腰痛の方は椅子を使ったほうが良い? その理由を詳しく紹介
日本では畳の上に座る文化があって、今でも床であぐらをかいたり、足を伸ばしたりして座っている方は多いと言われています。
しかし、床の上に直接座ると腰に負担をかけやすくなるので、腰痛の方は注意をしなければいけません。
そこで腰痛の方が床の上で座るにはどうすれば良いのか?
その方法や対策、さらにはおすすめの椅子などを詳しく紹介しましょう。
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床に座ると腰に負担をかける?
腰痛の方が、床に座りたい場合には、どのような座り方が腰に負担をかけるのか知らなければいけません。
そこで、腰に負担をかけやすい3種類の座り方を紹介します。
床の上に直接座っている方は、腰を痛めないように参考にしてみて下さい。
あぐら
和室でテレビを見たり、食事をしたりしている方の多くが、座っている種類としてあげられるのが『あぐら』です。
あぐらで座っていると身体が楽なので、負担をかけないように思われています。
しかし、あぐらをかくと『股関節』よりも『膝関節』のほうが上の状態になりやすくなるので、骨盤が後のほうへ傾いて腰が丸くなってしまうのです。
腰が丸くなってしまえば、猫背になりやすくてお尻で座るのではなく、少しだけ腰で座るような体勢になってしまいます。
このような体勢は腰にかける負担が大きくて、腰痛の方は避けたほうが良いでしょう。
女の子座り
正座をしているような状態から足を左か右へずらして座るのが『女の子座り』と呼ばれるもので、別名『横座り』と呼ばれることもあるのですが、この座り方も腰に負担をかける座り方になります。
なぜなら、この座り方はどちから片方へ負担をかける座り方になるので、腰の片方へ負担をかける座り方になるのです。
このような座り方をする場合は一定の時間で左に足をずらしたり、右に足をずらしたりする方法が望ましいのですが、そのような座り方は面倒であり疲れるので、やはり女の子座りも避けたほうが良いでしょう。
長座
長座は、別名で『赤ちゃん座り』と呼ばれる事もある座り方で、床に座ったまま足を伸ばす姿勢の事を言います。
この座り方は、足を伸ばす事によって、腰の椎間板に負担をかけやすくなってしまいます。
このような姿勢は背筋を伸ばして腰にかかる負担を軽減するのが望ましいのですが、この座り方は猫背になりやすいので、長座も避けたほうが良いです。
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おすすめの床の座り方
床に座ったら、どのような座り方も腰に負担をかけてしまうのかと思いがちですが、腰に負担をあまりかけない座り方もあります。
それが『正座』で、昔の日本人の多くが座っていた方法になります。
正座をしてみたら、分かるかと思いますが、背筋が伸びやすくなる事が実感出来るはずです。
背筋が伸びる事によって、腰にかかる負担は軽減されており、腰痛の方に正座をすすめる方がいるほどです。
そのため腰痛の方が、どうしても床に座りたい場合は正座をおすすめします。
しかし、正座は腰にかかる負担が減る一方で、膝に負担をかけて足がしびれてしまいます。
それは脛(スネ)をクッションにするような姿勢で、膝にかかる負担は大きくなってしまうのです。
そのため正座をする時間をあまりかけない事が重要でしょう。
床に座る場合の対策
床に座ったら腰や膝に負担をかけてしまうなら、和室でくつろげないなと感じてしまうでしょう。
そこでおすすめなのがクッションを利用したり、腰痛を和らげる方法です。
クッションを利用
腰にかかる負担を和らげるクッションは数多く販売されています。
まず低反発クッションと呼ばれるものは、二層構造になっている物が販売されており、表面はじんわりと沈んで裏面は沈み込まないようになっている物があります。
この種類は少し硬く感じるかもしれませんが、沈み込み過ぎるのを防いでくれるので、腰にかかる負担を和らげてくれます。
