2017年初頭発売までのグラボでコスパ重視で見たおすすめ
ミドルクラス帯のグラボを使っている人の中には、グラボを交換する時には単純な性能よりも「性能に対する価格の安さ」を重視する、という人が多いと思います。
今回は2017年初頭までに発売されたグラボのうち、購入しやすい価格帯とそれなりの性能を持ったグラボをメインとしたコスパ重視のグラボをまとめました。
参考にしていただければ幸いです。
目次
コスパ重視のグラボは選択肢が多い?
グラボを選ぶときの基準として「コスパが良い」というのは、「スペックの高さ」といった選択基準よりも、より多くの候補が上がります。
というのも、スペックの高いグラボが欲しい場合は、極論は最高スペックの製品へと至りますが、それに対してコスパ重視の場合には、条件に該当するグラボの種類も多く単純に「これが1番」という基準もありません。
そのため、人によっては全く違った候補を挙げる事も考えられます。
ですが、コスパ重視とした場合に大抵挙げられるのは次のいずれかのグラボが多いです。
●最新機種のエントリーモデル
●旧機種の上位モデル
のどちらかに該当している事が多いです。
どちらの場合にもメリット・デメリットがありますが、基本的には「価格は高くない」「性能はそれなりに高い」といった点が共通しています。
コスパ重視なら最新機種のエントリーモデルがおすすめ
コスパを重視する場合におすすめされる事が多いのが、最新機種のエントリーモデルです。
エントリーモデルはいわゆる「初心者向け」の製品ですが「同機種で最も下位の製品」といったニュアンスで使われている事も多く、近年の製品は初心者向けとは思えないほど充実した性能を持つグラボも珍しくありません。
最新機種のエントリーモデルは、共通する利点として、
●低消費電力
●それなりの性能
●安い
という点を兼ね備えている事が多いです。
特に、消費電力の少なさは重要なポイントで、旧来の同スペック帯の製品よりもはるかに少ない電力で動作するようになっています。
そのため出力の低い電源を積んだPCでもある程度動くのは大きなメリットです。
価格も1万円前後から購入できるものが多いため、初めてのグラボにもおすすめです。
コスパ重視なら旧機種の上位モデルがおすすめ
グラボは、新しい製品が出るにつれて少しずつ価格が下がる傾向にあります。
そのため、上位モデルの中でも最上位モデル以外の製品、つまりミドルエンド~ハイクラスに相当するグラボであれば、最新のエントリーモデルと同程度の価格で購入できる事も有ります。
基本的にはあまりメリットはありませんが、旧来の製品をあえて購入する場合の利点は「情報量の多さ」という点があります。
メーカー側、ユーザー側のいずれも既にこなれているためドライバの安定バージョンなどの情報も多く、不具合も調べやすくなります。
この点は、最新機種にはない大きなメリットです。
反面、性能のわりに消費電力が大きめな事が多いため、全体のコストで見ると必ずしもローコストとは言えないという難点があります。
単純な価格だけでなく自前のPCで対応できる範囲の消費電力かどうかも購入する上で重要なポイントです。
結局どっちがおすすめ?
当たり前ですが、新しい機種のほうがおすすめです。
というのも古い機種には色々と制約が多いため、どうしても導入し辛いのが正直な意見です。
主な制約としては次のようなものがあります。
●在庫が少ないため初期不良に弱い
●消費電力や発熱量が大きいため、より大きな電源・ケースが必要
1つ目に関しては特に重要です。
古い製品は基本的に在庫が非常に少なくなっています。
そのため仮に購入したものが初期不良だった場合に、交換対応出来なかったり、出来ても他所からの取り寄せが必要だったりします。
2つ目に関しては、先にも書いた通りで古い製品は消費電力や発熱量が多い傾向が強いです。
そのため小さいケースでは他のパーツに悪い影響が出やすく、どうしてもある程度大きなケースと対応できる容量の電源が必要になります。
コンパクトなPCで電源容量に不安があるのであれば新しい機種のグラボがおすすめです。
古い機種のグラボに関しては、大きめのデスクトップPCでケースに余裕があったり、電源も自作で使っている500W超の大きな電源を使っているのであれば、候補に入るかな?
程度、といった所です。
GeForceとRadeon、どっちがおすすめ?
