姿勢の悪い人は要注意?妊娠中の腰痛を骨盤ベルトで防ぐポイント5つ
妊娠中に多くの人が悩まされる症状の一つに腰痛があります。
早い人ではお腹が大きくなる前から発症することもあり、もともと腰痛持ちだった人に限らず、多くの妊婦さんに症状があらわれます。
中でも症状が酷い場合は、立ち上がれなくなるほどの痛みを感じる人も。
もともと姿勢の悪い人は特に要注意!
そんな人におすすめしたいのが骨盤ベルトです!
目次
妊娠中に腰痛がおこるメカニズムはリラキシンというホルモンにある
骨盤ベルトと言えば、腰痛対策のために男女問わず使用されるものですが、妊娠中に使用するものは少し意味合いが違ってきます。
妊娠した女性は出産のさい、赤ちゃんが産まれてきやすくするために靭帯を緩め、産道を広げるホルモンを分泌します。
これはリラキシンというホルモンで、靭帯が緩むことで普段はぴったり閉じている骨盤もゆるみ、出産しやすくする役目があります。
しかし、骨盤にゆるみが生じるということは、恥骨や腰にそのぶん負担がかかります。
それが腰痛などの症状によって現れてしまうのですね。
場合によっては、骨盤にくっついている筋肉や神経が必要以上に引っ張られてしまい、激痛を伴うこともあります。
妊娠中の腰痛対策にはどんな種類の骨盤ベルトを選べばいい?
妊娠時の骨盤ベルトには大きく分けて3つの種類があります。
- ベルトタイプ
- ガードルタイプ
- 仙腸関節ベルト
腰痛対策として、妊娠中から使用できるのは、ベルトタイプの骨盤ベルトです。
このタイプのベルトは骨盤の周りだけを固定することによって、お腹を圧迫しません。
さらに骨盤をしっかり締めることによって、大きくなっていくお腹を骨盤の上にしっかり載せることができますので歩行が楽になります。
ベルトライプは多くの製品で、妊娠中から産後すぐにも使えるタイプが多いのが特徴です。
購入のさいには妊娠中から使用できるベルトタイプかどうか、しっかり確認してから買うようにしましょう。
いつから骨盤ベルトはつけるべき?痛くなってからでは遅い?
姿勢が悪いと感じている人なら妊娠前でも骨盤ベルトをつけてOK
妊娠中に使う骨盤ベルトは、妊娠してからつけるものだと思っていませんか?
実は骨盤ベルトは妊娠前から使用しても大丈夫なのです。
一般的には妊娠前の女性の骨盤はぴったりと締まっているものですが、骨盤が歪んでしまっている人は、実はかなりいます。
普段からずっと同じほうの肩にバックを下げていたり、立っている時に重心が左右のどちらかに偏っていたりすると、骨盤はゆがんでしまいます。
骨盤のゆがみは、肩こりや目の疲れ、むくみや冷え性といったさまざまな症状を引き起こします。
妊娠中はもちろん、妊娠前にもこれらの症状を緩和するために骨盤ベルトを使用して、ゆがみが生じないようにすることができます。
特に冷え性は不妊の原因の一つとも言われており、これから妊娠したいと考えている女性にとって、冷えの改善は重要と言えるでしょう。
普段から姿勢が悪かったり、足を組んだりする人はより早めがベスト
女性の社会進出にともなって、産休まで働き続ける女性が増えていますが、長時間のデスクワークや、パソコンなどの使用によって姿勢が悪かったり、足を組むクセがあったりする場合には骨盤のゆがみをさらに助長させてしまいます。
もともと骨盤のゆがんでいる恐れのある人は、妊娠によってさらにゆがむと、激痛を伴う症状に発展してしまうこともしばしばあります。
そういった人の場合は、妊娠が分かった段階から骨盤ベルトを使用することをおすすめします。
妊娠に伴う腰痛は、ある日突然痛みが襲ってくるというわけではありません。
最初は恥骨や腰に違和感が出て、痛みへ発展していくことが多いため、早めの着用を心がけるようにしましょう。
妊娠3ヶ月からリラキシンが増加!人によってはそろそろ痛みが出てくる人も
骨盤のゆがみの原因となるホルモンであるリラキシンは、妊娠3ヶ月くらいから急激に増え始めます。
これは母体が出産に向けて懸命に準備をしている証拠でもありますが、人によっては全く普段通りの生活のままという人もいれば、早い段階から骨盤のゆるみを感じてくる人もいるようです。