次に骨盤を締めてくれるクッションも販売されており、骨盤を引き締めてくれる事によって背筋をまっすぐにしやすくなります。
ただし、背筋を真っ直ぐにしようという意識がなければ猫背になる事があるので注意をする必要があります。
最後におすすめするのが『円座クッション』です。
円座クッションは、中央部分が空洞になっており、この空洞によって姿勢が安定しやすくなるので腰にかかる負担を軽減してくれます。
腰痛を和らげる方法
クッションを利用しないで、どうしても床に座りたい方は、腰痛を和らげる方法を行ったほうが良いです。
座った時は上半身の体重が全て腰にかかってしまうので、痩せている方のほうが腰にかける負担は少ないのです。
そのため腰にかかる負担を和らげるためには食生活を改善してダイエットをする必要があります。
ダイエットなら運動をする方法もあるのではないかと考えてしまいがちですが、肥満体型の方がウォーキングやランニングをいきなり始めてしまえば、膝に負担をかけてしまいます。
そのため、まずは食事量を抑えたり、脂の多い食べ物の摂取量を抑える必要があるでしょう。
食生活の改善で痩せる事が出来たら正座をするようにして、病院へ通いながら腰痛を直していけば、床に座っても問題はありません。
腰の負担を軽減する椅子
腰痛の方が座っても、腰に負担をかけない方法として『椅子』を使う必要があります。
その椅子にも2種類のタイプがあって『座椅子』と『通常の椅子』があります。
この2種類の椅子が、なぜ腰にかかる負担を和らげてくれるのか説明しましょう。
座椅子を利用
座椅子であれば、どのような種類でも腰にかかる負担を和らげてくれるという訳ではないので、腰にかかる負担を軽減してくれる座椅子を選ぶ必要があります。
そこで、おすすめなのが円座クッションタイプの座椅子です。
この座椅子であれば、円座クッションのように中央部分が空洞になっているので、この種類であれば腰が安定しやすくなっており腰の負担を和らげてくれます。
ただし円座クッションタイプの座椅子は、背もたれが付いている構造上の問題で空洞部分が小さいものがあって、腰が安定しなくるものがあるので実際に使用してから購入しましょう。
その他に、背筋を真っ直ぐにしてくれるような背もたれが付いている座椅子も販売されており、床に座る時に猫背になりやすい方にはおすすめの種類になります。
通常の椅子を利用
腰痛の方は通常の椅子を使用しながら、腰痛が治ってから床に座る方法がおすすめです。
しかし通常の椅子でも、座り方には注意をしなければ腰に負担をかけるので、正しい姿勢で座る必要があります。
椅子の場合でも猫背になりやすくて、猫背で座っていれば、腰にかかる負担は床で座っている時と同じぐらいかけてしまいます。
そして背もたれに寄りかかるのも腰に負担をかける座り方で、このような座り方は少しだけ腰で座るような姿勢になってしまうのです。
その他にも前かがみで座る姿勢も腰に負担をかけるので、行わないようにして下さい。
椅子で座る時は背もたれに寄りかからないで背筋を真っ直ぐ伸ばすを事を意識して、足を組まないようにすれば腰にかかる負担を軽減出来ます。
なぜなら、足を組んでしまえば、左右のバランスが崩れてしまうので腰にかかる負担が大きくなってしまうからです。
もしも、椅子に座る時に姿勢が悪くなってしまう方は円座クッションや、背筋を真っ直ぐに伸ばしやすいクッションなどを椅子の上に敷くようにして下さい。
まとめ
腰痛の方は座り方に注意をしなければ、腰に負担をかけてしまい腰痛が悪化する場合があります。
そのため、あぐら・女の子座り・長座などは避けたほうが良い座り方になります。
正座は腰にかかる負担を和らげてくれますが、膝にかかる負担が大きいのであまりおすすめは出来ません。
しかし、今では腰にかかる負担を和らげてくれる椅子やクッションが多く販売されているので、腰痛の方は色々な椅子やクッションを利用してみましょう。