腰痛とマットレスの関係性~腰痛になりにくいマットレスとは~
腰痛をお持ちという方の中には、自分では気づいていないけれどもマットレスに原因がある場合があります。
そのまま体に合わないマットレスを使い続けてしまうと、腰痛が悪化してしまったり、体に他の不調が見られるようになってしまう恐れがあります。
では、腰痛になりにくいマットレスとはどのようなものなのでしょうか。
また、今のマットレスで腰痛を治すことはできないのでしょうか。
それらに触れながら、腰痛とマットレスの関係について紹介していきます。
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腰痛になってしまうマットレスとは?
腰痛の症状に悩んでいるという方の中には、マットレスが原因になっている方もいるかもしれません。
では、なぜマットレスが体に合わないと腰痛になってしまうのでしょうか。
腰痛とマットレスの関係について紹介していきます。
マットレスと腰痛の関係とは?
みなさんは人が人生の三分の一が睡眠時間だと言われていることをご存知ですか。
これを言い換えると、人生の三分の一をベッドや布団などの寝床の上で過ごしていることになるのです。
それだけの長い時間を過ごすことになるのですから、寝る環境は重要なものです。
また、睡眠中は体の力が抜け、それをマットレスが支えることになります。
このマットレスが体に合っていないと、腰など体の一部分に不自然に力がかかってしまいます。
その状態で長時間いることで筋肉に負担がかかってしまったり、不自然な状態で固まってしまうことになります。
すると寝て休んでいたにも関わらず、腰痛の症状が表れてしまうのです。
そのマットレスを長期間使い続けていくことで、腰痛の症状が悪化してしまったり、治りにくい状態になってしまうこともあります。
マットレスが硬すぎる
硬いマットレスが好きという方もいるのではないでしょうか。
ですがマットレスが硬すぎるために体に合わないということもあります。
そのため、とにかく硬ければよいというわけではありません。
マットレスが硬すぎる場合、体がマットレスに沈み込みません。
すると、マットレスと体の接する部分が少なくなってしまいます。
睡眠中はマットレスと体が触れている部分で体重を支えることになるため、その部分が少なくなると、より少ない面積で全体重を支えることになってしまいます。
特に腰に関しては、元々背中がくびれているので、その部分の支えが無くなり、腰への負担が大きくなります。
その結果、睡眠中でも常に腰に負担がかかることにより、腰痛の症状を引き起こしてしまうのです。
マットレスが柔らかすぎる
先に紹介したように、マットレスが体に合わせて形を変えてくれることは重要な要素です。
ですがとにかく柔らかいものが良いというわけではありません。
そこには、好み以外にもきちんとした理由があります。
マットレスが沈み込んでしまうと、腰などの体の中でも重い部分が沈み込みすぎてしまい、睡眠中の姿勢が悪くなってしまいます。
腰の部分が沈み込みすぎてしまった状態は、立った状態に置き換えてみると猫背の状態に似ています。
猫背が腰痛の原因になるということも聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
このような状態は人本来の状態とは違っていて、体への負担も大きくなってしまいます。
睡眠中はその姿勢のままです。
当然腰への負担も大きく、疲労を感じてしまうでしょう。
そして腰の筋肉が疲労することで硬直してしまい、血行も悪くなります。
すると腰の筋肉に酸素が送られにくくなり酸欠状態になります。
そしてその結果、こりや痛みを感じるようになるのです。
また柔らかすぎて身体が沈み込みすぎてしまうと、寝返りを打つことができなくなってしまいます。
人は寝る際の姿勢が悪い場合、寝返りを打つことで体へかかる負担を分散しています。
その回数は一晩に20回以上とも言われています。
ですが柔らかいマットレスでは、体の姿勢が安定しないので寝返りを打つことができません。
すると、負担のかかる姿勢から変えることができず、一晩中負担をかけ続けることになってしまいます。
理想的なのは体が立ったときと同じ状態で寝ることができる柔らかさです。
適度に柔らかく、体のカーブを受け止めて形を変えてくれる程度の柔らかさでいいのです。
マットレスが薄い
薄いマットレスを使っている場合にも、腰痛の原因となってしまうことがあります。
