膝の痛みは温めたほうが良い?膝痛の温熱療法について
慢性的な膝痛や腰痛は、温めると良いといわれています。
そのことから、温泉や入浴は膝や腰に良いといわれています。
そのため、膝痛や腰痛の治療の一環として温泉に入る人もいます。
では、なぜ温めることは良いのでしょうか?
ここではそのことと、病院での温熱療法や自分でできる温熱療法を紹介していきます。
慢性的な膝の痛みにお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
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膝の冷えと炎症の関係
なぜ膝に痛みが起こるのか、あなたはご存知でしょうか?
痛みが起こる主な原因は、膝関節に起こる炎症になります。
炎症は身体の防御反応
膝を痛める原因は、スポーツや生活習慣、加齢や姿勢や病気など様々ありますが、痛みを感じてしまう原因は膝に起こる炎症によるものです。
それでは、「炎症って何?」と思う方もいるかと思いますので炎症の説明をします。
炎症とは、外傷や打撲、ウイルスや細菌、極端な温度などから身体を守るために反応する症状になります。
つまり、身体が危険と感じることを受けることによって、身体が反応して炎症を起こすのです。
その反応とは、血管が拡張し患部が腫れて熱を持ったり、ズキズキと脈を打つように絶えず痛んだりすることになります。
そのような反応をして起こる炎症は、筋肉や靭帯、骨や軟骨や神経など様々な部分で起こります。
慢性的な膝痛の人は、長い期間膝を酷使したり、加齢により膝の炎症が続いていたりする状態になります。
そして、そのような膝は軟骨がすり減ったり変形したりしており、その際発生した軟骨のカスや欠片が関節包の内側の部分になる滑膜を刺激しています。
このような症状を変形性膝関節症と言いますが、さらに軟骨がすり減ると、当然軟骨のカスや欠片は増えていき、滑膜はさらに刺激されやすくなります。
そうすると、滑液が分泌されやすくなるため膝に水が溜まりやすくなり、膝の状態はますます悪くなってしまいます。
炎症が起こると痛みを感じますが、その炎症をさらに強くしてしまう原因の一つは冷えになります。
冷えは痛みを強くし治りを遅くする
人間の身体は冷えると血行が悪くなります。
血行が悪くなると、炎症に深く関係している発痛物質を効率よく流すことができません。
発痛物質とは、痛みの原因にもなっている物質で、腫れたり痛みを感じたりする症状に大きく関わっています。
患部が冷えていると血液の流れは悪くなるので、発痛物質が流れて行かず、膝の関節内に居すわってしまいます。
そのようになると膝痛はますます悪くなり、治りにくくなるのです。
そして、筋肉は冷えると硬くなり柔軟性が低下するので、膝には負担がかかりやすくなります。
膝に負担がかかりやすくなることで、さらに膝を痛めてしまいます。
このように冷えは膝の痛みを強くし、治りを遅くするので注意が必要です。
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血液の循環を良くして痛みを緩和する
膝痛の治療法の一つに「温熱療法」というのがあります。
温熱療法とは、医療機器などにより患部を温めることによって血流を促進させ、痛みを緩和する治療法になります。
痛みを感じる元となる発痛物質は、血液の流れが悪いと徐々に蓄積されていきます。
発痛物質が蓄積されていくと、痛みはますます強くなります。
痛みを感じると筋肉や血管は緊張してしまい、血液の流れは悪くなってしまいます。
そうすると、発痛物質はますます蓄積されていき、痛みがさらに強くなってしまいます。
このように冷えは膝痛を悪循環させてしまうため、患部を温める療法が膝痛の軽減に有効になります。
温熱療法により患部を温めることにより、血液の流れを良くし、痛いと感じてしまう元である発痛物質を流して除去することが膝痛の軽減に繋がるのです。
血流の流れが良くなると当然新陳代謝はアップするので、患部の治りを早めることが可能となります。
また、膝関節や筋肉を温めると柔軟性が高まるので、膝にかかる負担は少なくなります。
これらのことから温熱療法は、冷えることが原因となって悪化し慢性的になっている膝痛には、高い効果を期待することができます。
