長時間座っても腰痛を酷くしない椅子の選択肢は3種類あった
低い机ではなく、オフィスやダイニングでは高さがあるテーブルを使って食事やパソコン作業をする人が多くなっています。
けれど高さが何となくあっていて座れればいいと、椅子に対してこだわりがないケースも珍しくないでしょう。
畳の上に座るのではなく椅子という道具を使うからこそ、道具にはこだわりを持つべきです。
特にオフィスワーカーにとって椅子は、腰痛と大きな関連性があるからです。
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力仕事をしないデスクワークでも腰痛持ちが多い理由
腰痛持ちの仕事というと力仕事というイメージがありますが、現代社会ではむしろオフィスワーカーの方が腰痛に悩まされています。
重いものを持ってぎっくり腰になり慢性腰痛持ちになりがちな力仕事ではなく、一見座ってパソコン作業や書類処理をしているため、腰に優しいのでは思われがちですが、実はその真逆で、動かないからこそ腰を痛めているのです。
では、デスクワークで腰痛に発展してしまう理由にはどんなものがあるのでしょう。
椅子に座りっぱなしで筋肉が凝り固まりやすい
筋肉というのは動かすことでポンプのように血液を大きく送り出すことができます。
そのため長時間座ってばかりいると、腰の血行状態が悪くなっていきます。
血行不良となることで、筋肉に老廃物が蓄積し炎症を引き起こしたり痛みを引き起こしているのです。
また筋肉疲労は同時に、腰椎のバランスを崩す原因になり神経にもダメージを与えます。
最初のうちは一晩寝て治る筋肉痛がなかなか治りにくい場合、毎日のルーティンの動作にそれを慢性化させるわけが潜んでいるのです。
オフィスワーカーは一日のうちの多くの時間を椅子に座って過ごします。
横になったり立ち上がったりする姿勢よりも、座っている時の姿勢が痛みの引き金になっていることもあります。
背もたれのない椅子で不自然な姿勢になりやすい
特に背もたれのない椅子を使っている人は猫背になって、腰や首に大きく負担をかけやすくなります。
背もたれはあまり使わないと感じていたとしても、背面の支えがあるだけで体を後ろに倒したりと、短い休憩であったとしても自然と体を動かすきっかけになります。
腰の形状にあっていない無理な体勢で座っている
また背もたれがあるタイプの椅子であったとしても、上手に背もたれを活用できていない場合もあります。
体のラインに合っていない直線的な背もたれは利用しにくく、それに加え体を預けたとしても正しい形状でサポートしてくれません。
そのため無理な体勢で座っているのも同然なのです。
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椅子を変えることで慢性的な凝りを楽にできる
弘法筆を選ばずといいますが、腰痛を楽にして仕事の効率を上げるには椅子を変えるのが手っ取り早い方法です。
長時間座っているというデスクワーカーはもちろんのこと、作業時間が短く座っている時間も短時間だからあまり気にしないという人も、腰に悩みがあるのならそれは椅子が体にフィットできないサインです。
ではどういった椅子なら、腰痛を緩和したり予防できたりするのでしょうか。
人間工学に基づいて背中にかかる圧力を平均的に分散できる
値段が高い椅子に多く見られる種類として、高級チェアとして知られているのが人間工学を元に構成されているバランスタイプのチェアです。
こういったタイプの特徴は背もたれ部分がストレート状ではなく、背骨に合うような形でカーブしているところです。
背骨と背もたれが正しい位置で密着した状態で座ることができ、部分的に浮いているという心配がなくなっています。
また上下方向だけではなく、左右の肩部分パネルもゆるやかな半円を描き、肩をしっかりキャッチできます。
平均的な体型の場合オーダーメイド感覚で使うことができる
メリットとしては頭や首から伝わる体重の重さを平均的に、背もたれを通して分散できるところです。
どこか一カ所に強く圧力をかけることがないので、筋肉を硬直させづらいのがポイントです。
身長が低かったり、逆に高身長ではない平均的な体型の人の場合、オーダーメイドチェアのようにフィット感を味わえます。
座面の固さの違いで腰の疲れやすさが変わってくる
腰痛を悪化させないために選びたい椅子の二種類目として、座面にこだわってみるのがいいでしょう。
座面というと一般的なオフィスチェアの場合、特徴的な厚めの布地のものが多くなっています。
一見布張りは腰によそさうだと感じるかもしれませんが、細かな摩擦がないこういったタイプの布は逆に滑りやすく、座る位置が安定しないことがあります。
中にウレタンなどクッションが詰められているものもあり、比較的柔らかめに作られているのです。
柔らかすぎる椅子は体勢を崩しやすい原因になる
柔らかい素材は座り心地がいいと感じても、実際には長時間座ると姿勢を崩しやすい要素になります。
柔らかいことで体重によって自然とのめりこみ、座面に尻だけが軽く埋まった状態になりパソコン画面や手元の書類との適切な距離を保ちにくくなります。
猫背がちになりやすいのため、腰に無駄な力が入ってしまうのです。
樹脂素材など柔らかすぎない座面で背筋を自然と伸ばすことができる
ディスプレイなどに対して真っ直ぐ背筋を伸ばすことができるのは、座面が固いものです。
デスクワーカーが長く座っても体が沈み込まないために、おすすめは樹脂や、ポリエステル、カーボンなどで座面が作られたタイプです。
そういった多くのタイプは座面がメッシュ状態になっていて、長時間いて蒸れてしまうデメリットも解消されています。
樹脂やポリエステルというと固くて座っている皮膚部分が痛くなったりしないかと心配かもしれませんが、これらの素材には柔軟性がありガラスのような完全な硬質ではないため、固すぎて座りづらいということはあまりないでしょう。
適度な固さのため背筋を自然な形で無理なく伸ばすことができ、猫背予防ができます。
座るだけで体幹を意識できるバランスボール
バランスボールというと、トレーニング中のアスリートや、ダイエットをしている人が自宅でテレビを見ながら座っているという印象がありますが、最近ではバランスボールをオフィスチェアとして大胆にも採用しているケースも増えています。
腰痛で腰が痛いのに、座っているだけで疲れてしまいバランスボールから落ちてしまいそうと危惧する人もいるでしょうが、バランスボールは腰痛持ちだからこそ活躍しやすいのです。
不安定さがあるからこそこまめに姿勢を変えることができる
筋肉疲労が主な原因の腰痛の場合、体を動かさないことが痛みのループとなっています。
そのため体の重心を意識することができれば、腰の血行を改善しやすくなります。
最初のうちは座っているだけで腰や腹筋に力を入れて、筋肉痛を感じるでしよう。
けれど上半身、下半身を同時にバランスよくアップできるので、しばらく座っているうちに重心をイメージして体を支えることができるようになります。
ボールから重心が外れると一時的にバランスが崩れますが、再度体の軸を意識するその繰り返しに腰痛を緩和するヒントがあるのです。
同時にダイエットやお腹の引き締めも期待でき、体型が気になりだした人におすすめです。
一週間もすれば体幹をパワーアップでき、普通の椅子同様に違和感なく座れるようになります。
まとめ
椅子によって腰痛を感じにくくなったり、悪化を予防することができるので、長時間オフィスワークする人ほど効果を感じられるでしょう。
腰痛は一度なってしまうと座る環境を改善しないかぎりしつこい痛みとなってあらわれます。
背もたれや座面に主眼を置いたり、バランスボールなどで体幹を自然に鍛えることで、腰痛になりにくい状態をキープできます。