コルセットと骨盤ベルト、似ているようだけどどう違う?腰痛にはどちらが効くの?
ウエストを整えるコルセットと、骨盤を支えてくれる骨盤ベルト。
一見すると同じ効果がありそうですが、違いは一体何なのでしょうか、そしてどちらが腰痛などの痛みのサポートに有効なのでしょうか。
どちらが身体の為にいいのでしょうか、その辺りも踏まえて考えてみましょう。
コルセットの方が歴史的には古いのですが、歴史上ではどんな効き目をもたらしてくれた道具のなのでしょう。
コルセットと骨盤ベルトの一番の違い
ひと言で言ってしまうと、コルセットは矯正用下着で骨盤ベルトは骨盤へのサポート用具、だと言うことです。
どちらも所謂医療用具ではありません、これらを装着したから腰痛が治る、というものでもありません。
どちらもあくまでも、矯正やサポートとして使われるものだと言うことを、まず認識しておいてください。
昔のコルセットとは
元々婦人用の下着として発達、後にはウエストを少しでも細くと言うことから、ひもで締め付けるタイプの物が流行ったりもしました。
クジラの骨や髭を利用したものもあったようですが、最盛期には鉄のコルセットも使用されました。
この頃のコルセットはウエストを細く見せたい女性には必須のものでしたが、何しろ締め付けが凄く当時の女性が何かというと卒倒したのは、このコルセットの締め付けできちんと呼吸が出来なかったのが原因、とも言われています。
またこのコルセットで、一番弱い部分をよろってしまったおかげで、筋肉が弱くなってコルセット無しでは立ち居振る舞いにも支障が出た女性もいたようです。
今のコルセット
現代のコルセットは、勿論以上のようなものではありません、あくまでも身体の線の補正を目指して作られています。
素材もストレッチが効いていますので、呼吸を妨げるようなこともありません。
ちょっと今日はお洒落に決めたいけど、いささかウエストの線が気になる、などと言う場合に活躍してくれます。
そしてこのウエスト辺り、丁度腰椎の前側には骨が無いので筋肉のみでのサポートですが、コルセットを着用した場合ここの腹筋の弱っている時などサポートの手助けにもなります。
骨盤ベルトとは
では骨盤ベルトはどうなのでしょう、コルセットがあれば同じようなサポートが出来るし、だとすれば骨盤ベルトはどのような効能のあるベルトなのでしょう。
名前にもある通り、こちらがサポートする場所は骨盤になります。
ウエストより下側、おへその辺りが骨盤ベルトの活躍場所です。
後ろ側には大きな骨盤がありますし、お尻の大きな筋肉殿筋もありますので通常ならそれほどトラブルの無い部位なのです。
ただし手術後でおへそ周りの腹筋が弱っていたり、また骨盤自体にトラブルがあった場合は、この辺りにサポートがあると無いとでは大違いになります。
骨盤ベルトで、骨盤からへそ下あたりにサポートを入れるだけで腰痛や不安定感がマシになるのです。
腰痛と一口に言ってしまうけど
腰痛と言葉にすると一言ですが、その腰痛はどちらなのでしょうか。
ウエストの辺りの痛みなのか、それともそれより下側の骨盤の辺りなのでしょうか。
前屈して腰のあたりが痛いと言う方は、骨盤部分の仙骨の辺りの腰痛と考えていいでしょう。
身体を伸ばしたりひねったりした時に、ウエストの辺りに痛みがあるのは腰椎の辺りの腰痛ですね。
骨盤の辺りの腰痛には勿論、骨盤ベルトがおすすめですし、腰椎の辺りならコルセットで軽くサポートして上げるといいでしょう。
痛む部分によって使い分ける、というのがこの2つのサポート用具で出来る腰痛緩和策です。
まとめ
軽い腰痛で、でもどうしても休めない。
などと言う時には、この2つのうち腰痛部分に適した方を選んで、とりあえずのサポートにすることをおすすめします。
ただ前述もしましたが、これらはあくまでもサポート役です、装着したら痛みが軽くなったと言っても、腰痛の原因はまだ残っているかもしれません。
骨盤ベルトもコルセットも、緊急避難用具もしくはリハビリ対策には使えますが、根本治療にはならないと言うことはお心にとめておいてください。