特にベッドを使わずに、マットレスを床に置いているという場合には多いです。
マットレスが薄いと、体が沈み込んだ際に床に触れることになります。
床は体に合わせて形を変えてくれないので、硬すぎるマットレスで寝ているときと似たような状態になってしまいます。
その結果腰への負担が大きくなり、腰痛の症状が出るようになってしまうのです。
同じマットレスを使い続けている
人が寝ている姿勢においては、腰や肩の部分が重くなっています。
そのため長期間同じマットレスを使っていると、その部分だけ凹んでいってしまいます。
すると元々はからだに合ったマットレスだったとしても、形が崩れていきます。
その結果、睡眠中の姿勢が悪くなってしまいます。
また、マットレスが凹んだ際に中身が潰れてしまい、その部分が硬くなってしまったり、マット効果が無くなり中身のスプリングなどにあたってしまうこともあります。
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今のマットレスのチェック方法
今使っているマットレスが自分の身体に合っているのかわからない、腰痛の原因がマットレスなのかわからないという方も多いでしょう。
マットレスが体に合っているかどうかをチェックする方法を紹介します。
実際にマットレスが腰痛の原因になっていないかどうかチェックしてみてください。
マットレスが硬すぎないか
今使っているマットレスが体にとって硬すぎないかのチェック方法は2つあります。
まず1つ目は、マットレスと体の間に隙間ができていないかです。
普段使っているマットレスに仰向けに寝転んだ時に、腰の下に隙間ができていないかをチェックしてください。
腰の下に手が入る隙間がある場合には、睡眠中に腰に負担がかかってしまっています。
2つ目は圧迫チェックです。
マットレスの上に仰向けに寝た状態で5分程度動かずにいてください。
その際に腰に圧迫感や疲労感を感じた場合には、マットレスが硬すぎるということになります。
5分で圧迫感や疲労感を感じてしまうのですから、それを一晩続けたとすると、非常に大きなダメージとなるでしょう。
この2つの方法を試してみて、どちらかにあてはまった場合、今使っているマットレスはあなたにとって硬すぎると考えられます。
マットレスが柔らかすぎないか
マットレスが柔らかすぎる場合、体が猫背のような状態になってしまいます。
そのため、寝た際に体が真っ直ぐではなく、腰などが沈み込みすぎている場合にはマットレスが柔らかすぎると考えられます。
自分で分からない場合には、他の人に寝ている姿勢を見てもらうのも良いでしょう。
また、マットレスが柔らかすぎる場合には寝返りを打ちにくくなってしまいます。
そのため仰向けで寝た状態で寝返りを打ってみた時に、しにくさを感じた場合にはマットレスが柔らかすぎると言えます。
特に寝返りは実際には睡眠中の無意識の状態で行うので、起きて意識のある状態で打ちにくいと感じた場合には、睡眠中にはもっと寝返りしにくくなっていると思ってよいでしょう。
腰痛にならないためのマットレスの選び方
ここまで、腰痛になってしまう、悪化させてしまうマットレスについて紹介してきました。
では、腰痛にならないマットレスを選ぶにはどうすればよいのでしょうか。
いくつかポイントを紹介していきます。
複数の層になっている
マットレスには、中身が1層のものと複数の層からなるものの2種類があります。
腰痛対策としては、複数の層があるもののほうがおすすめです。
1層しかない場合には、マットレスが背骨や腰骨の曲線に対してうまく形を合わせられません。
そのため、沈み込んでしまったり、隙間が空いてしまいます。
複数の層がある場合には、体のラインに合わせることと体を押し返すことを別々の層が行ってくれます。
そのため、複数の層からなるマットレスの方が腰痛対策にはおすすめなのです。
高反発・低反発
マットレスの中には、高反発や低反発を売りにしているものもたくさんあります。
低反発は寝た際の反発力が少なく、体を包み込んでくれる柔らかいタイプとなります。
高反発は体が沈み込みすぎないので、寝返りを打ちやすいという特徴があります。
低反発はマットレスが体のラインに合わせて形を変えてくれますし、高反発は寝返りが打ちやすいので、どちらも度が過ぎなければ腰痛に対して効果的に働いてくれます。
そのため、どちらが好みかを選ぶと良いでしょう。
