腰痛の方へ、お勧めウォーキング
腰痛の患者さんにとって、運動不足による筋力低下は、大きな原因の一つとなっています。
特にご高齢者や肥満気味の方は、どうしても歩くのが苦手のようです。
腰をかばって、歩かなくなってしまうと、足腰の筋肉が衰えます。
筋肉が弱いので、歩くとすぐ疲れる、疲れるので歩かず自転車や自動車を利用してしまう。
結果ますます筋力が低下するという悪循環に陥ってしまいます。
腰痛患者さんにおすすめしている、ウォーキングの始め方をご紹介しますので、どうか参考にして下さい。
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目次
ウォーキングを始めてみましょう
一番安全で継続しやすい運動は、ウォーキングです。
ただし持病のある方は、担当医の許可を得てから始めましょう。
まずは歩き易い、ご自身の足に合った靴をご購入下さい。
多少高価でも、とても大切なアイテムです。
足が前に出易くなりますし、疲れにくい歩行が可能です。
気に入った靴を履けば、気持ちも明るく前向きになるでしょう。
さて、歩行前に軽いウォーミングアップをしましょう。
アキレス腱を伸ばしたり、膝の屈伸運動や腰の曲げ伸ばし、背伸びや肩回し位で充分です。
無理なく、ゆっくりやって下さい。
その日の体調を確認するのにも役立ちます。
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まずは、ゆっくり歩きから
最初はゆっくり歩きから始めます。
歩幅も狭くて構いません。
大切なことは、おなかを少し凹ますイメージで、腹筋に軽く力を入れ続ける事です。
自然と姿勢も正しくなってきます。
歩行が辛かったら無理をせず、5分~10分位から始めましょう。
10分間ウォーキングを1日2~3回でも、十分効果が得られます。
1週間位は、ゆっくりペースで、確実にしっかりと歩きましょう。
腰部脊柱管狭窄症の患者さんへのご注意
歩行中や歩行後に脚等が痛む時は、必ず休止して下さい。
運動量が多すぎたり、ウォーキングに向かない疾患をお持ちなのかも知れませんので、ご担当医にもう一度よく相談して下さい。
脚の痛みやしびれがとても強くなったり、排尿排便障害がみられたら、即受診して下さい。
腰部脊柱管狭窄症の患者さんは、歩くと脚が痛み、前屈みで休むとまた歩けるようになる「間欠跛行」がみられます。
ただ、脚が痛むからといって歩かないでいると、どんどん筋肉が落ちて、歩行が困難になるケースもあります。
ステッキやシルバーカーを使用すると、「間欠跛行」になりにくいですし、歩行中痛み出したら無理せず必ず前屈みで休憩して下さい。
ご自分の出来る範囲で継続する事が重要です。
どうか体の塩梅を見ながら、慎重にウォーキングを続けて下さい。
少しずつ負荷をかけていきましょう
脚等に痛みが無く、歩行に慣れてきましたら、少しずつ距離と速度を増やしていきましょう。
焦りは禁物です。
増やす目安は、翌日疲れや筋肉痛が残らない程度で結構です。
ウォーキングに自信が持てる様になりましたら、少し大股で歩いたり、速足歩きを始めてみて下さい。
運動の順番は、ウォーミングアップ(準備体操)→ゆっくり歩き→速歩→ゆっくり歩き→クールダウン(整理体操)です。
歩行フォームも大事です
効果的な歩行の為には、歩き方も重要です。
目線は前方(少し遠く)を見て、腕は楽に振りましょう。
かかとから着地し、地面に親ゆびで跡を残すようなイメージで蹴ると良いです。
繰り返しになりますが、必ずおなかに軽く力を入れて、少しだけ凹ます様にして下さい。
頭を上から糸で吊られるように意識すると、自然と歩行姿勢が、良くなります。
勿論、水分補給は必須です。
特に多量に汗をかいた時は、スポーツドリンクを摂取して下さい。
外出が億劫な時は、屋内で運動しましょう
ウォーキングを始めても、雨が降ったり、暑い・寒い、時間が無い時等は、気が重く億劫なものです。
継続する事はとても大切ですが、無理に外出して滑って転倒しては、元も子もありません。
そのような時は、室内で軽く運動をしましょう。
屋内に長い廊下等の歩行スペースがあれば、安全を確かめてから、前歩き・後ろ歩きを繰り返して下さい。
短時間で腰痛に有効な運動が出来ます。
足踏み運動も、とても有効です
スペースが無ければ、その場で足踏みでも結構です。
どうしても退屈な運動ですので、テレビを見ながらでも良いでしょう。
あっという間に時が過ぎますよ。
体力に余裕があれば、少し太ももを高く上げる足踏みにチャレンジしてみて下さい。
腰の前にある、腸腰筋の筋トレになります。
又、着地時に膝をまっすぐに伸ばすように意識すると、太ももの裏にあるハムストリングスに効果的な運動となりますので、お試し下さい。
さらに痛みがなければ、段差や階段の昇降運動も下肢の筋トレに、より有効ですのでおすすめです。
運動療法は、3週間続けて「あっ、少し以前と違ってきたな」、3か月でやっと効果を実感できるものです。
体調不良時は無理をせずに、根気良く継続して下さい。
筋力が除々に向上してくれば、きっと楽しくウォーキング出来る様になります。
まとめ
実際に腰痛患者さんの運動習慣に付いて伺うと、とにかく歩かないという方が非常に多いです。
ウォーキングを中心に生活習慣の改善をしないと、腰痛改善はおろか、歩行困難に至る可能性が大きくなってきます。
腰の痛みを緩和し、健康的な生活を維持する為には、特に高齢期の体づくりが必須となります。
無理せず、少しずつ歩き始めてみて下さい。
ウォーキングが生活の一部になるまで、諦めずに続ける事が大切です。