グラボを選ぶ場合、ゲーム用途など一般的な場合は大抵GeForceとRadeonのうちGeForceが選ばれる事が多いですが、コスパを重視する場合には必ずしもGeForce一強とも言えません。
というのも、現時点ではGeForceがハイエンドモデルとエントリーモデルで大きく性能差があるのに対して、Radeonのグラボが丁度その隙間を埋めるような形で存在している事が大きな理由の一つです。
そのため、低価格帯ではRadeonのグラボも十分候補に入ってきます。
コスパを重視する場合の価格帯ごとのおすすめとして2017年3月現在では、
●10,000~20,000円台:GeForce、Radeon
●20,000~30,000円台:Radeon
●30,000円超:GeForce
がそれぞれおすすめです。
楽しみたいコンテンツにもよるものの、基本的には一番安い10,000~20,000円台のグラボでも十分楽しめる事が多いため、自分が楽しみたいコンテンツの要求スペックを確認して選ぶと失敗しにくいです。
コスパ重視のおすすめグラボ「玄人志向 GF-GTX1060-6GB/OC/DF」
3万円前後でコスパ重視のグラボを選ぶ、という場合に第一候補に入るのはGeForceのGTX1060だと思います。
消費電力は120W前後なため、補助電源として6ピンが必要です。
性能面では十分と言えるだけのスペックを持っており、既存のゲームなら大抵のタイトルを快適に遊ぶことが出来ます。
ただし、最近のグラボに多い低温時にファンの回転がストップするセミファンレス機構は搭載されていないため、GPUの温度に関係なく常に一定以上の回転数で回り続けます。
この点をうるさいと取るか、ケース内の空気を常に動かしてくれる、と取るかは人に寄りますが、少なくとも問題になる事はありません。
同グラボは搭載メモリによって6GBモデルと3GBモデルがありますが、今回紹介するのは6GBモデルです。
3GBモデルではシェーダユニット数が僅かに減少するなどスペックダウンこそしていますが、その分価格や消費電力も抑えられているため、どちらもおすすめのグラボです。
コスパ重視のおすすめグラボ「Sapphire Nitro+ RX470 8GB」
2万円前後でコスパ重視のグラボを選ぶのであれば、候補の一つとしておすすめなのがRadeonのRX470を搭載したグラボ、Nitro+ RX470の8GBモデルです。
基本的な部分は上位モデルであるRX480をそのままスケールダウンしたようなグラボで、スペックダウンした分、消費電力も下がっています。
なお、本製品は通常のRX470搭載グラボと異なり、補助電源に8ピンが必要になっています。
性能面ではベース、ブーストクロックともにOCされているため、実質的にはRX480のリファレンスモデル相当のスペックになっています。
その分、通常のRX470と比べると少し消費電力が大きくなっている点には注意が必要です。
ちなみにメーカー側が推奨している電源容量は500Wです。
このグラボも、搭載メモリ量で8GBモデルと4GBがあります。
ですが、異なる点はメモリの搭載量のみで基本的な部分はほぼ同一となっています。
そのため、VRAMを大量に消費しない場合は無理に8GBモデルを選ばずに安価な4GBモデルを選ぶのもおすすめです。
コスパ重視のおすすめグラボ「玄人志向 GF-GTX750Ti-LE2GHD」
1万円前後でグラボを購入したい人におすすめなのが、GeForceのGPU「GTX750Ti」を搭載したモデルです。
中でも玄人志向のGF-GTX750Ti-LE2GHDはコスパもよく、性能も価格が安いからと低い事はありません。
型番の750が示す通り、今回紹介したGTX1060と比べると古いグラボで、2014年前後に発売されたものです。
さすがに最新モデルと比べると性能は見劣りするため、最新の3Dタイトルを最高画質で遊ぶ、といった用途には向いていませんが「数年前のオンラインゲームをそれなりに遊びたい」といった人や、軽めのオフラインゲームを遊びたい、といった人には1万円前後で購入できるため、かなりおすすめのグラボです。
注意点として、VRAMが2GBしか搭載されていません。
そのため、オフラインゲームでもModなどで追加データが大量にある場合などには力不足になることがあります。
まとめ
コスパ重視でグラボの選ぶ場合、スペックも重視するのであればGTX1060を搭載したグラボ、とにかくローコストに済ませつつ最低限の性能だけを確保するのであればGTX750Tiがおすすめです。
また、ここに挙げた以外でも、GTX1050TiやRX460、RX480などもコスパに優れているため、自分のPCの用途と価格に合ったものを選ぶのがおすすめです。