市販の入浴剤を使用することは冷え性の改善に役立つか
エアコン等空調設備が整っている場所に長く滞在するだけでも一時的な冷え性になったりする現代です。
冷え性に悩んでいる人が増加進行中です。
エアコンの効いた部屋でのパソコン仕事で手足が冷え冷えしているときに、温かいおふろにゆっくりつかって体をあたためたい!
と誰もがおもいますよね。
いまは手軽にお風呂用入浴剤が各種販売され、お手頃価格で購入することができます。
冷え性を解剖しながら、冷え性の解決に市販の入浴剤が本当に有効なのか考えていきます。
冷え性って?
冷え性の定義は内科学会でも決められていないのが実情です。
一般に冷え性とは体全体が寒く感じる人や、手足のみ冷たく感じる人のことをいいます。
冷えを感じる部位は体全体・上肢のみ・下肢のみ・四肢のみにわかれます。
冷え性の症状は冬だけではなく一年を通してあらわれます。
冷え性は女性だけ?
冷え性は女性に多いといわれていますが、現在男性の冷え性も増加中です。
あなたの隣に座っている男性も隠れ冷え性かもしれませんよ。
冷え性は若い人だけ?
冷え性に悩んでいる人は若い人だけと思われがちですが、実際には幅広い年代にまたがって冷え性が存在しています。
それは冷え性の原因と密接な関係があるからです。
冷え性の原因
冷え性の大半の原因は血流に問題があることがわかっています。
血流問題以外の原因としてはストレスや生活習慣の乱れ、胃腸の不調、ホルモンバランスの乱れ、誤ったダイエット、更年期、自律神経の乱れ、ストレス等があります。
また、上記の原因が複数関与して冷え性が発症していることが多いのです。
冷え性と併発している病気
冷え性に併発している病気は多く、高脂血症・動脈硬化症・肩こり・頭痛・腰痛・頻尿・糖尿病・悪性腫瘍・自律神経失調症・うつ病・更年期障害・拒食症等があげられます。
たかが冷え性…されど冷え性です。
冷え性は早めになおしたほうがいいですね。
血流?
血流…文字通り体内の血液の流れのことです。
体内の血液の流れが悪くなると、体幹部のみならず抹消部位まで冷えを感じてしまいます。
過去に健康診断等で動脈硬化があるといわれた人は、血管が硬くなっていることにより血流が停滞し冷えを感じることが多くなるのです。
動脈硬化は女性よりも男性に多いので、冷え性の男性が増加している結果につながります。
高脂血症は動脈硬化予備軍ですから、足などが冷たく感じることが多くなったら要注意です。
胃腸の不調
意外に思う方がおおいのですが、胃や腸が不調なことにより冷えを感じやすくなります。
おなかを冷やさないことも大切ですね。
一年を通して冷たい飲食物のとりすぎは禁物です。
冷え性の方に腹巻愛用者が多いのもうなずけます。
誤ったダイエット
若い女性の冷え性は、誤ったダイエットに起因することがほとんどです。
無理なダイエットをすると適正な栄養摂取がないため、熱を蓄える筋肉も不足し、体感温度も下がってしまいます。
冷え性の人がお肌のトラブルを抱えていることが多いのは、ダイエット由来冷え性のせいです。
女性も男性も、余分な体脂肪はスクワットやウオーキングなどの運動でおとしましょう。
更年期
更年期障害が現れるのは女性ホルモンのバランスが崩れる時期ですから、更年期に冷え性は併発しがちです。
状態によりますが婦人科でホルモン治療することにより冷え性が改善することもあります。
女性にとってこの時期は子供の進学・子供の就職・子供の結婚・親の介護・仕事の昇進など人生の転機が重なることが多いので、冷え性は早めに改善しておくことがベストです。
生活習慣の影響
偏った食生活・睡眠不足・喫煙・度を過ぎた飲酒など生活習慣の乱れから冷え性を起こすことがあります。
仕事のトラブルなどによるストレスも冷え性の原因となることがあります。
ビタミンやミネラルが整ったバランスの良い食事を心掛け、深く質の良い睡眠をとることができる環境を整えることが必要です。
ストレスは積極的に趣味や運動などをして気分転換して解消しましょう。
入浴で冷え性を改善!
