腰痛コルセットの目的は治療ではなく、サポートだった。
腰痛コルセットを自分の生活に導入するには、いつくかの注意点があります。
腰が痛いから装着すればいい、と言うものではありません。
自分に合ったコルセットで、使い方や装着位置など、間違ったやり方をしてしまっては、装着する意味がなくなってしまいます。
コルセットの選び方や装着の仕方などをきちんと把握してから使用するようにしましょう。
腰痛コルセットとはなにか?
腰痛コルセットとは、腰痛の時に体を支える筋肉や背筋の働きを助ける、痛みの出る姿勢をとらないようにサポートさせるものです。
腰痛が出たり出なかったりとする人には、力仕事をする際などの、腰の痛みやぎっくり腰の予防などに腰痛コルセットを利用したりします。
そして腰に不安を覚えるような人は、腰痛コルセットを持ち歩くなどして、必要に応じて装着するようにします。
ただ装着すればいい、と言うものではありません。
常に装着し続けてしまいますと、筋肉が弱くなってしまいます。
反対に腰にとってよくありませんので、必要なときに応じて装着するようにします。
常に装着していると、筋肉が弱くなってしまい、反対に腰にとってよくありませんので、必要なときだけ装着するようにします。
コルセットは腰痛を治すものではなかった
一言で言えば、「1本持っていたほうがサポートになるので良い」と、言うことです。
そして、知っていてほしいことは、腰痛コルセットは装着しているだけで、痛み、ヘルニアなどの腰痛の病気が治るというものではない、と言うことです。
腰痛コルセットの主な役割とは、あくまでも体幹の動きを制限させて、痛みの出る動作や姿勢をとらないようにサポートするコルセットという物です。
体を支える腹筋や背筋をサポートするもの、と考えていいと思います。
この点を頭に置いておいてください。
どんな物を選んだらいいの?
医療用の硬性コルセットであれば、整形外科医が合ったサイズを選んでくれるのでお任せして心配ないのです。
価格も高額になり数万円とかかりますが、健康保険が適用になるので、数割は戻ってきますので、コルセットを作るときにはきちんと確認しておくといいです。
ですが、市販されている腰痛コルセットを購入する際には、痛む場所や痛みの程度によって様々ですが、日常生活を支障なく快適に過ごしたいという観点から選ぶことをおすすめします。
腹圧を逃さず選ぶときにおすすめポイントとしては4つあります。
・「腹圧を逃さずに、しっかりと固定ができるもの」・「日常生活の動作をできるだけ妨げずに固定ができるもの」・「通気性が良いもの」・「ちょっとした動作で、ズレないもの」この4点は、必ず確認したうえで選んでください。
1段式と2段式の種類の違いは?
腰痛コルセットには、2種類あり、1段式と2段式のものがあります。
一昔前までの腰痛コルセットは、1段式(1本のベルト)タイプが主流でした。
ですが、最近では2段式(2本のベルト)で、骨盤から股関節までを、スッポリと包みこむタイプがズレやすい1段式より、ズレにくくて安定感があるので、おすすめです。
医療用コルセットと市販のコルセット
コルセットには、一般的に使われているものから、整形外科などで型をとって使用する人専用の、オーダーメイドで作るものがあります。
軟性コルセットが一般的に使われるものです。
素材には弾力性があり、日常生活を送るうえでの支障がないものになります。
ぎっくり腰や椎間板ヘルニア、または強い腰痛時に使われます。
また硬性コルセットは、外科の治療用のコルセットになります。
こちらは、日常生活での動作をかなり制限されてしまいます。
プラスチックやセルロイド、金属などの素材で作れているコルセットになります。
圧迫骨折や、手術のあとの腰椎固定などに使われます。
装着・正しい使用の仕方
腰痛予防、軽減のために正しいコルセットの着け方で、腹圧を強化します。
コルセットの正しい着け方知らない、腰痛コルセットをしているけど腰痛が楽になっているかどうか、その効果が実感できない、などと言う方はコルセットを正しく着けることができていないかも知れません。
どんなものでも一緒ですが、正しい使い方をしないで適当に着けていては、コルセットの効果はきちんとでません。
ただ着けるのも面倒で着けているのも、窮屈に感じるのに、得られている効果が心理的な安心感だけでしたら、非常にもったいないことです。
そんなことにならないために、一般的なコルセットの正しい着け方をしましょう。
骨盤を締めつけて固定することが、腰の動きをうまく抑えられることにつながりますので、しっかりと固定してください。
下腹を圧迫することが腹圧をかける、いわゆる腹横筋をサポートすることになります。
着ける位置
せっかくの腰痛コルセット、つける位置を間違えてしまうと、まったく効果がなくつけている意味がなくなります。
痛みのある場所によっては、つけ方が違いますので覚えておいてください。
位置は、胃を圧迫しないように、おへその位置を基準にします。
腰から骨盤の上のほうにかけて巻きます。
幅が狭いタイプは、骨盤より少し下に巻きます。
効果はどうなの?
コルセットで腰全体を安定させることにより、お腹にある程度の圧迫力を与えることになります。
腹腔圧が上がり、体の中から体を支え、腰椎にかかる負担を軽くしてくれる効果が期待できます。
また、背中側を固定することで後に反りすぎるのをおさえてくれますので、腰全体にかかる負担も軽くなります。
骨盤にも圧力がかかりますので、仙腸関節を引き締めて、仙骨がグラつくことを抑えてくれますし、何よりも、腰全体を包み込みますので、保温効果もあります。
腰の他にも骨盤も圧迫するので、仙腸関節の引き締めや、脊椎のゆがみなどを抑える効果もあります。
また腰回りの筋肉をほぐすことにより、リラックス効果も期待できます。
大切な注意点!
急性期・日常の生活のサポートという意味では、とても有効な腰痛コルセットです。
ですが、ただ漠然とつけることは避けてください。
長く装着してしまうと、逆に筋肉が弱くなってしまうのです。
最近では、装着していても3カ月間までは筋力は落ちないなどとのデータもありますが、締めつけることによって血流が悪くなってしまうこともあるので、良いことではありません。
コルセットを長時間つけるとデメリットがあります。
・コルセットに頼ってしまう身体になってしまう
・腰痛にたいする根本的な解決にならなくなる
・コルセットにつける時間やファッション性に問題がでる
腰痛をしっかり解決していくためには、あまりコルセットに頼らなくてすむ身体づくりをしていく必要があります。
コルセットは、あくまでもサポートに過ぎません。
コルセットは清潔に保ってください。
ある程度の使用をしたら、新しいコルセットに買い替えをしてください。
特に夏場は、暑いので汗をかいて蒸れたりするので、気をつける必要があります。
医師の指示に従って痛みが軽減されてきたら、長時間装着しつづけることは避けて、必要に応じてこまめに緩めたりつけたり、外したりするように心がけてください。
まとめ
腰痛コルセットを簡単にまとめて言えば、つけっぱなしは良くないが、自分に合った腰痛コルセットを1本持っていると、イザと言うときに非常に助かると言うことになります。
椎間板ヘルニア、またはぎっくり腰など、腰に対する不安があり、腰痛に悩んでいる方々には、腰痛コルセットは強いみかたであり、心の支えになることでしょう。