腰痛は敷き布団が原因? 腰によい敷き布団の選び方とは
腰痛に悩んでいる人は、敷き布団に注意してみましょう。
普段使っている敷き布団が合っていない場合、それが腰に負担をかけている可能性があります。
敷き布団は、夜間に長く体を預けるものなので、適切なものでなければ、体へのダメージが大きくなってしまうのです。
そのため、普段使う敷き布団を選ぶ際は、慎重に検討しなければなりません。
そこで、腰によい敷き布団について、その特徴やおすすめ商品を紹介していきます。
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こんな敷き布団はNG
腰によい敷き布団を説明する前に、まず、使ってはいけない敷き布団から説明しましょう。
避けるべき敷き布団の特徴をしっかり把握して、選ぶ際は確実に除外するようにしてください。
硬すぎる、または柔らかすぎる
敷き布団の硬さは、腰に大きな影響を与えます。
そのため、敷き布団は、硬すぎても柔らかすぎてもいけません。
ちょうどよい硬さの、自分に合ったものでなければ、腰痛の対策にはならないでしょう。
まず、硬すぎる敷き布団は、体がほとんど沈まないため、腰の部分に隙間ができることになります。
すると、仰向けに寝ていても、腰を反らせたような状態になるのです。
その状態で長時間過ごすことになれば、腰に大きな負担がかかります。
腰痛対策として、せんべい布団を選択する人もいますが、そのような硬すぎる布団は逆効果なので、使わないようにしましょう。
一方、柔らかすぎる敷き布団の場合は、体が沈みすぎることが問題です。
人間の背骨は、立ったときの自然なS字カーブが正しい状態ですが、体が沈みすぎると、そのカーブが保てなくなり、腰に負担をかけてしまいます。
柔らかい敷き布団は寝心地がよいため、腰にもよい効果がありそうなイメージですが、実際は逆なのです。
したがって、敷き布団を選ぶときは、硬すぎたり柔らかすぎたりする極端なものは、できるだけ避けるようにしましょう。
低反発素材を使っている
敷き布団の素材には、跳ね返りを少なくした「低反発」と呼ばれるものがあります。
これは、体が沈み込んでも、その重さを跳ね返す力が弱く、体が布団にフィットする感覚が特徴です。
フィット感だけでなく、体が包み込まれるような気持ちよさもあり、快適な寝心地を求めるなら、最適な素材と言えます。
しかし、腰痛に悩んでいる人や、予防したい人にとっては、要注意の素材となります。
というのも、体がぴったりフィットするということは、寝返りを制限してしまう恐れがあるからです。
腰痛を予防するには、なるべく自然に寝返りをうつようにして、腰に長く圧力がかかることを避けなければなりません。
しかし、低反発の敷き布団は、体が沈んだまま固定されている状態と同じなので、身動きがとりづらくなることがあるのです。
そのため、寝心地がよいからと言って、あまり反発の少ないものを選ぶと失敗する可能性があります。
低反発素材の敷き布団は、腰痛対策をするなら避けるべきでしょう。
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腰痛対策に最適な敷き布団とは
腰によくない敷き布団を確実に除外したならば、続いて、腰によい敷き布団を検討してみましょう。
基本的には、よくない敷き布団とは逆の特徴を備えたものが、腰痛対策に適した敷き布団となります。
硬さが自分に合っている
腰によい敷き布団というのは、硬すぎず柔らかすぎず、自分の体にあった適度な硬さがあるものです。
そうした敷き布団であれば、体が沈みすぎることがないため、立ったときのような、自然な背骨の状態を維持することができます。
また、体が浮きすぎることもないため、腰と敷き布団の間が埋まり、ちょうどよい具合に体がフィットするでしょう。
すると、布団がしっかり体を支えている状態になるので、姿勢を維持するために筋肉を緊張させる必要がなく、良質な睡眠にもつながります。
つまり、腰痛対策で敷き布団を選ぶ場合は、硬さや柔らかさを重視しすぎるのは、よくない方法なのです。
そうした選び方をすると、自分の体に合わない硬さを選んでしまいがちです。
よいものを選ぶなら、硬さや柔らかさよりも、自分が寝ていて負担が少ないかどうかを考えるようにしましょう。
そのためには、できるだけ「試し寝」をしてみるのがおすすめです。
実際に寝てみることで、自分に合った敷き布団かどうか、より判断しやすくなるでしょう。
高反発素材を使っている
腰痛対策で効果的な素材は、反発力が高く、体を跳ね返す働きがある「高反発」の素材になります。
これは、一見すると腰によくなさそうですが、実はとてもよい効果があります。
