腰痛コルセットの役割と、コルセットを使った腰痛の改善方法
ヘルニアの腰痛に悩んでいた頃、整形外科で処方されたコルセットを使用したことがあります。
私の場合、硬性コルセットを装着することになりました。
硬性コルセットは、圧迫感が強いのと曲がらない素材の為、日常生活にはかなりの不便が伴います。
一方、軟性コルセットは圧迫感もなく身体に馴染みやすく腰痛予防や改善に様々なタイプが流通しています。
腰痛の原因は様々ですが、それぞれの状態に合わせた腰痛コルセットの種類と使い方ご紹介します。
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コルセットの用途や主な役割
そもそもコルセットとは何でしょう。
コルセット(corset)といえば真っ先に頭に浮かぶのは、近代ヨーロッパの女性たちがウエストを細く補正する為に用いた物です。
当時は、鉄や、クジラの髯などの硬い素材を使い型どった硬いコルセットで胸の下からヒップの上迄を覆い、細紐でぎゅっと締め付けることでドレスを美しく装いました。
これと同様の原理で医療器具として作られているのが、硬性コルセットです。
腰を、コルセットの支柱に固定して動かないようにする為に使用します。
腰回りを固定し動きを制限するコルセット
特に、腰や脊椎の病気やケガ・手術後には硬いコルセット装着し、腰全体をしっかりコルセットの支柱で固定し保護します。
腰全体を支えて動きを制限することで、身体への負担を軽減します。
力帯的な働きで腰を支えるコルセット
外からの圧力で腰椎回りを補強・保護しながら腰全体を引き締め、体に力が入れやすいようにする役割があります。
腰痛とコルセットの関係
なぜ腰痛にコルセットを使うのでしょうか。
腰痛の時、真っ先に頭に浮かぶのは、湿布や塗り薬です。
整形外科で処方されるコルセットは、薬と併用したり、主に腰椎回りを固定する事を目的としますので、むしろ腰痛解消というよりも予防や保護といった補助具的な目的で使うことが多いです。
用途ごとの、コルセットのタイプを紹介いたします。
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コルセットのタイプと使い方は?
一言に腰痛コルセットと言っても、どのようなタイプがあるのでしょうか。
大きさや、硬さによって3つのタイプに分かれます。
それぞれのタイプの特徴と用途をまとめました。
硬性コルセットの特徴と用途
硬性コルセットは、硬いプラスチックや金属素材でできた骨組みにメッシュ素材などを合わせてつくられています。
腰椎を動かせない時に支柱できっちりと固定する為に使います。
幅広の本体部分を体に装着し細い調節ベルトで締め具合を調節して使います。
医療機関で、医師の指示に従って一定期間装着したままで生活します。
軟性コルセットとは
軟性コルセットは、硬性コルセットに対し細幅で柔らかい素材で出来ています。
腰椎回りに、プラスチックなどで出来た保護用プレートが入る物もあります。
マジックテープで程よい硬さに調整し固定できるので脱着が簡単です。
蒸れや、汗の不快感を解消する吸汗素材や、伸縮性のメッシュ素材などがあり、デザインや素材の種類が非常に豊富です。
腰や下腹部の筋肉を圧迫し引き上げる力が働くことで、腹圧をかけ、腰にかかる負担を軽減し腰痛を抑えます。
装着時の圧迫感は比較的少なく、日常生活への支障が少ないため、腰痛の改善目的だけでなく、腰痛症状の改善した後は再発予防の為にも使われてます。
骨盤矯正コルセット
骨盤ベルト、腰サポータ-などとも呼ばれている伸縮性の細帯状コルセットです。
骨盤回りを、伸縮性のベルトで引き締め、腰回りを安定させる事で腰にかかる負担を軽減します。
素材も薄手のゴム製の物や、伸縮メッシュなど骨盤をしっかり支え、腰痛軽減します。
装着感も快適でスポーツや介護職など、ハードな動きから腰を守ります。
腰痛用コルセットの入手方法
腰痛でコルセットを試して見たいと思っても、何処に行き買ったらよいのでしょうか。
入手方法について紹介します。
コルセットの購入方法
腰が痛くても、医療機関を受診した場合は、医師の指導に従いましょう。
医師に相談し頂処方してもらう場合医療保険が適用されて、5千円程度かかりますその他ドラッグストア、ネットの通販サイト等で手軽に入手することもできその場合は保険の適用はありませんが、千円台の簡易的なものから1万円以上するものまで様々なタイプが売られています。
コルセットに代用できるものは?
