腰痛で何から見直していいか分からない人向け・敷き布団を含めた寝具全体における工夫のご提案
腰痛と眠りとの因果関係は深いと言われており、ヘルニアを負ったかたも、医師の指示で寝具を変えることがあるようです。
普段から慢性的に腰痛にお悩みの方は、敷き布団について考えたことがありますか?
ここでは、腰痛と睡眠・寝具との関係を最初に考えて、すぐにでも実践できるような眠りの改善案を、いろいろと提供していきたいと思います。
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腰痛と寝姿勢との関係
まず最初に、腰痛と寝るときの姿勢の関係から明かしていこうと思います。
例えば、・朝起きたときになんだか疲れが取れていない・むしろ朝のほうが痛みがひどい…こんな覚えはありませんか?
寝ているときの腰への負担
さて、人間が眠るときについて。
身体への負担はどのようにかかり、軽減されるのでしょうか。
まず、まっすぐ姿勢であおむけに眠っている場合、敷き布団の硬さが均一だとして、体重全体のなんと5割ちかくもの重量を腰がささえることになると言われています。
これは、立っているときに比べるとむしろ寝ているときのほうが負荷が高く、その重量の分散場所として敷き布団しかないため、本当に悩ましい数値となります。
特に普段から姿勢の悪い人や、肩掛けなどで左右のどちらか一方に重いものを持つクセのある人は要注意。
左右の筋力のバランスが悪い人になれば、腰への負荷は増大・筋肉の強張りから余計に重く負担がのしかかることになります。
もう一つ言えるのは、寝返りと体重・布団それぞれとの関係性です。
人は寝返りを打つことで、内臓や骨格・筋肉にかかる負荷を均一に保とうとします。
これが阻害される原因が起きると、窮屈な姿勢で眠り続けることになり、もちろん身体への負荷は言うまでもありません。
加えて、寝返りを上手く打てない=眠りが浅くなる…ということも考えられます。
慢性的な睡眠不足の引き金といえるのですが、これから疲労感が生まれてしまうと、ますます腰にはよくありません。
寝返りの阻害の原因として一番に考えられるのは、寝具の硬さや湿度などです。
敷布団はどのくらいの柔らかさか、身体がいつもどのくらい沈み込んでいるか…考えたことはありますか?
自分にあったよい敷き布団・マットレスを使わないと、どんどんお悩みは悪化する可能性も。
ベッド派?布団派?
単身生活の人だと、自宅は眠る場所…くらいの認識の人も少なくないようですね。
残業などが多いと、ますますその傾向は強まるでしょう。
となると、ベッドあるいは布団、そういったもののこだわりも薄くなると思います。
これを読んでいただいているみなさんは、ベッド派でしょうか。
それとも布団派でしょうか?
いずれにしても、快適に眠れる環境として言えるのは、きちんと湿気を追い出せることです。
布団乾燥機を使って、どちらの場合もダニ・ほこりから体を守ってあげる事。
眠りに入るときの快適さを保つこと…一見腰痛とは関係のないことのように考えられますが、眠る時のそれぞれのスタイル・あるいは熟睡のための工夫と言うのは、疲労をしっかりと回復させることにつながりますし、腰痛にもゆるやかに効くことです。
一度、ご自宅の睡眠環境を振り返ってみてもよいのではないでしょうか。
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布団派でもマットレスを
ベッドよりも清潔感が失われやすく、身体を横たえたときに一定以上の硬さを感じやすいのが布団です。
意外と知られていないのが、「布団用のマットレスもある」ということ。
筆者も、すのこの上にマットレスを置き、さらに敷布団を敷いて眠っています。
こうすることで、何が変わるのでしょうか?
まず第一に、寝心地を自分の思う通りにカスタマイズしやすいという利点があります。
それぞれ布団にもこだわっていらっしゃるかとおもいますが、マットレスをさらに強いてあげることで、身体を横たえる部分の反発力をより自在にコントロールできます。
個人的には、コイル式のマットレスがおすすめです。
もうひとつが、湿気をとりやすいということ。
カビ・ダニの原因になるこれですが、床に直接敷いたり・すのこを利用してみても、どうしてもベッドに比べてこれらの発生のリスクが高くなるのが布団。
しかし、マットレスを一枚強いてあげるだけで、吸湿・ダニの発生の抑制などができます。
布団乾燥機を使うと、ますますその効果は高まります。
万年床でも安心して使えるのは、非常にメリットでしょう。
布団用のマットレスは、寝具売り場の店員さんが詳しく、お店によっては今ある寝具の状態を聞いてしっかりとカウンセリングしてくれるようです。
是非ご検討なさってみてはいかがでしょうか。
今ある敷き布団に出来る工夫
いわゆる「せんべい布団」でなんだか困るというかたや、それでなくとも今の寝具に満足は出来ていないけれども買い替えるほどの時間・経済的余裕はないというかた。
そんな皆さん向けに、とりあえず応急処置として考えられる腰痛対策を考えてみます。
腰の部分にしきものを
安直にやってしまえるのは、一番負荷がかかる腰の部分に対し、高さややわらかさの微調整ができるようなものを入れていくということです。
筆者が実際にやっていたのは、かなり柔らかめの抱き枕を腰の部分に置いて眠る…ということでした。
専門家によると、タオルなどで高さの微調整を行うのがベストのようです。
朝になるとずれてしまっていることが多いので、これは応急処置として考えるべきでしょう。
人によって「どのくらい腰の部分をカバーすればよいのか」も変わりますし、1人で色々と試されるのは少し負担もかかるかと思います。
重ね重ねになりますが、一時しのぎとしてお考えを。
枕を調整する
少し視点を変えて、枕を変えてみるのも有効であるようです。
頭の位置は腰への負荷にも直接かかわっていることで、首から上の重さをリリースしてあげるのが有効とのこと。
首の位置を直立の姿勢の状態でキープするように高めにしてあるものや、低反発素材のもの、肩こりなどにも有用な枕などがいいそうです。
案外、こういった些細なことで腰痛が治る人もいるようです。
ちなみに、デパートで評判のまくらでも、3000円程度から購入できます。
オーダーメイドでも1万円程度ではないでしょうか。
寝具一式、特に敷き布団を買い替えることを考えれば、随分とお安い値段です。
少しずつ買い替える・新たに購入していくものの手始めとして、枕から選んでもよいのではないでしょうか。
その他気を付けるべきこと
他には、布団に入る前に気を付けたい事もあります。
まず、入浴はしっかりと行う事。
半身浴や足湯だけでもいいので、下半身の血流を浴してあげると、眠りが深くなります。
もちろん、腰を支える下腹部の筋肉を柔軟にするような効果もあります。
時間的に余裕のあるかたは、眠る前に簡単なストレッチをしてみてもよいのではないでしょうか。
布団の上に座って、前屈して足先を掴んで腰を伸ばす…など、大体5分から10分程度やってみるとよいでしょう。
敷布団に特化して言うならば、アロマミストなどを吹きかけてリラックス効果を期待するのも大いに効果があります。
とにかく熟睡・体をほぐした状態で眠るのが大切です。
まとめ
敷き布団やベッドマットレスを買い替える、となると、経済的にも時間的にも相当の余裕が必要です。
腰痛のためには実践しなければならない、となんとなく思っていらっしゃる皆さんも、行動に移せていない事が多いのではないでしょうか。
ここではごく簡単なことや、急場しのぎの工夫、眠る前にできることを述べさせていただきましたが、買い替えのご検討も含めてお考えになるきっかけになればと思います。