自作PCユーザーにおすすめしたいNVIDIA GeForceシリーズのグラボ8選
PCゲーマー御用達のNVIDIA社製グラボのGeForceシリーズ。
このGeForceシリーズは毎年新製品が投入される人気のブランドです。
今回は旧世代のグラボに限界を感じている人や、新規購入を検討しているPCゲーマーの方に向けたGeForceシリーズのおすすめグラボを個別にご紹介していきたいと思います。
目次
低予算で選ぶならGTX750Ti
2014年発売ながら現在もNVIDIAのホームページで紹介されているコストパフォーマンスに優れた製品。
Tiが付いている事からもお分かりの通り、750番台の最終形にして最も機能設計に優れたグラボとなっています。
一万円台での入手が可能な価格帯は非常に魅力的。
さらにこの時期からNVIDIAが推し進めている省電力設計が効いているので、TDP(熱設計消費電力)は驚異の60W。
最低で300Wの電源があれば利用可能となっており、まさにエントリーシリーズの代表格といっても良い存在です。
ゲーマーが気になる各種機能は、FXAAとTXAAをサポートする他に4K解像度の出力も可能と、十分すぎる性能を持っています。
これだけ省電力であればPCケースを選ぶ選択肢が増えるので、高い汎用性を持つグラボだと言えるでしょう。
ただし専用メモリは2GBなので、重量級のゲームでは分が悪くなる場面が出るでしょう。
ゲームに最高設定を求めないユーザーであれば、十分満足する事が出来るグラボだと言えます。
優秀なエントリーシリーズGTX950
2015年に発売されたGTX900番台シリーズのエントリーモデル。
NVIDIAが置き換え対象としているGTX650との比較検証では、フルHD環境下での最高設定で2〜3倍の性能向上を見せています。
このシリーズでも省電力設計という基本方針は貫かれており、TDPは前述したGTX750Tiよりも30W多いだけの90Wとなっています。
そしてこの省電力設計により、電源の必要最小値も350Wまで抑える事が可能です。
最大解像度はGTX750Tiを上回る5120×3200をサポートしており、使用するモニターを選びません。
気になる価格帯はエントリーシリーズらしく一万円台から存在しているので、お財布に優しいグラボです。
ただし専用メモリが2GB止まりなのはGTX750Tiと変わらないので、この点が納得出来るのなら「買い」のモデルだと言えるでしょう。
ウルトラハイエンドGTX TITAN X
こちらは2015に発表されたウルトラハイエンド級のグラボです。
リファレンスカードは黒を基調とした見栄えのするデザイン。
この製品ではGTX900番台と同じ第二世代Maxwellアーキテクチャを採用しており、省電力設計となっているのが特徴ですが、TDPは250Wあり、最低でも600W以上の電源を必要とするので、PCケースが小さい人は注意が必要です。
過去のTITANシリーズ最大の特徴であった倍精度演算機能は本モデルではオミットされ、単純にゲームを楽しむためのグラボとして設計されています。
ウルトラハイエンドの名に恥じず、専用メモリは何と12GBも搭載されており、ここまで来ると使い切る状況を考える方が難しくなってきます。
最大解像度は5120×3200をサポートし、現在主流になりつつある4Kゲーミングへの対応も完璧。
現在は新品での入手が困難になりましたが、中古市場には徐々に出回ってきているので、価格が下がったこの時期の入手をおすすめします。
1000番台の優秀な低価格モデルGTX1050Ti
GTX950の後継機種という位置付けで発表されたGTX1050Tiは、補助電源不要の省電力設計ながら、着実な進化を遂げたGeForceシリーズファミリーだと言えるでしょう。
各種ベンチマークテストでは前述のGTX750TiとGTX950のスコアを着実に上回っています。
この1000番台シリーズではPascalアーキテクチャを採用しており、近年のNVIDIA製品の特徴である省電力と高性能化をさらに推し進めた設計がなされています。
そして前世代のボトルネックであった専用メモリを倍の4GB搭載することによって、描画の安定感を得ることにも成功しています。
TDPはGTX750Tiと比べて10W増、GTX950比で15W減の70Wとなっているので、取り回しが効くモデルと言えるでしょう。
