骨盤に効く?腰痛もちさんへ…身体の自己チェック法と「体幹トレーニング」のご紹介
日々つらい腰痛、どうすればよいのかお考えの方がたくさんいらっしゃいます。
現代社会人は運動量が減っており、骨盤を含めた全身の骨格をささえる筋力の衰えから、そのような悩みが急激に増加しているそうです。
ここでは、筋力低下と腰痛の関連性からその改善方法、いつでも簡単・楽ちんにできる、腰痛に効く全身トレーニングの方法を紹介します。
目次
筋力低下が原因?慢性的腰痛のしくみ
腰のあたりの筋肉が凝っている・どうにも身体をひねりづらい…そういったお悩み、慢性的腰痛の大半の原因が、現代人の生活にあると言われています。
座り仕事は案外「疲れる」
デスクワークが多い方は特に必見です。
前提として、人間は頭の重さを支えるために、腰から下半身を使ってバランスを保っています。
座った状態・寝た状態で腰への負荷が大きく変わるのは、必然と言えるでしょう。
それでは一体、それぞれの姿勢がどれほどの負荷を腰にかけているのでしょうか?
ある見解では、あおむけに寝た状態の負荷を1としたときに
●立った状態が4
●その状態で前傾になった状態=姿勢よく座った状態=6
●座って前傾になっている状態=8
と、座位の腰への負荷が極めて高いとの報告があります。
特に、入力業務などでディスプレイの位置が悪く顔を近づけて仕事をしているかた・あるいは書き仕事などで前傾姿勢が多い方は要注意。
知らず知らずのうちに負荷がかかり、骨盤の位置を正しく保てず・そのまま腰痛に繋がっている可能性があります。
そこで、身体のバランスを簡単にチェックする方法を以下でご紹介します。
簡単な体のバランスチェック
腰痛の主な原因となる骨盤のズレ・傾きなどをチェックするための方法は、いくつかあります。
3つの簡単なチェック方法!
●お風呂上りなどに、肩幅程度に足を広げて立った状態で、全身鏡でチェック。
腰のどちらかが傾いていませんか?
●平らな床にあおむけに寝て、つま先がまっすぐ立つか、倒れるかをチェック。
どちらも外側に倒れる場合は、骨盤が開いている状態です。
どちらか片方だけ外側に倒れる場合は、身体の左右のバランスが崩れています。
●また、靴の状態からも簡単にチェックすることができます。
両方のかかとを見比べて、すり減りが均等でない場合は要注意。
体幹トレーニングとは?
身体の異常に気づいたら、是非おすすめしたいのが「体幹トレーニング」。
筋力トレーニングの一種ですが、いわゆる「見せ筋」を鍛えるための物ではなく、インナーマッスル…つまり骨格に直結する筋肉を柔軟にし鍛えるためのトレーニングです。
メリットとしては、腰痛の改善だけではなく
●姿勢がよくなる
●気持ちを前向きにするホルモンの分泌に役立つ
●全身の血行促進につながり、新陳代謝につながる
等々、様々あります。
アスリートも実践している!
