腰痛は椅子で予防できる!選ぶときのポイントと座り方
椅子に座るときは、姿勢が悪いと、腰に大きな負担がかかってしまうため、腰痛になる可能性が高いです。
そのため、腰痛を防ぐには姿勢を正す必要があるわけですが、それは椅子によって違いが出てくるものです。
つまり、正しい姿勢を保つことを意識して、腰によい椅子に座ることが、効果的な腰痛対策となるわけです。
では、腰痛対策に適した椅子の特徴と、座り方の注意点について紹介していきましょう。
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腰痛によい椅子とは
座面が前傾している椅子
椅子には、座面が前傾しているものと、後傾しているものがありますが、腰痛を防ぐためには前傾がおすすめです。
前傾の椅子に座ったときのポイントは、骨盤の状態です。
座面が前傾している場合、腰の位置が低くなりすぎないため、骨盤がしっかり立っている状態となります。
骨盤が立っているということは、背筋もぴんと伸びるため、腰が丸くなることもありません。
腰痛を防ぐには、背筋が伸びて、背骨が自然なカーブになっている必要があるので、これはとても重要なことです。
つまり、前傾の椅子であれば、腰に負担がかからない、自然な座り方になるのです。
背もたれがある椅子
背もたれがある椅子だと、背中を預けることで、腰への負担を軽減することができます。
これは、長時間座るときには、特にあった方がよいでしょう。
背中を預けるところがないと、自分の筋肉だけで姿勢を保つことになりますが、その状態を長時間に渡って維持するのは、かなり大変です。
その場合、疲れて猫背になってしまうことが多いですが、背骨が曲がっていては、腰に負担がかかることになります。
しかし、背もたれがあるなら、それを利用して姿勢を保つことができるため、負担を軽減することができるのです。
体を預けるところがない椅子は、腰痛だけでなく、肩こりの原因になることもあるので、なるべく背もたれがあるものを選びましょう。
高さが合っている椅子
椅子の高さと自分の体がぴったり合っていれば、腰への負担は少なくなります。
例えば、足がつかない、もしくはつま先しかつかない椅子の場合、正しい姿勢をとりにくくなります。
足がついていなければ、適切なバランスをとることができないのです。
つまり、腰痛を防ぐには、座ったときに不自然にならない、ちょうどよい高さが必要となるわけです。
しかし、ぴったりな椅子といっても、人の体はそれぞれ違いますから、よいものが見つからないことも考えられます。
そんなときは、調節が可能な椅子が便利です。
高さが変えられれば、より自分に合った使い方ができるので、正しく座るには最適と言えるでしょう。
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こんな椅子は避けよう
柔らかすぎる椅子
座面が柔らかすぎる椅子は、体が沈み込んでしまうことで、腰に悪い影響を与えます。
体が変に沈んでしまうと、バランスがとりづらくなってしまうため、よい姿勢を妨げる可能性が高いのです。
「柔らかい」というのは、なんとなく腰にも優しいようなイメージがありますが、実際には、負担が大きいものなのです。
そのため、腰痛の対策をするのであれば、硬めのものを選ぶとよいでしょう。
それならば、体が不安定になることはないので、姿勢を正しやすくなります。
しかし、あまり硬すぎても逆に負担がかかるので、適度な硬さを選ばなければなりません。
硬すぎず柔らかすぎず、体が最も自然な状態になることが大切なのです。
低すぎる椅子
腰痛対策で姿勢を保つには、あまりに低すぎる椅子は不向きです。
低い椅子だと、膝の位置が腰よりも高くなってしまいますが、そのような不自然な姿勢を続けていると、腰への負担が増してしまいます。
この状態は、腰が丸くなってしまうことも多いので、腰痛を防ぐならば、避けるべきものです。
また、腰が低い位置から立つ場合は、一旦体を折り曲げてから、ぐっと力を入れなければ腰が持ち上がりません。
これは、立ち上がりの動作としては無理があるもので、腰に余計な負荷がかかってしまいます。
したがって、腰と膝の位置を必ず確認し、自然な姿勢と動作ができるものを選びましょう。
腰を痛めない座り方
足を床につける
腰の負担を減らすには、姿勢を正すことが大切ですが、そのためには足の位置が重要です。
椅子の下で足を曲げたり組んだりしていた場合、体はどうしても不安定になってしまいます。
うまくバランスがとれないと、体の重さが腰に集中してしまうことが多いので、腰痛にはよくありません。
また、足が曲がった状態でよい姿勢を意識しても、どこか歪んでしまい、結果として腰に負荷がかかることになります。
しかし、足がしっかりと床についていれば、体のバランスをとりやすくなり、無理のない姿勢を保つことができます。
無意識に足を崩すことも多いものですが、腰を痛めないためにも、普段から注意するようにしましょう。
骨盤を立てる
骨盤が立っていると、腰への負担が少ないことは説明しましたが、これは、椅子を変える以外にも、自分で意識して立てることが可能です。
そのためには、まず背伸びをしてみましょう。
手を組んだ状態で、ぐっと上に伸びあがり、上半身をなるべく動かさないようにしながら手を下ろします。
このときの上半身の姿勢が、骨盤を立てる姿勢となります。
とはいえ、その状態を維持しながら座るのは、なかなか大変なものです。
特に、長時間座るとなれば、背筋を伸ばし続けるのは、さらに困難になります。
そんなときは、背中にクッションを挟むとよいでしょう。
自分の筋肉だけで背筋を伸ばしているのは大変ですが、それを助けてくれるものがあれば、長く姿勢を保つことができます。
腰痛を悪化させる座り方
前傾姿勢になる
デスクワークなどをしているときは、画面をよく見るために前かがみになることがありますが、これは、腰に負担をかける姿勢です。
前かがみになるということは、体が丸くなってしまうため、背骨が不自然な曲がり方をします。
そうした姿勢を続けていると、腰に負担が蓄積され、やがて腰痛になっていくのです。
このような前傾姿勢になる状況というのは、日常の中にはかなり多くあります。
現代人はスマートフォンやパソコンを多用するため、この姿勢で過ごす時間が長くなりがちなのです。
まったく前傾しないというのは難しいですが、普段から意識して、少しでもその時間を短くすることができれば、腰への負担を軽減できるでしょう。
そのためには、先述のようなクッションを利用するのも、有効な方法です。
頬杖をつく
頬杖をつくのも、椅子に座っているときの姿勢ではよくあるものですが、これもまた、腰痛の原因となってしまいます。
頬杖をついている状態は、体が傾いていることになるので、全体のバランスが不自然なものになります。
そうなると、背骨が傾いてしまいますし、腰にも負担がかかります。
一般的に頬杖をつくのは、体を楽にしようとした結果である場合が多いですが、それは一時的なものということです。
その姿勢を続けていれば、逆に体への負担は大きくなってしまいます。
頬杖が癖になってしまい、日常的にやっている人もいますが、体の負担を考えるなら、なるべく避けるように注意していきましょう。
まとめ
腰痛と椅子には深いつながりがあるので、適切な椅子に正しく座らなければ、腰を痛めることになります。
この「適切な椅子」と「正しい座り方」は、どちらが疎かになってもいけません。
腰痛を改善するために椅子にこだわっても、座り方がよくないために、効果が得られない場合もあるのです。
したがって、最も負担の少ない状態をつくるには、これらを必ずセットで考えることが大切です。
それならば、腰痛対策をより確実なものにできるでしょう。