マイニングで利益は出せるの?失敗しないグラボの選び方
ネットワーク経由で、金銭のやり取りをするために流通する仮想通貨。
形が無いため利便性に長け、近年では多くの人が取引に使用しています。
また、単純な売買の他に、仮想通貨の取引に関するデータの計算処理を行い、仮想通貨を手に入れるマイニングも盛んになっています。
マイニングには近年大手企業も参入するようになり、個人ではグラボを複数枚使って自作したもので利益を上げる人が増えています。
目次
マイニングって何?
仮想通貨が新しく発行されることを、採掘=マイニングと言います。
まず、仮想通貨パソコン間でやり取りされるにあたって、定期的にどのような取引が行われたか、すべての記録を取引台帳に追記されています。
仮想通貨の発行や取引はすべてピアツーピアというネットワークシステム上で行っており、この処理には、膨大な計算が行われています。
仮想通貨、ビットコインのケースで言うと、この計算に有志でコンピューターリソースをかりています。
ここで作業を手伝い、ビットコイン全体が健全に運用されるよう頑張ってくれた報酬として、ビットコインが支払われます。
この報酬として支払われるビットコインは、新たに発行されるものが支払われます。
この新規のビットコインを発行するに至る行為を採掘=マイニングと呼びます。
とはいえ、どんどん発酵されるわけではなく、ビットコインの発行総量は事前に決められており、マイニングによって発行される量も調整されています。
ちなみに、2140年までに2100万ビットコインとされており、それ以降は新規に発行されることはないようです。
ちなみに、2017年現在での発行済みビットコインは1600万と言われていますので、残りの500万ビットコインをマイニングで奪い合うことになります。
マイニングって簡単に出来るの⁉
実はマイニングは、手元にあるパソコンやスマートフォンからも簡単に始められます。
初心者でも使いやすいツールや、アカウントを作れば専用アプリで採掘が出来るようです。
簡単にマイニングが出来るようになってから参加者も多く、ここ最近ではビットコインの採掘難易度が非常に高くなってきているようです。
大手企業も参入してマイニングしはじめたため、個人的に投資して(ソロマイニング)ツールでは利益を上げるのが難しくなっています。
そのため、多くのユーザーで協力し合って発掘する(プールマイニング)など様々な方法も出てきているようです。
ただ、近年の大手企業のマイニング事業の参入で、事業に投資する形で個人が参加で得着るようになるという新しいビジネスが生まれるかもしれないと、期待もされています。
マイニングに必要なパソコンの環境
CPU
パソコンに標準装備されており、CPU機能だけでも気軽にマイニングは始められます。
ただ、効率があまりいいとは言えませんし、ノートパソコンなどの性能が低いもので始めても、利益をだすほどのマイニングはできないのがほとんどで、GPUを使ってマイニングするのがおすすめです。
よってCPUの性能は標準のもので大丈夫です。
メモリとストレージ
この二つの機能については、あまりこだわる必要はありませんが、メモリで4GB、ストレージで120GBほどあれば対応できます。
GPU
GPUはCPUの内部にも存在はしますが、性能が低いため、重たい処理をする場合にはGPU(グラボ)を独立させる必要があります。
上級者は、マイニングの性能を上げるためにマザーボードに何枚ものグラボを搭載し、自作しています。
グラボの性能は冷却ファンを含め、構成するハードの種類で大きく違うようで、専門的な知識が必要となります。
どのくらいで採算が取れるの?