しかし、温めてはいけないケースもあるので、そのことは後々解説していきます。
整形外科で行う温熱療法について
病院の整形外科では、ホットパック・低周波・超音波・赤外線・レーザーなどを使って温熱療法を行います。
ホットパックはジェル状の温熱剤が入ったパックを患部に巻いて使います。
ゆっくりと熱を放出するため、じっくりしっかりと温めることができます。
その他にも、整形外科では低周波や超音波、赤外線やレーザーなど、自宅ではできないような温熱療法を行うことができます。
これらの医療機器は患部を温める効果が高いため、患部の深い部分までしっかりと温めることが可能となっており、自宅での温熱療法よりも効果的になります。
自宅でできる温熱療法
温熱療法は自宅でも手軽に行うことができます。
それでは、その方法を紹介していきます。
お風呂
お風呂は身体を芯から温めるのに効果的です。
しかし、ただ湯船に浸かれば良いという訳ではなく、ぬるめのお湯に浸かると良いでしょう。
それは、熱いお湯よりもぬるめのお湯の方が長く浸かっていられるからです。
お湯が熱すぎると、長く浸かっていることが難しく、身体の芯から温めるのは困難なことになります。
また、身体に負担がかかるので、熱いお湯に入浴するのはおすすめできません。
それに対してぬるめのお湯は、比較的長い時間使っていられるので、身体の芯から温めることができます。
また、身体にかかる負担も少なくなります。
これらのことから、ぬるめのお湯で長く浸かるのなら、半身浴でも良いでしょう。
そして、湯船でマッサージをしたりストレッチを行ったりすると、さらに温熱療法の効果を高めることが可能となります。
サポーター
サポーターは、膝の動きを抑制することにより膝にかかる負担を少なくする効果がありますが、保温効果もあります。
サポーターの種類により、その特徴は異なってきますが、温熱療法のために使うのなら保温効果に特化したものを使用すると良いでしょう。
冬のような寒い時期や、夏の冷房がきいている室内では膝が冷えやすくなります。
そのような時に有効なのが保温効果に優れたサポーターで、先程言ったような冷えから膝を守ることが期待できます。
カイロや温シップ
温めた蒸しタオルでも手軽に温熱療法を行うことができますが、冷えやすいというのが難点になります。
手軽に温熱療法するにはカイロや温シップを使うのがおすすめで、温めた蒸しタオルよりも長い時間使用できるため便利と言えます。
しかし、カイロは肌に直に当てていると火傷する恐れがあるので注意しましょう。
冷やしたほうが良い場合
患部の状態によって、温めるよりも冷やしたほうが良い場合があります。
それは、強い炎症が起こって患部に熱がある場合です。
突然の怪我による急性的な膝痛は、痛みが強いものです。
そのような膝痛は、炎症が激しく、腫れあがって熱をもっていることが多く、これを鎮めるには冷やすことが効果的になります。
患部を冷やすことにより、広がっていく炎症や内出血を抑制し、膝の痛みを緩和することが可能となります。
そのため、捻挫や打撲などをしたら、なるべく早く患部を冷やしてあげると良いでしょう。
冷やす時は、アイシング専用の物を使用したり、氷水に浸したタオルを使ったり、保冷剤にタオルを巻いて使ったりすると良いです。
凍傷には十分に注意して冷やしようにしましょう。
そして、症状が酷いようでしたら様子を見ずに、専門の医療機関で診てもらうことをおすすめします。
冷やすのではなく温めたほうが良いのは慢性的な膝痛で、血行が悪いことで膝痛が悪化している場合は、温めた方が効果的になります。
そのため、膝に腫れや熱が無い場合は、温熱療法で膝を温めて血液の流れを良くしてあげましょう。
冷やすと血行が悪くなり逆効果となるので注意しましょう。
軽い痛みが比較的長く続く時や、患部に腫れや熱が無い場合は温めることが基本になります。
まとめ
温熱療法は、患部を温めることにより血行を良くし、そのことで代謝が良くなって発痛物質が流れ、膝痛の治りを早める効果が期待できます。
しかし、冷やしたほうが良い場合があるので、温めたほうが良いのか、冷やしたほうが良いのか、理解しておきましょう。
それでは、膝を痛めている方は医者に頼るだけでなく、自分でも治そうと努め、膝痛を改善してください。