適度な跳ね返りがあると、体が動きやすく、自然に寝返りをうつことができるのです。
寝返りというのは、無意識に行っている行為なので、ちょっとした障害でも、自然に回数が減ってしまうものです。
例えば、低反発の敷き布団で体が固定されると言っても、自分の意志で動こうと思えば動くことはできます。
しかし、睡眠中の寝返りの場合、無意識に体が動かないことを選択してしまうのです。
そのため、寝返りを妨げそうな要素はできるだけ少ない方が、効果的な腰痛対策になります。
高反発素材のような動きやすさがあれば、のびのびと寝返りをうつことができるでしょう。
ただし、反発力にも種類があるので、あまり強すぎないものを選ぶべきです。
その際は、自分の体型についても考慮してください。
小柄で軽い人が、あまり高反発な敷き布団に寝ると、まったく体が沈まないので、逆に腰を痛めてしまいます。
高反発素材を選ぶときも、「自分の体に合っている」というポイントを外さないことが大切なのです。
使用時の注意点
確実に腰痛対策をするなら、敷き布団を選んだだけで満足していてはいけません。
せっかくよい敷き布団を選んでも、間違った使い方をしたのでは、宝の持ち腐れです。
適切な敷き布団を選んだのなら、使い方までしっかり考えるようにしましょう。
フローリングに直接敷かない
敷き布団は、フローリングの床に直接敷いてはいけません。
なぜなら、フローリングの硬い床が、圧力を跳ね返すことになるからです。
そうなると、腰に負担をかけない敷き布団でも、その効果は十分に発揮されません。
また、寒い時期になると、冷たさが伝わりやすくなるので、腰が冷えて余計に痛みが増すことも考えられます。
もしフローリングに敷かざるをえないのであれば、なるべく敷き布団だけを使うのは避けてください。
敷き布団だけなく、マットレスを下に入れておけば、圧力の跳ね返りはかなり軽減することができるでしょう。
劣化したまま使わない
敷き布団は、どんなに腰によいものを使っていても、そのうちに劣化してきます。
へたってきた敷き布団をそのまま使い続けても、本来の効果を得ることはできないので、そのときは新しいものに買い替えた方がよいでしょう。
劣化しない敷き布団というのはありませんが、中には、かなり耐久性の高い商品もあるので、そうしたものを選んでおけば、劣化を遅らせることは可能です。
また、こまめに干すようにして、できるだけ湿気をとばしながら使えば、長持ちさせることができるでしょう。
おすすめの敷き布団
では、腰痛対策におすすめの敷き布団をいくつか紹介しましょう。
それぞれが優れた特徴を備えているので、自分に合ったものを使ってみてください。
エアウィーヴ 四季布団
マットレスで有名なエアウィーヴが、昭和西川と共同開発した敷き布団です。
この敷き布団の特徴は、部分によって硬さを変えることで、より腰への負担を少なくしている点です。
腰の部分は少し硬めに、肩や足が当たる部分は柔らかめになっており、スムーズな寝返りが可能となっています。
また、通気性にも優れており、夏は涼しく、冬は暖かいというメリットもあります。
名前のとおり、どんな季節でも快適に使用できる敷き布団なのです。
スリープル Futon Style
この商品の特徴は、中が10層構造になっており、17cmもの厚さがあることです。
そのため、ふわふわとした心地よい感触があります。
しかも、独自に開発した体圧分散法が用いられており、ふわふわした寝心地でありながら、しっかりと圧力を分散させることができるのです。
また、極厚の敷き布団なので、先述したフローリングの問題も解消できます。
この商品であれば、単体で使っても床の影響はかなり少ないでしょう。
雲のやすらぎ プレミアム
この商品も17cmの厚さがあり、その名のとおり、雲の上のような気持ちよさを実現した敷き布団です。
もちろん、それで体が沈みすぎる心配はありません。
高反発スプリングを用いた、「新クロスクラウド製法」と呼ばれる独自の技術により、優れた体圧分散効果があるのです。
また、念入りに圧縮試験が行われており、へたりにくさも備えています。
先述のように、へたってくると効果が薄くなってしまうので、これは嬉しいポイントです。
なるべく長く使うことを考慮するなら、おすすめの商品と言えるでしょう。
まとめ
敷き布団選びは、腰痛対策を考えるならば、とても重要なポイントです。
どのような敷き布団を使うかで、腰への負担が大きく変わってくるので、適当に選んではいけません。
また、腰への負担が少ない敷き布団は、楽に眠ることができるため、睡眠の質を高める効果も期待できます。
適切な敷き布団を選んで、腰痛も睡眠も、健康的に改善していきましょう。