価格帯も手頃な一万円台から存在し、現在各社が多数販売してるので、非常に入手しやすい製品です。
ミドルハイを狙うならGTX1070
数字の十の位が7になっているモデルと聞くと、「鳴き」や「3.5GB問題」で物議を醸した前世代モデルGTX970を思い浮かべる方も多いと思いますが、NVIDIAが2016年に発表したGTX1070はその汚点を払拭するような見事な製品に仕上がっています。
まず驚くべきはその性能部分。
各種ベンチマークテストでは前世代のハイエンドモデルGTX980のスコアを完全に凌駕し、ソフトによってはGTX TITAN Xよりも上回るスコアを見せるなど、非常に頼もしいグラボに仕上がっています。
そしてこれだけの高性能でありながら、TDPは前世代モデルのGTX970より5W高いだけの150W。
ここにPascalアーキテクチャの優秀さが見て取れます。
専用メモリは8GB積んでいるので、この先しばらくは安定した環境でゲームをプレイ出来るでしょう。
また、メーカーによっては本体の温度が一定以下になるとファンが自動停止する機能を持ったセミファンレスモデルを発表しているので、グラボの作動音が気になる方は選択肢に加えても良いでしょう。
シングル最高峰を掲げるGTX1080Ti
2017年になって発表されたGTX1000番台シリーズの最終作であるGTX1080Tiは、モンスターグラボであるGTX TITAN Xとほぼ同じスペックを誇るウルトラハイエンドモデルです。
各種ベンチマークでは無印GTX1080比で30%増しのスコアを記録し、テスト内容によってはGTX TITAN Xをも上回るスコアを叩き出しています。
ただしその分消費電力は順当に増大しており、補助電源が必要になる事からもお分かりの通り、TDPは無印GTX1080よりも70W高い250Wとなっています。
これは前世代モデルであるGTX980TiやGTX TITAN Xと同じ数値です。
専用メモリは11GBも搭載しており、これはGTX TITAN Xよりも1GB少ないだけなので、ナンバリングされたGTXシリーズでは現時点で間違いなくシングル最強のグラボだと言えるでしょう。
番外編Pascal版TITAN X
名称が同じなので混乱しがちですが、こちらは2016年に発表されたPascalアーキテクチャを採用したTITAN Xになります。
尚、このモデルはGeForceファミリーから外れ、「NVIDIA TITAN X」という名称が用いられています。
TDPは250Wで専用メモリは12GBというスペックで死角は一切ありませんが、Maxwell版と同じく倍精度演算機能がオミットされているのが唯一の難点です。
現時点では国内での単体入手は困難なため、どうしても欲しい方はBTO製品を探すか、海外からの個人輸入を検討してみると良いでしょう。
番外編その2 Pascal版TITAN Xp
2017年になってNVIDIA TITAN Xの後継機種として電撃的に発表されたNVIDIA TITAN Xp。
何故「p」が小文字なのかはさておき、その性能は CUDAコア数やメモリスピードがGTX1080TiやPascal版TITAN Xを上回るなど、尋常ではないモンスターグラボである事が分かります。
ただし価格帯は米ドルで1200ドル、国内販売価格は20万を超える事があるので、個人で使用する分に限って言えば、資金に余裕がある人向けのエンスーモデルという立ち位置になるでしょう。
NVIDIA TITAN Xシリーズは厳密にはGeForceシリーズではありませんが、リファレンスモデルの側面には「GeForce GTX」の刻印があり、またNVIDIAのホームページではGTXのカテゴリに入っているのが不思議な点です。
ただそれでもTITAN Xシリーズはゲーマーが夢見る最高のグラボなのは疑う余地もありません。
まとめ
いかがだったでしょうか。
NVIDIAのグラボは定期的に発表されているので購入のタイミングが難しいですが、確かな満足感を得られるのは間違いありません。
また、複数購入によってSLI環境を構築し、さらなる性能を引き出す楽しみもあります。
世界中のゲーマーが使用しているGeForceシリーズは、PCゲームをプレイする際の心強い味方となってくれるでしょう。