ですが、高反発すぎる、低反発すぎるようでは、硬すぎる、柔らかすぎるマットレスと同じになってしまうので注意が必要です。
折り畳みについて
マットレスの中には、三つ折りなど折りたたむことができるようになっているものがあります。
折りたたんでサイズを小さくすることができるので、収納するのに便利です。
ですが、折り畳み可能なマットレスは腰痛対策のマットレスとしてはおすすめできません。
折り畳み可能なマットレスは、折る部分が窪んでいます。
その部分が寝た際に腰の下に来ると、不自然に凹んでしまいます。
その結果、せっかくのマットレスの効果が薄れてしまったり、違和感を感じてしまいます。
実際に寝て確かめる
購入を検討しているマットレスが体に合っているかを確かめるには、実際にそのマットレスに寝てみるのが一番の方法です。
実際に販売店に行くと、試しに寝てみることができるマットレスもある場合があります。
手でマットレスを触るだけでは柔らかさや触り心地しかわかりませんが、実際に寝てみることで体のラインに合っているか、腰への負担が無いかなどを確かめることができます。
恥ずかしいと感じる人もいるかもしれませんが、本当に体に合ったマットレスを選ぶには、試してみることも必要です。
オーダーメイド
実際に専門業者に依頼して、オーダーメイドでマットレスを作ってもらうと、確実に自分の体に合ったマットレスを購入することができます。
寝る時の体のラインや、体重のかかり方を機械で測定してくれ、それらに合わせた形や柔らかさでマットレスを作ってもらえます。
ですが、市販されているマットレスを購入するよりも高価になってしまいます。
すぐにできる腰痛対策
マットレスはそれなりに値段もしますし、サイズも大きいものです。
そのため、簡単には買い替えることができない場合もあります。
そんな時のために、今使っているマットレスでもできる腰痛対策を紹介していきます。
マットレスが硬すぎる場合
マットレスが硬すぎて腰とマットレスの間に隙間ができてしまう場合には、その隙間を埋めることで腰痛になりにくくすることができます。
その方法は、腰の下の隙間にタオルなどをはさむことです。
タオルをはさむことで隙間もなくなり、タオルがクッション代わりになって重さを受け止めてくれます。
また、仰向けで寝た状態で膝を立てることでも腰とマットレスの間の隙間を無くすことが可能です。
マットレスが柔らかすぎる場合
マットレスが柔らかすぎるという場合には、マットレスの下にすのこなどの硬い板などを敷いてみてください。
マットレスの下に硬いものがあることで、沈み込み方が抑えられるようになります。
横向きに寝る
硬すぎる、柔らかすぎるどちらの場合にも、寝る姿勢を横向きにしてみてください。
横向きに寝た場合、腰への負担がかなり少なくなります。
この姿勢では腰に力が入らないので楽に感じます。
この時には、体の右側を下になるようにしてください。
内臓の出口が右側についていることから、内臓の動きがスムーズになります。
まとめ
寝具は、人生の三分の一を過ごす場所でもあるので、自分の体に合ったものであるかは非常に重要です。
マットレスは、低反発、高反発など非常にたくさんの種類があるため、なんとなくや人気だからという理由で選ばれていることも多いです。
ですが、腰痛にならないためには、きちんとポイントを押さえた上で自分の体に合ったものを選ばなくてはなりません。
マットレスが原因で腰痛にお悩みの方は、一度マットレスについて考えてみてください。
参考URL・参考文献・根拠など
https://kaimin-times.com/mattresses-lower-back-pain-3748#i-4
https://www.meidaisha.co.jp/staff/?p=4431
https://bedacademy.com/bed/softmat
https://www.iine-no-singu.com/mattress-of-easing-your-low-back-pain
https://exquery.net/%E5%AF%9D%E3%82%8B%E3%81%A8%E8%85%B0%E3%81%8C%E7%97%9B%E3%81%84%EF%BC%9F%E7%B0%A1%E5%8D%98%E3%81%AB%E5%87%BA%E6%9D%A5%E3%82%8B2%E3%81%A4%E3%81%AE%E8%A7%A3%E6%B1%BA%E6%96%B9%E6%B3%95/