この頃からつわりの症状をうったえる妊婦さんも多く、一般的に安定期に入ると言われる5ヶ月目ぐらいまでは、吐き気などの症状がひどくてベッドから起き上がれないという人もいます。
その場合、ずっと同じ姿勢で寝ていることによって、骨盤のゆがみに拍車をかけてしまい、また、運動不足にもなるため、筋力の衰えから腰痛に発展しやすくなってしまいます。
そんな人は、そろそろ骨盤ベルトを着用していきましょう。
正しくつけないと逆効果?使用方法はきちんとまもって装着を
商品によって使用方法はさまざま。商品の説明書をしっかり読んで
ところで、骨盤ベルトを使用する際に気をつけたいのはその着用用法です。
骨盤ベルトにもさまざまな商品が出ていますが、着用方法を間違えてしまうと、逆効果になりかねません。
というのも、せっかく骨盤を正しい位置に固定するものであるはずのベルトが、左右正しい位置におさまらず、ゆがんだ状態で締めつけてしまい、結果的に痛みを増してしまうことがあります。
商品には必ず使用方法が記載された説明書が添付してありますので、確認して正しい装着をしましょう。
着用するのにある程度、コツや時間がかかる商品も中にはあります。
慣れるまでは大変でしょうが、何度も使用しているうちに手軽につけられるようになるので頑張りましょう。
また、自分で説明書を読んでもわかりづらい場合は、助産師さんなどに相談してみるのもよいでしょう。
痛いときには寝ているあいだも骨盤ベルトはつけてていいの?
商品にもよりますが、起きている時と違って、寝ているあいだは骨盤に負担がかからないため、骨盤ベルトを着用する必要はありません。
寝ている間に寝返りなどで正しい着用位置からずれてしまう可能性があり、またそれにより内蔵を圧迫してしまうこともあるからです。
ただし、痛みがあまりにひどい場合は着用をしても構いません。
骨盤のゆるみは寝ているあいだが一番開きやすいと言われています。
その開いた状態で、起き上がるときに強い痛みを感じる人も多いようです。
締めつけによる寝苦しさを感じず、つけた状態で症状が改善されるのであれば、症状が改善するまで着用して様子をみましょう。
ただし、商品によって使用法には違いがあるので、寝ているあいだの着用は事前に助産師さんと相談してからの方が良いでしょう。
骨盤ベルトさえつけていれば妊娠中の腰痛対策はそれで十分?
お腹を支える筋肉をつけることも大切!可能な範囲で運動を
骨盤ベルトの選び方や、着用時期がわかったところで、妊娠中の腰痛対策はベルトを着用すればそれでOKかと言えばそうではありません。
本来、骨盤ベルトは二次的な補助用品であって、体を支えるのは筋肉の役目です。
昔の女性は農作業などで足腰の強い人が多かったため、骨盤がゆるんでも筋肉でしっかりと支えることができました。
それだけ、普段からしっかりと運動ができればよいのですが、現代の女性ではなかなか難しいのが現状です。
また、妊娠してからはつわりで運動どころではない人もいるでしょうし、お腹が大きくなってくると、さらに動くのも億劫になってしまいます。
しかし、出産のためにも適度な運動は大切です。
長時間の陣痛に耐える出産は体力が必要で、また、いきんだりするのにも筋肉は大切です。
マタニティヨガやマタニティスイミングなども、お腹に負担をかけないため効果的です。
お腹が大きくなってきたら、寝る姿勢にも工夫をしていきましょう
妊娠後期に入り、お腹が大きくなってくると仰向けで寝ることがつらくなってきます。
羊水を含んだ子宮は、臨月には4kgほどになりますので、仰向けにねることで腰椎を圧迫してしまい、腰痛に拍車をかけることになってしまいます。
お腹が大きくなってきた際には、体の左側をしたにして横向きに寝る「シムスの体位」を取ると腰に負担がかかりません。
ポイントとしては、少しうつぶせになるようなイメージで、その体位がつらいときは柔らかい枕などをお腹の下に入れてクッション材にすると良いでしょう。
まとめ
妊娠中はさまざまなマイナートラブルに悩まされるものですが、腰痛は出産後、育児をしていくうえでも早めに対処していきたい症状です。
骨盤ベルトは妊娠前、妊娠中、出産後と長期間にわたって使用できる利点があり、特に姿勢の悪い女性には強い味方です。
マタニティライフを楽しむためにも上手に骨盤ベルトを活用しましょう!