枕が合わないと悪化する体調不良5選!今日からできる改善法は?

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朝起きた時に頭痛がする、首や肩のコリがひどいといったお悩みの原因は、毎日使っている枕かもしれません。

枕の機能が低下していたり、頭部にしっかりフィットした枕を使わなかったりすると、寝ている間にカラダにストレスが加わり、病気リスクを高めている可能性があります。

快眠はもちろんのこと、健康や美容を維持するためにも、あらためて枕の機能や正しい使い方、そして選び方を押さえていきましょう。



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枕は頭を乗せるだけの寝具ではない

寝る時に使う敷布団やマットレスは、カラダの重さを適切に分散して、一部の部位に圧力が集中しないように設計されています。

しかし、この体圧分散がうまくできない寝具だと、腰やおしりが沈み込んでしまい、朝起きた時に痛みやしびれが発生するのです。

このような健康トラブルは、頭と首を支える枕も引き起こします。

人間の頭の重さは体重の8%ぐらいになりますから、60kgぐらいの方だと約5kgもの負荷が首や肩にかかり続けるんですね。

睡眠中にこのダメージを解放するのが、枕の役目の1つなのですが、頭のてっぺんから首まで適切に重さを分散させなくては、起床時に痛みやコリが発生してしまいます。

頭を乗せた時の感触が良くても、寝ているうちに沈み込んでしまうような枕でしたら、首の骨が反り返って周辺の筋肉が緊張状態になるのです。

また、反発力が低下して寝返りが打てなくなると、頭部が圧迫されて血行不良を招きます。

自分に合わない枕を使っていると、ほかにもさまざまな症状が発生して病気リスクが高まり、時には命にかかわる重篤な状態を招くことも。

では、枕が要因となって引き起こされる体調不良を、そのメカニズムとともに具体的にチェックしていきましょう。

1.緊張型頭痛の悪化

頭痛にはさまざまな種類がありますが、頭が締めつけられたようになり、鈍い痛みが継続する緊張型頭痛は、枕の沈み込みによる血行不良で悪化します。

低反発ウレタンのように、頭を乗せると寝返りが打ちにくくなるような素材の枕を使っている方は、スマートフォンのアプリを使って、寝返りの回数をチェックしてみましょう。

寝返りの数が少ない(ひと晩20回が目安です)方は、要注意です!

寝返りは、同じ姿勢をとり続けることで悪くなる血のめぐりを改善し、緊張状態になった筋肉をリラックスさせるために行なう行動です。

これができなくなると、頭痛がひどくなりますし、痛みが次第に慢性化して日常生活がままならなくなることも。

さらに、頭痛を抑える目的で鎮痛剤を常飲していると、「薬物乱用頭痛」も発症し、これまでは我慢できたレベルの頭痛にも反応するようになるんですよ。

2.ストレートネックの悪化

わたしたちの首の骨は、ゆるやかなS字のカーブを描いています。

しかし、スマートフォンやパソコンを使う時間が増えたこともあいまって、同じ姿勢を長時間とり続けることが多い現代人は、首の骨がまっすぐの状態になりがちに。

これが、最近よく耳にするストレートネックです。

起床時にストレートネックが促され、寝ている時も首のカーブがサポートされずにいると、肩や首のコリが重症化しますし、自律神経を乱してココロの不調を招きやすくなります。

