「肌のくすみ」に美白美容液は効くor効かない? 状況/体質別の美白法まとめ
美白美容液を使う動機として、シミ・くすみ・ニキビ跡によるお悩みが挙げられます。
美白の先進国であるアメリカでは、年齢や体質・生活習慣によって美白成分の効き方が違うことが実証済み。
日本でそういった情報が少なく、売り場に並んでいる美白コスメの前で悩むことも多いかと思われます。
ここでは、「くすみ」を中心に状況を大別して、対処法をお伝えしていきます。
肌のくすみには種類がある
ひとくちに「お肌がくすんで見える」と言っても、人によってその原因が異なります。
美白美容液の成分、特に医薬部外品とされているものは、効果が高い代わりに肌への刺激が強く・体質によっては合わないことも。
また、即効性があるものほど高価になり、家計に負担をかけてしまいます。
そこで、「自分にあった・効果的な美白の仕方」を考える必要が出てきます。
美白美容液が逆効果を示す場合も
前述した、美白美容液が逆効果を示す場合とは、なんでしょうか。
メラニン生成を阻害する効果を認められているものとして、ビタミンC誘導体/ハイドロキノンなどがあります。
いずれも極めて浸透力が高いかわりに、肌を一時的に柔らかく・傷つきやすい状態にする働きがあります。
そのため、1日に何度も・必要以上の量を使うのは考えものです。
米国では、日本で美白に有効とされる有効成分を複数種類・大量に処方することで、くすみやシミが進行したとの臨床報告もあります。
こうしたことを考えると、美白美容液とは上手に付き合っていきたいものですね。
ここからは、くすみの種類別に美白美容液の効果がある/ないを検証しつつ、正しい対処法をご案内したいと思います。
ニキビ跡によるくすみ
ニキビが完治しても赤みを帯びた跡が残る・それが次第に進行していき黒ずむ・そして肌全体がくすむ…という例。
これに美白美容液は効くのでしょうか。
美白成分を厳選する
ニキビ跡の赤みは、メラニンではなく・激しい炎症を起こしている間に生じた毛細血管が透けて見えているだけです。
そのため、ハイドロキノン/トラキネム酸といった、メラニン生成を直接抑制する成分は、効果がありません。
そのかわり、ビタミンC誘導体・プラセンタエキスには期待できます。
ニキビ跡を自宅で治療する場合、ターンオーバー周期を早くする・新しいニキビを絶対に作らないという方向性でのケアが有効。
これには保湿・ビタミン類の真皮層への誘導は欠かせません。
前述したビタミンC誘導体・プラセンタエキスには、いずれの効果も期待できます。
合わせて心がけたいのは、季節問わずUVカットをしっかりすること・正しい生活習慣と青菜/果物中心の食生活にすること。
体内に栄養がなければ、せっかくの美白成分も効果がありません。
ストレスをためない生活も重要になってきます。
美白美容液の選び方については、ちふれで販売しているような敏感肌向けが適切でしょう。
高価なものに執着せず、安くて継続しやすいコスメでコツコツと保湿・美白を続けるのがポイントです。
黄色っぽいくすみ
黄色味を帯びたくすみは、30〜40代の女性に多いと言われています。
結論からいえば、ターンオーバーが一時的に滞っているだけなので、大きな心配をする必要はありません。
ストレスや体調不良のサインかも?
くすみに見えているのは、肌に溜まっている角質である可能性が大いにあります。
美白美容液を使う前に、ピーリングを検討したほうがよいでしょう。
市販のピーリング剤/ピーリング用美顔器を週に1〜2度使うだけで、数ヶ月単位で解決する可能性があります。
美容液を併用する場合は、ピーリング前後は避けて、肌の状態を注視しながら使っていきましょう。
うっすらと黒ずんでいる部分に、ピンポイントで美容液を使っていく方法がおすすめです。
2〜3日に一度の使用で、長期間様子をみるのがベスト。
角質が溜まる原因ですが、多くの場合がストレス/季節の変わり目などに伴う体調不良がほとんどです。
近年流行中のマインドフルネスも有効ですが、休日にウォーキングをする・ゆるめのヨガで疲れを癒すのがおすすめ。
入浴での疲労回復も効果的で、39度程度のお湯に浸かってから洗顔→基礎ケアをすると、自律神経を整える効果・肌ケアの効果アップの両方が期待できます。
月経周期のチェックも欠かせません。
5日以上の乱れがある場合は、婦人科への相談も検討しましょう。
ポイントは、美白美容液を使いながら内側から治す…ことにあります。
乾燥肌のくすみ
乾燥肌のかたも、くすみに悩まされることが多いようです。
これが一番難しく、年齢・肌質・アトピーの有無によって細かく対応が別れます。
それぞれ説明していきましょう。
乾燥しがちな普通肌・20代後半〜のかた
エイジングケアを意識したコスメで、じっくりとケアするのがおすすめ。
美白成分としては、カミツレエキス・プラセンタエキスがぴったりでしょう。
飲むコラーゲンや、体を温める漢方エキスでの体内ケアもおすすめします。
ヨーグルトやグリーンスムージーなどで、腸内環境を整えるのもよいでしょう。
加齢で乾燥が始まった時は、肌刺激の強い製品に要注意。
焦って効果の高いコスメばかり多用していると、くすみがシミなどに転化する恐れもあります。
洗顔は敏感肌用・化粧水〜乳液は保湿力の高いものを使い、パラベンや動物由来の成分を避けるのが無難。
美白美容液を使うペースとしては、2日に1度程度がベスト。
1日1回〜2回だと、刺激が強すぎて保湿ケアが追いつかないこともあります。
ティーン時代から強い乾燥肌だったかた
アレルギーやアトピーが隠れていることが多く、美白美容液を使う前に皮膚科の診断を受けるのをおすすめします。
もともと肌の防衛機能が弱いので、浸透力の高い美容成分は向かない可能性が大。
お米のとぎ汁などを使った「まかないコスメ」や、京都を本拠地とする各種国産コスメがおすすめ。
医学的に仕組みが証明されていないものの、美白にも効く・敏感肌や乾燥肌に効くという報告があります。
また、角質らしきものがあるからといって、うかつにピーリングを実施するのは控えましょう。
肌の保湿力が低い状態だと、メラノサイト(メラニン生成組織)に働きかけてしまう可能性があります。
美白成分としては、キュウリエキス・キャロットシード・カミツレエキスなど低刺激・安全性の高いものになります。
40代以降の乾燥肌
ターンオーバーをうながすとともに、くすみの中でも特に黒ずんでいる部分を退治してあげるのがポイントになります。
ピーリングなどには頼らず、岩盤浴・サウナなどによるデトックスを肌ケアに取り入れるといいでしょう。
ポイントは美白美容液の使い分けで、肌全体のケアにはビタミンC誘導体・ポイントケアにハイドロキノンなどを使うのがおすすめです。
ケアを続けているうちに、一時的に「そばかすのようなシミが濃くなった」と感じますが、これは肌が正常にターンオーバーしている証拠です。
リキッドファンデーションなどでついつい隠したくなりますが、肌負担の少ないパウダーファンデーションをおすすめします。
半年〜1年がかりで、気長に基礎ケアしていきましょう。
まとめ
美白美容液の出番がくるのは「肌のくすみ」が出始めた頃だと考えられています。
しかし、くすみの原因は多岐にわたっており、時には「メラニン色素」でない別の原因が隠れていることも、この記事で大体の美容液の選び方・ご自身のタイプを判断していただいたのち、デパートのコスメ売り場などで検査&アドバイスを受けるのが良いでしょう。