マイニングで儲けを出すなら、はじめからいいものを使用した方がいいですよね。
そこで気になるのが、どの時点で利益が出始めるのかです。
コストパフォーマンスが良いとされるグラボを使用しても、投資金額を上回れるには半年はみておいた方が良さそうです。
ただ、マイニングする仮想通貨の価値が暴騰してくれれば、おもいの他早く利益を出すことができます。
将来的な値上がりを期待できるところがマイニングの魅力と言えるでしょう。
反対に、パソコンを稼働しておくだけで稼げちゃう…と安易にマイニングを始めてしまうと、痛い目に合います。
あまり情報を得ずに手元のパソコンやスマートフォンの性能頼みで始めてしまうため数円しか稼げず、欲をだして性能を上げるためにグラボの買い替えると投資がかさみます。
どんどんコストが上乗せになるのと同時に、仮想通貨のレートの動きで、投資金額を回収できないままお手上げなんて方も多いようです。
マイニングを始める際には、仮想通貨とグラボについて情報を収集し、仮想通貨の市場も見極めて始めることをおすすめします。
投資額を回収できれば良し?
はじめから設備に投資して、毎月マイニングに成功することをイメージするだけではいけません。
一番注意しなくてはならないのは、マイニングにかかる毎月の消費電力です。
マイニングをするためには、その間ずっとツールを起動し続けるため、24時間電源をつけっぱなし、起動しっぱなしとなります。
マイニングで得ることの出来た金額より電気代がかかってしまっていては、利益どころかマイナスとなってしまいます。
投資金額の回収なんていつになったらできるのか、何年後と計算するにはなかなかリスクの高い投資となるでしょう。
また、マイニングのためにグラボを自作した場合の注意点は、発生する熱量です。
パソコンに直接取り付けるものでも稼働すると、80度まで温度が上がってしまうものもあります。
多くのグラボを使用する場合は、部屋全体が大変暑くなるので、ファンの取り付けなどの使用が不可欠です。
アメリカの2大勢力メーカーAMDのRadeonとNVIDIAのGeForceのグラボ
Radeonのグラボ
仮想通貨のマイニングが加熱したと同時に人気が出たのがRadeonのグラボです。
品薄状態に陥り、仮想通貨イーサリアムのマイニングをするのはRadeonが独り勝ちしている時期もあったようです。
マイニング専用のグラボも出ていたようですが、ここで怖いのが、マイニング需要の低下です。
ここ近年採掘難度が急上昇しており、それに伴い高性能なグラボが必要となっています。
先行投資でグラボの性能を高めたとしても、打撃となるのは電気代です。
電気料金の低い、インドや中国とは違い、日本の電気料金は高いため採算が合わなくなるのは目に見えてきているようです。
性能の高さとともに節電能力も高ければ申し分ないのですが、とびぬけた製品はないようです。
性能と消費電力と、使わなくなった時の価値などを検討して購入するとよいでしょう。
GeForceのグラボ
多少設定がいりますが、NVIDIAのGeForceのGTXでもRadeonと同じレベルでマイニングが可能です。
また近年では、採掘難度の急上昇から採掘中のコストパフォーマンスが大事になってきています。
そこで注目されているのが、低消費電力のNVIDIのGeForceシリーズです。
Radeonからも低消費電力のグラボが出ているようですが、製品としては古いようです。
コストパフォーマンス以外にも評価したい点は、マイニング用途以外の価値です。
マイニングとしての需要が始まる前までのGPUの利用用途は、Radeonは動画再生、GTXはゲーム向けとされていました。
もし、仮想通貨の採掘難度がさらにあがりコストパフォーマンスが悪くなった時に、需要があるのはGeForceのグラボでしょう。
マイニングをしなくなったので自作のグラボを転売しようとした時に、ゲームをする人はとびついてくるかもしれません。
まとめ
仮想通貨の環境が変化する中で、どのメーカーのグラボを選べばよいのか難しい状況となっています。
とりあえずあまり大差がないのであれば、マイニングに特化したグラボ選ぶのは避けた方がよさそうですね。
仮想通貨は発行量も決まっており、大手企業が参入する中で、マイニングへの投資の仕方も大きく変わってくるかもしれません。
結果が出るには相当な期間もかかり、投資額+電気代も莫大にかかる点から、まずマイニングを始める時点から慎重な判断が必要かもしれません。