体幹トレーニングの第一人者は、インテル長友選手のトレーナー経験をもつ、木場克己氏です。
数々の書籍出版の実績もあり、トレーニング教室や公式サイトなどで体幹を鍛える方法を様々紹介しています。
ほとんどスポーツ経験のない方でも簡単にできる方法を数多く紹介しており、生活習慣からくる身体の違和感に悩んでいるかたに数多の支持を受けています。
ここでもいくつかのトレーニング方法を紹介しますが、興味のある方はぜひ手に取ってみてください。
おすすめの呼吸法から
身体、とくに骨盤のズレが原因となる腰痛のほとんどは、体幹トレーニングの界隈だと「まずは呼吸法から」と言われています。
立った状態、座った状態からでも実践できるので、以下の方法をお試しください。
立った状態
足を肩幅ほどに開き、肩の力をぬいて視線はまっすぐ前を向きます。
背中はスッと立てるのを意識しましょう。
息をグッと吸いはじめるのですが、このとき手はおへそあたりに沿えて、お腹が膨らむのを感じながらゆっくりと5~10秒かけて吸い込みます。
限界まで吸い込んだら、そのまま手を添えて、お腹をへこませていくように吐きます。
これを朝と夕に、3~5セットほどやってみましょう。
寝た状態
平らな場所で寝て、腕は体から45度ほど開き、膝を立てます。
このとき、骨盤をベタっと床につけた状態を意識しましょう。
立った状態と同様に、お腹が膨らむ・凹むといった状態を意識しながら、5~10秒ほどかけて息を吸い込み、吐き出します。
同様に3~5セット行います。
3分でできる!器具を使わないトレーニング
上記に紹介した腹式呼吸ですが、基本的にはこの呼吸法で「すっかり息を吐き、お腹に力が入った状態」がトレーニング時の状態になります。
それでは、まずは簡単なものから紹介をします。
簡単な腰痛に効くストレッチ
主にお尻周りの筋肉を伸ばすのですが、痛い箇所をダイレクトに解すことができるので効果的です。
まず、座った状態で後方に手をつき、膝を立てます。
片方の足を、もう一方の膝に乗せ、そのまま顔と膝を近づけます。
片方のお腹~腰当たりの筋肉が伸びるのを感じながら、5~10秒キープしましょう。
これを両方やります。
骨盤を囲む筋肉に効くストレッチ
同じく座った状態で、今度は足をまっすぐ延ばします。
片方の足を立て、もう一方の足の上をくぐらせて、足組みをした状態にします。
伸ばしているほうの足と同じ側の腕で、立てている足の膝を押しながら、お腹の横の筋肉が伸びるのを意識してグッと後ろをむきます。
慣れてきたらこのトレーニングを実践!
横向き寝からするトレーニング
平らな場所で横向きに寝て、下になる腕はまっすぐ顔の前に伸ばしておきます。
上になる手は体の側面に沿えて、ゆっくりと頭・手・足を上げていきます。
頭の先~手先~足先が一直線になっている状態を5~10秒ほどキープした状態を、2~3セット。
もう片側も同様に行います。
腰回り、とくに脇腹に効くトレーニングです。
四つん這いの状態で
足と手をそれぞれ肩幅程度に広げて、四つん這いになりましょう。
その状態で顔は正面を向き、左手と右足を同時にゆっくりと平行になるように上げます。
2秒で上げて2秒で下す、この動作を15回ほどやります。
右手・左足も同様に行います。
お腹周りのストレッチだけでなく、背中の広い部分に効くトレーニングになります。
本格的に腰痛に負けない身体を作る
体幹トレーニングには、ここでは紹介しきれないほど様々あります。
腰痛に負けないからだ作りをするために、効果的にやる方法をここで解説します。
普段から腹筋を意識する
座り仕事の多い方でも、普段から呼吸法を意識するように一工夫してみましょう。
お腹で息をして、常にお腹に力が入っている状態を保ちます。
これだけでも十分トレーニングになり、骨盤をしっかりと立てて座ることができ、ひいては腰痛対策・予防にもなります。
トレーニングは身体を温めてからする
体幹トレーニングは、入浴後などの血行が良くなっている間に行いましょう。
また、就寝2時間前までに済ませるのがベストです。
こうすることで、効率よくインナーマッスルを鍛えることができます。
まとめ
骨盤周りの筋力低下からくる慢性的腰痛を防ぐために、積極的に身体を鍛えるのは不可欠と言えます。
しかし、現代人の生活では、そういったトレーニングに当てる余暇を持てる方は多いとは言えません。
近年は、短時間で簡単に始められるストレッチ法やトレーニング法が様々考案されており、継続することで腰痛が改善した!
という報告が多数あります。
ぜひお試しになってみてはいかがでしょうか。