腰痛持ちのかた向け!正しく椅子に座れていますか?普段の習慣の見直し案

椅子

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デスクワークと腰痛は、人によっては切っても切り離せない関係です。

運動する習慣のないかた・マッサージや整骨院などに通う時間のないかたにとっては特に、なかなか解決しづらい問題と言えるでしょう。

そこで、日常的習慣、特に「椅子に座る」ということ一点をとって、辛い痛みの解決方法などを考えていきたいと思います。



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オフィスの椅子はどんな椅子?

デスクワークが多い皆さんは、どんな椅子をお使いでしょうか。

通常、企業などで使われている業務用の椅子と言えば「背もたれと座面がアームでつながっている」タイプのものが大半だと思います。

安価な椅子には多い作りで、想像されている通り「腰の支え」がありません。

インドア派・内勤が多く腰痛を訴えられるかたの多くが、こういった量産型の椅子をお使いになっています。

もちろん、めいめい腰痛を防ぐための一工夫などを施されている場合もあります。

しかし、せっかくなので「座り方」で改善をしたいものですね。

そこで、ひとまずは腰痛のタイプから、お悩みの皆さんが「どんな座り方」をしているのか想定してみたいと思います。



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腰痛の痛みはどんな傾向ですか

腰痛にも様々ありますが、筋疲労いわゆる「座り疲れ」に由来する慢性的な痛みの多くは、クッションひとつ・座り方一つで楽になる…といった症状のものが多いようです。

タイプは大きくわけて2つ。

●身体を折りたたむように、腰を曲げると痛くない
●腰部分にクッションを当てるなどして座り、腰を反らすようにすると痛くない

筋肉は基本的に2本1対となっていて、ペアのどちらの筋肉が疲労を起こしているかで腰痛の根本的原因が変わります。

上で言えば、前者の人は「普段から腰を反らして座っている」ことが考えられます。

逆に後者は、腰を曲げる…いわゆる「腰で座る」「猫背」といったタイプのかたに多いようです。

そこで、正しい座り方を少しずつ紹介していきます。

椅子の高さを正しく合わせる

まずは椅子の高さに注意してみましょう。

普段から「椅子の足部分につま先だけ置いている」かたや、床につま先しか届いていないかたは注意です。

高さの調整方法ですが、

●足裏がべたっと地面についた状態で
●太ももと膝の角度が90度

この状態になるようにしましょう。

デスクが高すぎて、これでは作業できない…というかたは、足の下に台となるものを置いて、足そのものの高さを上げると良いでしょう。

パソコンのモニターの位置にも注意

次に、以外に見落としがちなのがパソコンモニターの位置です。

モニターが高すぎると、見上げる姿勢をずっと続けることになるので、頭の重さが背中全体に負荷としてかかってしまいます。

逆に低すぎると、目線とともに顔がうつむく状態になり、猫背の原因になります。

モニターの位置が少し遠くて見にくいといった場合にも、顔を近づけ・首の骨が真っ直ぐ伸びて頭の重さを支える…いわゆる「ストレートネック」と呼ばれる症状を引き起こすことがあります。

余談ですが、ストレートネックは腰痛の遠因とも言われ、コンピュータ社会の現代人には特に多いそうです。

ここで、モニターの位置見直しのポイントは以下の通り。

●モニターは視力に合わせて見やすい位置へ前後させる
●椅子に座ってまっすぐ見たときに、モニター中央よりやや上に目線が合うように調整する

これだけで、ぐっとデスクワークがしやすくなるという声もあります。

おすすめ「坐骨座り」

時々聞く「坐骨座り」とは何でしょうか?