遺伝的体質による冷え性もありますが、それは少数です。
多くの人の冷え性を解決するためには、体を温めて血流を促進させることが最善の解決策といわれています!
シャワー派?湯船につかる派?
入浴をシャワーで簡単に済ませる人が多くなっていますが、冷え性なかたは湯船につかる入浴法がおすすめです。
シャワーのみの使用では体をしんから温めることができないからです。
高温派?中温派?
湯温が42から44度くらいの高温入浴は交感神経の働きを高めますので、リラックスしたい人や就寝前には適しません。
仕事前の短時間入浴には頭をすっきりさせる効果がありますから有効です。
湯温が35から38度くらいの中温入浴は副交感神経の作用を高め、リラックスすることができるので就寝前に適しています。
冷え性な人には中温でゆっくり入浴することにより、血行促進効果が高まりますのでおすすめです。
短時間派?長時間派?
入浴時間は3分などという短時間派や40分以上という長時間派までいますが、冷え性な方には10から15分程度のゆったり入浴がおすすめです。
短時間では体の芯まであたたまりません。
長時間湯船につかることは湯疲れし、ストレスなども解消されません。
さら湯派?入浴剤派?
冷え性な人には何も入れないさら湯のままより、入浴剤をいれての入浴のほうがおすすめです。
市販されているおおくの入浴剤には、保温作用やリラックス作用があるからです。
入浴剤の種類
入浴剤には固形・粒状・液状など様々なタイプがありますが、効能という面からみると温浴効果と清浄効果があげられます。
無機塩素系入浴剤…代表市販品バスクリン
硫酸ナトリウム・炭酸ナトリウム・炭酸カルシウムなどを主成分としているもので粉末や顆粒のことが多い。
塩類と表皮のタンパク質が結合して膜を作りだし、この膜によって体が保護され保温効果をもたらされる。
炭酸ガス系…代表市販品バブ
炭酸ガスによる血管拡張作用により血流を改善します。
錠剤や粒状のものがある。
湯内にとけた炭酸ガスが皮膚から吸収され新陳代謝をうながすことにより、血流改善効果があります。
体内に入った炭酸ガスは呼吸によって体外に排出されますから心配はありません。
10分間炭酸ガス系入浴剤入りのお風呂に入浴することで、さら湯に入浴する場合よりも4倍も血流がアップするといわれています。
血流がよくなると新陳代謝が促進され冷え性が改善されます。
薬用食物系…代表市販品バスハーブ・華密恋
カミツレ・ハッカ等生薬を組み合わせてあるもの。
生薬の効能と独特な香りが特徴。
香りによるリラックス効果もある。
酵素系…代表市販品つるぽか
パパインなどの酵素と無機塩類を組み合わせたもの。
皮膚にやさしく、清浄効果を高めます。
スキンケア系…代表市販品ウルモア
セラミド・米発酵エキス・ホホバオイルなど保湿成分が入っている。
入浴中の保湿は皮膚内部まで浸透する。
清涼系…代表市販品きき湯クール
メントール・硫酸アルミニウムカリウム等を配合したもの。
おもに夏用でさっぱりした使用感がある。
まとめ
冷え性の原因にもいろいろありますから、冷え性は早めに対処したほうがいいですね。
男性でも女性でも冷え性な方には入浴剤を入れ、ゆっくりと入浴することがおすすめです。
冷え性な人は38度くらいの湯温が適しています。
冷え性な人におすすめの入浴剤は炭酸ガス系・無機塩素系入浴剤です。
冷え性の改善に入浴剤の使用は有効です。