その腰痛、実は骨盤の歪みが原因かも
腰痛は、大人であれば誰でもが経験する症状ですが、様々な原因で起こります。
腰椎椎間板ヘルニアがある場合など、病院で診てもらわなければならないような深刻なものもありますし、また、最初は筋肉や靱帯が痛むと思っているうちに、腰痛が悪化していって発熱まで伴うようになり、病院に行ったところ、実は内臓疾患のせいで腰痛になっていたことが判明する場合もあります。
そこまで重大ではなくても、例えば同じ姿勢を長く続けて筋肉疲労を起こして腰痛になるとか、ドーパミンという鎮痛作用を持つ物質がストレスのせいで分泌が減り、腰痛を覚えることもあり、原因は様々です。
その中でもよく見られる腰痛の原因が、骨盤の歪みです。
どういうことなのか、これから詳しく見ていきましょう。
1骨盤の歪みが腰痛を引き起こす
骨盤は、腰椎とつながっています。
骨盤が歪むと、あるいは言い換えれば、骨盤がずれると、腰椎にもそれが伝わって腰痛もずれるのです。
腰椎は背骨の腰の部分にあるわけですから、その腰椎がずれて周辺の神経を圧迫してしまうと、それを腰のあたりの痛みとして感じるのです。
つまり、腰痛です。
2 デスクワークで骨盤が歪む場合
では、骨盤はいつ、どのようにして歪むのでしょうか?
働く女性の多くが経験する腰痛は、オフィスでの座りっぱなしの姿勢からくるものです。
デスクワークでは、知らず知らず同じ姿勢を長時間続けてしまっているものです。
そうすると、首や肩、背中の筋肉が緊張して固まってしまいます。
緊張した筋肉は、背骨を圧迫するようになり、背骨のS字カーブも崩れていきます。
それにつれて、背骨を支える骨盤、そしてそれにつながる腰椎も歪むので、腰痛が起きるのです。
また、背中の筋肉が緊張する時には、逆にお腹の方の筋肉はバランスを取ろうとしてゆるむのです。
そのようにゆるんだ腹筋の支えが弱まることによっても骨盤の歪みが起こります。
そもそも背中の筋肉が緊張し過ぎると、骨盤が上の方に引っ張られるので、そのことも骨盤の歪みの原因となるのです。
3特に要注意なのは、マウスを使うパソコン作業者
デスクワークの中で特に腰痛が多いのが、1日中パソコンに向って、しかもマウスを使って作業をしているという人です。
ある調査では、普段から腰痛、または腰の調子が悪いと感じている人の7割以上が、1日中マウスを使ったパソコン作業をしていると答えています。
このような作業では、首の後ろの僧帽筋、そして背中の脊柱起立筋が過度に緊張する為、背骨のS字カーブが崩れる結果、骨盤の歪みが起こるのです。
4そんな腰痛におすすめのストレッチ
筋肉が同じ姿勢を続けているうちに緊張して固まってしまい、それが腰痛につながるのであれば、そうした筋肉を時々動かして、ほぐしてやることが腰痛対策にもなるわけです。
その為の様々なストレッチ体操がこれまでにも紹介されています。
オフィスで椅子に座った姿勢でできるストレッチとしては、まず腰回転ストレッチが一番簡単に実行できて、おすすめです。
腰に手を当て、息をゆっくり吐きながら上体を右または左にひねって5秒間キープして、また息をゆっくり吐きながら正面に戻ります。
また、前屈ストレッチも椅子に座ったまま行えます。
上体を前にゆっくり倒します。
この時も、息をゆっくり吐きながら行います。
5秒間キープしたら、また上体を起こします。
横になってストレッチできる環境なのであれば、大腰筋をほぐしてくれる、おすすめのストレッチがあります。
あおむけに寝て、両足は肩幅に開きます。
片足のつま先を顔の方に反らせます。
そのままその足を別の足の方に向くように回転させて、3秒間キープした後、脱力して元の姿勢に戻ります。
これを左右3回ずつくらい繰り返すのです。
まとめ
このように、腰痛の中には骨盤の歪みが引き起こしているものがあるのです。
特に仕事がデスクワークという人は、同じ姿勢が続くことで背中などの筋肉が緊張して固まってしまい、それが骨盤の歪みにつながってしまうのです。
緊張した筋肉をほぐすストレッチ体操を行うことも有効ですが、普段から、例えばヒールのある靴はなるべく履かないようにするとか、バッグを掛ける肩を左右どちらかに偏らないようにするなど、ちょっとした心懸けでも効果があります。
簡単に行える腰痛対策がありますので、是非試してみて下さい。