整骨の専門家から提唱され始めた、腰痛その他生活習慣からくる身体の不調を整える座り方だそうです。

早速ですが、お尻の割れ目のすぐ上に手を当ててみてください。

そこに、タテに伸びているかたい骨があります。

分かりづらいかたは、硬い床や椅子に座ってみると、「ガツッ」と当たる感触がすると思います。

これを坐骨と言います。

坐骨座りの具体的な方法

坐骨座りの概要とは、ズバリ「座面に対し、坐骨を直角に立てる」座り方です。

坐骨座り用の椅子と呼ばれるものもあるようですが、お値段が張りますし、オフィスには導入しにくいものになりますので、道具を使った簡単な方法をご紹介します。

まずは、脇腹を抑えて骨盤の上端の位置を確認してみましょう。

●坐骨と骨盤上部の間にクッション等を入れて、骨盤を立たせる
●女性のかたは握りこぶしを太もも付け根の間に入れて、「男性座り」をする

たったこれだけです。

男性座りには、坐骨座りをしたときにかかる上半身の重さを、足全体で分散させる効果があると言われています。

柔らかすぎる座面は向かないようですが、基本的には大半の椅子で実践できるそうです。

現在進行形で腰痛にお悩みのかたでも簡単に試せるので、ぜひどうぞ。

高級チェアで腰痛は改善する?

在宅でデスクワークができるかた・オフィスに椅子を持ち込んでも大丈夫…というかたは、高級チェアも検討されるのではないでしょうか。

ここで提唱したいのは、「高級チェアで必ずしも腰痛が改善するわけではない」ということです。

ゲーミングチェアを含む一般的な高級チェアとは、ヘッドレストや背面の柔らかさ・素材などに工夫が凝らしてあり、どちらかといえばリラックスして座るためのものです。

ここで、デスクワークに向くのか、そもそもどのような目的で椅子を選ぶのか、ということに考えを巡らせなければなりません。

もう一つの大きな問題が、高級チェアの座り心地に慣れてしまうと、自力で正しい姿勢で座れなくなる可能性がある…という点です。

腰痛の根本的解決方法は、やはり正しい座り方のマスター・そして痛む箇所に負荷が集中しないよう、鍛え抜かれたバランスの良いインナーマッスル。

これらを得るには、高級チェアという選択肢を取らなくても十分なのです。

正しい椅子の座り方

最後のほうになってきましたが、正しい椅子の座り方とはなんでしょうか。

椅子の高さ。

坐骨座りについては説明をしましたが、それを踏まえて改めて確認してみましょう。

●足は地面につける
●骨盤を立てて座面に対して「立てる」

ここまでは大丈夫かと思います。

合わせて、意外かもしれませんが「お腹」にも注目しましょう。

いちど、座った状態で大きく息を吸い、おへそあたりに手を当てて息を吐き切ってみてください。

すると、お腹がキュッと締まる感覚があります。

この状態、お腹に力が入って腰の筋肉を押し戻し、身体の前後の力の入り方のバランスが揃っている状態が、理想的なのです。

ここまでを心がけるようにすると、軽度の慢性的腰痛もちのかたであれば、今後の改善に少し期待ができます。

座り方で鍛える「体幹」

正しい座り方にお腹の力も必要と説明したところで、座りながら簡単にインナーマッスルを柔軟にする方法をここで解説します。

上半身のストレッチ

腰が痛い、疲れてきたなぁ…と感じたら、まず片方の手を背中の後ろ側の座面につけ、少し体重をかけてください。

もう一方の手を引っ張ってもらっているような意識で、そのまま身体をひねります。

これを両方ずつやることで、背中と脇腹の筋肉がほぐれます。

下半身トレーニング

ちょっと貧乏ゆすりのようで恥ずかしいのですが、下半身もしっかり鍛えることで腰痛を予防できます。

方法は簡単で、座りながら足をべたっと地につけた状態で、かかとをあげる・つま先をあげる…を交互に繰り返すだけ。

血行が足元からよくなり、上半身を支える筋肉を鍛えることもできます。

まとめ

ここでは、通常の業務用の椅子を想定した場合の正しい座り方から、腰痛の予防・改善の方法を提案させていただきました。

座り方とともにマッサージ・ストレッチ・筋力トレーニングなどと組み合わせることで、慢性的腰痛は改善に向かうと、多くの専門家が提唱しています。

今ある椅子で、座りながら腰痛を改善して、強い身体を作る…そんなことを思いながら紹介させていただきました。

ぜひご参考に。






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