰痛だけでなく、身体に様々な悪影響を及ぼすので、腰痛対策だけでなく意識的に身体が冷えないように対処しましょう。

まとめ

腰痛は重いものを持ったりすると突然起こることもありますが、デスクワークが原因で起こる腰痛は日々気を付けることで予防できます。

今腰痛を感じている事務職の方も、椅子とデスクの高さやアームレストを利用していないなど、今からでも簡単に対処できることが多いので、正しい姿勢になっているかチェックしてみましょう。






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