その他コルセットが無い時など、応急的に代用品として使える物と、簡単な使用方法を紹介します。
さらしをコルセットセットの代用に使う場合
さらしは、薬局、呉服店などに売っている一反物(9m)を使います。
長い場合は半分くらいで切って使います。
それを縦半分に折って下腹部側から巻き付けていきます。
晒は伸びないのでお腹が苦しくならないようにお腹に力入れて膨らませた状態で巻き付けていきます。
先端は、お腹と晒の間に差し込み止めます。
タオルをコルセットの代用に使う場合
薄手のバスタオル1枚か、浴用タオルを2枚を縫い合わせます縦に4つ折りにしておへその下あたりから骨盤部分を包み込むように巻き付けます。
最後に紐やガーゼで結び端をタオルとお腹の間に差し込みます。
着物ベルトをコルセットの代用に使う場合
着物のベルトで伸縮素材のマジックベルトで止めるタイプを骨盤ベルトの要領で巻き付け代用できます。
幅は10cm位の物がおすすめです。
よれやすいのであまり締めすぎず骨盤を覆うような感じで巻き付けてください。
いずれも応急処置ですが意外と効果がありますのでおすすめです。
腰痛コルセットを使うとき注意すること
腰痛コルセットを適切に装着すれば腰が軽くなり痛みも軽減しますが、装着方法によって痛みを悪化させてしまうこともあります。
次にコルセットの装着にあたり注意することについて説明します。
コルセットの正しい装着方法
硬性コルセットは整形外科の指示に従いきめられた方法で期間装着しますが、軟性コルセットや骨盤矯正コルセットは自分で自由に入手し装着できるため、この2点に絞り気を付ける事を紹介します。
軟性コルセットは自分で容易に装着できますが、巻き付け部分の肌の蒸れやかぶれに注意が必要です。
コルセットの中の肌着のしわや、めくれに注意しましょう。
骨盤の後ろに尖った仙骨ということ部分と、骨盤の両脇横に張り出した部分にきちんとコルセットがかかり、前側は胃が苦しくならないように、おへそのあたりで合わせるような感じです。
少し前下がり気味に巻き付けましょう。
骨盤コルセットも同様に、骨盤の後ろ側の尖った仙骨という部分と骨盤の横に張り出した部分にコルセットがきちんと掛かるように装着します。
おへそのあたりで合わせるような感じに固定します。
コルセット装着時に気を付けるポイント
軟性コルセットや骨盤矯正ベルトは腰痛がひどい状態であれば、ある程度痛みが和らぐまでつけておくと楽なのですが、ずっと付けていると腰回りの筋肉が落ちてしまうこともあり注意が必要です。
私自身、腰痛で悩まされていた頃、コルセットを長く使用していた為、使用を止めた直後は腰に力が入らず、疲れてくると無意識のうちに姿勢も前屈みになってしまい「腰が曲がっているわよ」とよく注意されました。
この様なことにならないように、腰痛が和らいで来たら徐々に外していくことをおすすめします。
まとめ
現在、腰痛コルセットは、医療用をはじめ、スポーツのケガ、介護などの常に腰に負荷がかかる仕事用など、様々なタイプが流通しています。
現在は、それらを薬局やドラッグストア・ネット通販などで手軽に購入し利用することができます。
長時間の、コルセット装着による腰部の筋力低下などが懸念されますが、様々な腰痛症状に対応するコルセットが流通しております。
まずは痛みの原因を知り、適切な方法で腰痛治療を行いながら、自分に合ったコルセットを装着する事が不可欠と言えます。