3.アレルギーの発症

寝ている間は頭部にも汗をかきますから、通気性の悪い枕を使い続けていると、枕の内部に湿気がどんどんたまります。

さらに、頭からはフケが落ち、顔からは皮脂が枕に付着しますので、これをエサにして繁殖するカビやダニがあっという間に増殖してしまうのです。

これらの有害生物は、肌のアレルギー症状や気管支炎などを引き起こしますし、寝ている間にかゆみを発生させて眠りを浅くます。

また、カビの胞子を吸い込み続けると、菌が全身にまわってしまい、脳に大きなダメージを与えたり、肺がんを引き起こしたりすることも。

湿っている枕を使い続けている方は、このような命にかかわる健康リスクを抱えていると認識してくださいね。

4.肌荒れや抜け毛の増加

寝返りが打ちにくくなり、血行不良が続くと、肌や頭皮の栄養状態が悪化します。

カラダの細胞は、周期的に古い細胞から新しい細胞に生まれ変わっていますが、この生命活動に必要な食事から摂った栄養分は、血液が各細胞に運んでいるんですね。

血のめぐりが悪くなると、この栄養の運搬が滞ってしまうわけですから、肌は乾燥状態になってシミやシワが増え、ハリを生み出すコラーゲンの生成力が低下します。

また、頭皮は髪の毛を作る毛包の活動力が低下して、抜け毛や切れ毛が増えたり、黒髪が白髪になったりといった症状が目立つようになるのです。

5.睡眠障害から不眠症に

頭部の圧力分散が不適切だと、無意識のうちに寝苦しさを感じて眠りが浅くなり、朝起きた時に寝た気がしないと感じるようになります。

このような質の低い睡眠が続くと、疲労やストレス解消ができなくなり、翌日も疲れて気分も落ち込んだ状態が続くんです。

そして、新たなストレスが加わると、生命活動をコントロールする自律神経が深刻なダメージを受け、寝つきが悪い、夜中に目が覚めるといった睡眠障害を引き起こします。

さらに自律神経の乱れがひどくなると、不眠症やうつ病を招き、仕事や家事などが思うように進められなくなり、日常生活に大きな支障が出ることも。



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心身の健康を守る枕のチェックポイント

このように、合わない枕を使うことが要因となって、心身に継続的なストレスがかかり続けて、いつの間にか健康状態が悪化するというケースは非常に多いんです。

ですから、健康リスクを高めず、疲労回復とストレスが進む“質の高い睡眠”を得るためにも、枕は寝心地だけにこだわらず、機能性も重視してくださいね。

必ず押さえておきたいのは、素材の通気性と反発力です。

先ほどもお話した低反発ウレタンは、感触がよい一方で湿気がこもりやすいというデメリットがありますから、通気性にすぐれた高反発ウレタンなどを選ぶといいでしょう。

また、ビーズやパイプ素材などは、丸洗いできるタイプもありますので、おすすめですよ。

反発力に関しては、実際に頭に乗せた時、「自然に寝返りが打てるか否か」というポイントを必ずチェックしましょう。

今使っている枕が、寝返りを打つのに力をかけなくてはならない状態になっていたら、迷わず新しい寝具に買い替えるべきですね。

枕の衛生状態もしっかり管理

通気性が良く、寝返りも打ちやすい枕を見つけたら、機能低下を防ぐためにも、日ごろのケアを徹底することをお忘れなく!

枕カバーは非常に汚れやすいので、2日に1度のペースで洗いたてのものと交換してください。

また、朝起きたら、枕は椅子の上などに乗せて立てかけておき、内部にこもった水分をしっかり放湿させてください。

休日など時間があるときは、枕に扇風機を当てると、素材の中に入り込んだ湿気まで、しっかり飛ばすことができますよ。

高さが合っているかの目安は?

最後に、枕の高さについて解説しましょう。

自分の頭に合った枕の高さの基準は、「仰向けに寝て頭を乗せて天井を見た時、目線が5度ぐらい下がる」となります。

目線が上方向にいってしまう、もしくは、下がりすぎてしまうという場合は、首の骨の湾曲がしっかりサポートされていない証拠です。

枕の下にタオルを敷くなどして、ベストな位置に目線がいくよう、調整してみてください。

まとめ

枕は人生の3分の1をともにする、健康と美容のパートナーです。

その枕が、心身にダメージを与えるだけでなく、眠りを浅くするというのは本末転倒ですね。

もし、寝起きの不快症状が継続していて、眠りが浅い日が多いと感じている方は、単なる体調不良と軽視せず、寝具環境を徹底的に見直しましょう。

自分にぴったりの枕が見つかれば、寝起きの気分が数段よくなって、行動力やストレスへの対応力アップ、健康リスクの低下など、さまざまなメリットが享受できますよ。






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