椎間板ヘルニアとマットレスの関係と作用を考えてみましょう
椎間板ヘルニアと聞くと誰もが腰痛の一種と考えてしまいますが、実は腰痛の症状とは全く異なった痛みや疼痛症状が出ます。
しかし主な原因は腰部にあるとされていますが、具体的にはどのようなものなのか?また、日常生活の3分の1以上を占めると言われている睡眠時に気をつけるべき点はどんなことなのか?その辺を一緒に考えてみましょう。
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目次
皆さんがマットレスをどんな目的で購入しますか?
皆さんがマットレスを購入しようとする時、主にどのようなことを考えて購入しますか?質の良い睡眠の為、今使っている布団やマットレスが傷んでしまった為など、様々な理由があると思います。
その購入理由のひとつというか、現在では大半の方がマットレスを購入する理由となっているのが「腰痛を治したいから」ではないでしょうか。
現在のテレビやインターネットショッピングの中で、ひとつの売り文句となっているの腰痛というキーワードになっています。
その為なのでしょうか、近年では腰痛に関する様々なご質問が寄せられます。
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最近は「腰部椎間板ヘルニア」に関する問い合わせが増えている
そんなご質問の中でも常にトップ3に入っているのが「腰部椎間板ヘルニア」に関するものです。
この腰部椎間板ヘルニアに対しての皆さんのイメージはどのようなものでしょうか?「腰が痛くて病院へ行ったらヘルニアと診断されました。」「昔からヘルニア持ちで、今でも腰痛があるんです。」というようなお話しを伺うことがあります。
「腰部椎間板ヘルニア」の痛みとは?
おそらく多くの方のイメージとして「椎間板ヘルニア=腰痛」という感じなのではないでしょうか?しかしこのヘルニア、実は腰痛の激痛ではないのです。
実際にヘルニアをご経験されている方はわかると思いますが、本来は臀部(お尻)から下肢(脚)にかけての激痛の症状が起こる症状なのです。
お辞儀をするような前屈姿勢を全くできなくなり、症状によっては伏臥位(うつぶせ)のまま動くことができなくなります。
もちろん原因とされているのは腰部での神経刺激によるものとされていますが、最近の研究で、実は神経刺激によるものではないのではないか?との見解も示されています。
椎間板ヘルニアの主な臨床として、お辞儀をするような前屈姿勢で痛みが増悪するということがあります。
椎間板ヘルニアの方には、高反発マットレスの方が「まだ良い」
ではこのような症状の方がマットレスを選ぶ際に気をつけなければならないこととはどのようなことなのか、何か工夫をすることで改善への糸口が見つけられるのかなど、わかりやすくご説明してゆきましょう。
もちろん人間の症状ですので個人差というものが存在する為に、100%全ての方に対応できるというものではないですが、おそらく大部分の方には当てはまることだと思います。
例えば低反発のように体が沈んでしまうマットレスの場合、どうしても体が均等に沈んでしまう為に、腰部が後方へ落ち込んでしまいがちです。
その為、前屈とまでは行かないものの、似たような姿勢である言わば猫背のような感じになってしまうことがあります。
このような場合、ヘルニアの方は朝方の起床時に辛さが増すどころか痛みでせっかくの睡眠を妨げてしまう可能性があります。
このことからヘルニアの方の場合、高反発マットレスの方が「まだ良い」のではないかと考えることができます。
「まだ良い」とは?
「まだ良い」というのはどういうことなのか?本来であれば人間の脊椎の形状に沿った形の高反発マットレスがあれば一番良いのですが、これは仰向けに寝ている場合のことだけを考えてのことです。
人間は同じ部位に30分以上重心をかけていることが難しい生き物であり、寝ている無意識の状態でも寝返りをします。
もし人間の脊椎の形状に沿って波型になっている高反発マットレスでは横向きに寝返りをした時やうつぶせになった際に対応できず、別な体の痛みの原因となってしまいます。
その為に各種マットレスはほぼ平らな形状をしているのです。
結果的にはいったいどうしたら良いの?
「なら結果的にはいったいどうしたら良いの?」という声が聞こえてきそうですが、例えば様々なマットレスに折りたたんだバスタオルなどを腰部分に敷いて寝てみるのもひとつの工夫です。
せっかく症状に良いと思って購入したマットレスを無駄なものにしない為にも簡単な工夫ですので行ってみてはいかがでしょうか?バスタオルは半分に折りたたみ、さらに半分に折りたたんで敷いて頂くか、もう一度だけ半分に折りたたんでもらうかをご自身で寝やすい高さに調整して下さって構いませんが、あまり高さを出さないように限度を3回までの半分折り程度で抑えるようにして下さい。
また、ヘルニアに良いと思って低反発マットレスを購入された方、決して安価なものではなかったと思います。
「えっ!?じゃあまた買い換えないとならないの!?」と思われてしまうかもしれませんが、バスタオルを腰部に敷いて寝る方法であれば、高さの調整だけですので低反発、高反発問わずにできることですので、せっかく購入されたマットレスですので買い換えることなく工夫を加えて使用してみて下さい。
くれぐれも痛みが増してしまうという高さには調整しないように色々とご自分にあった状態を試してみて下さい。
まとめ
今回は椎間板ヘルニアとマットレスについて書かせて頂きましたが、ヘルニアという言葉は「突出する」とか「飛び出す」ということを意味する言葉です。
人間の脊椎(俗に言う背骨)には首から腰までで通常は24個もしくは25個(骨形成不全の方でまれにおります)の脊椎骨があり、その間には椎間板と呼ばれる組織がクッションのような役割をして脊椎の可動を助けています。
この椎間板が潰れてしまい、中にある髄核が後方へ突出して後方を走行する脊椎神経に触れて刺激をすることで症状が出てしまいます。
確かにマットレス選びはとても重要ですが、何よりも普段から良い姿勢を心がけること、その上で良い睡眠をして行くことが大切であることを忘れないで下さい。