GTX1080導入による3つのメリットと、導入時に注意すべき3つのポイント
2018年現在、入手可能な最高峰のグラフィックボードがGTX1080です。
グラフィックボードはゲーム愛好者が購入することが多いパーツですが、ゲーム以外にも活用できる場面が多くあります。
ここでは、GTX1080の特徴や、導入によるメリット、おすすめできる対象者について説明し、導入時の注意点についても紹介します。
GTX1080の特徴
グラフィックボードはPCの描写能力を向上させる
GTX1080はPCの内部装置の一つであるグラフィックボードです。
グラフィックボード(GPU)は映像の描写能力を担当する装置で、PCに増設することで、PCの描写能力を向上できるようになるものです。
そして、動画や映像の描写作業をGPUが専門的に担当するので、PCのCPUの負担を軽くすることができます。
その結果、PCの作動を軽くすることができ、YouTubeなどの動画サイトを閲覧する際の挙動がサクサクになります。
さらに、現在主流のPC向けインターネットゲームの多くは、高精細な映像を売りにしているので、GPUを搭載していないとプレイできないものもあります。
GTX1080は現行最高峰のグラフィックボード
GPUには高スペックなものや安価なモデルなど、様々なタイプのものが発売されています。
GPUメーカーとしては世界的に2社が良く知られており、GTXシリーズのNVIDIA社とRADEONシリーズのATI社が有名です。
このGPUトップメーカーであるNVIDIA社が販売する最高モデルがGTX1080です。
GTX1080は2016年に発売されたモデルで、映像描写に必要な演算能力が最も高いモデルとなっています。
GPUは演算能力が高まれば高まるほど、大量に電気を消費する傾向にありますが、このGTX1080は消費電力が平均180Wに抑えられており、省エネ化が図られています。
さらに、発熱量も抑えられていて、GPU未使用時にはファンが停止し、使用時にも騒音が一定レベルまで抑えられるなど、従来モデルに比べて消音化も図られています。
なお、GTX1080には、次世代モデルの「GTX1080 Ti」シリーズも発売されています。
TiはGTX1080を更に高性能化したもので、メモリと演算処理を行うコア数が向上しています。
ただ、価格と電力消費量も1.5倍ほどなので、使用用途に照らし合わせて、Tiにするかどうかを決定すると良いでしょう。
GTX1080導入によるメリット
快適な環境でゲームができる
2018年5月現在、GPUの最高峰に君臨するGTX1080導入によるメリットは様々なものがありますが、最も顕著なメリットが感じられるのはゲームプレイにおいてです。
CPUやGPUの進化に伴い、PCゲームも進化しており、現在のPCゲームはハイスペックなGPUを求めています。
特に、PUBGのようなゲームにおいて、大きな威力を発揮します。
PUBGは多数のプレイヤーが同時参戦し、広大な荒野を舞台に繰り広げるガンアクションゲームですが、PCの処理能力がプレイヤーの技量以上に戦績に影響を与えます。
処理能力が高ければ、より早く、より遠くまで戦場を描写できるので、有利にゲームが進められるのです。
また、FF14のように華麗なグラフィックを売りとする3DゲームにおいてもGTX1080は威力を発揮します。
動画の録画や編集が快適になる
GTX1080を増設すれば、NVIDIA社が提供する映像ソフト、「GeForce Experience」が利用できるようになります。
この「GeForce Experience」には録画機能が搭載されているので、PC画面のキャプチャーが可能になります。
通常、ゲーム実況等の動画キャプチャーには有料の録画ソフトを購入する必要がありますが、GTX1080を購入すれば、有料ソフトがいらなくなるのです。
そして、動画処理能力が高いので、動画編集時間の短縮化も図れます。
YouTubeなどに動画投稿する場合、自分で動画編集する必要がありますが、動画編集には長い時間が必要です。
特に、GPUを搭載していない場合には、10分程度の動画編集でも数時間かかることが普通で、その間、パソコンを使えなくなるものですが、GTX1080を導入すれば、短時間で動画編集を完了できるようになります。
作業時間が短縮されて、無駄な時間を削減できるのです。
マイニングで小遣い稼ぎできる
GPUは映像の描写処理装置ですが、高度な演算能力を持った装置でもあります。
この演算能力に着目した利用法もあります。
仮想通貨のマイニングです。
ビットコインなどの仮想通貨の中には、通貨の決算処理過程の計算を手伝うことで報酬が得られる物もあります。
この報酬目的で、仮想通貨の決済処理を手伝う作業をマイニングと言いますが、GTX1080はマイニング目的としても良く購入されています。
自宅のPCにGTX1080を増設して専門のソフトをインストールすれば、マイニングはすぐにできます。
月に10万円ほど稼いでいる人もいるので、GTX1080を導入したらマイニングに挑戦してみることもおすすめです。
GTX1080をおすすめできる人
PCゲームの愛好者
PUBG等を始めとするPCゲームの愛好者にとって、GTX1080は是非入手したいアイテムです。
最高峰のグラフィックボードということもあって値段も張りますが、ゲーム内アイテムに課金してキャラクターを強化するより、遥かにゲームプレイが有利になります。
逆に、貧相なGPUのままだと、いくらプレイを重ねてもゲームは上達しません。
GPU能力が貧弱だと頻繁に画面が固まり、知らない間に倒されている、というような事が頻出します。
他のプレイヤーがGTX1080を用いてプレイしているのに、その半分以下のスペックしかない環境でプレイしても、立ち向かう事は不可能なのです。
他のプレイヤーと同じ土俵に上がって戦うためには、GTX1080が必要です。
PUBGなどのゲームが上手く上達出来ていない場合には、GPUに問題がある場合がよくあります。
GPUを高性能なものに交換すれば、一発で環境が変わり、人が変わったかのように活躍できるケースもあるので、思うようにゲームで活躍できない方にGTX1080はおすすめです。
Youtuberを目指す動画編集者
YouTubeに動画投稿するのであれば、GTX1080は導入しておきたいツールです。
動画編集時間の短縮が図れるだけではなく、作成した映像を高品質なものにできます。
現在、YouTubeの動画は解像度1080の60フレームが主流で、このようなハイレートの動画製作にGTX1080は貢献します。
また、動画編集時間が短縮できれば、作成できる動画の数も増え、投稿数を多くできます。
Youtuberを目指すためには動画数も必要なので、作業時間を短縮できるGTX1080がおすすめなのです。
GTX1080導入の際の注意点
増設作業そのものは簡単
GTX1080をPCに増設するのは簡単です。
女性1人でも問題なく行えます。
PCのサイドパネルを開いて、マザーボードのスロットに刺しこみ、電源ケーブルを繋げばよいだけです。
冬場には静電気に注意する必要がありますが、特別な工具は必要ありません。
下記に指摘する、電源容量とPCIスロットのタイプ、サイズさえ注意しておけば誰でも増設できるのです
600Wの電源容量
GTX1080は省電力化されたGPUですが、それでも平均で180W、ハイスペックなゲーム時では250Wほどの電力消費量があります。
PCの電源が600Wあれば大丈夫ですが、それ未満の容量だとトラブルが発生する可能性が生じます。
ゲームやマイニングしないのであれば500Wでも大丈夫な可能性がありますが、500W未満なら600から700Wの電源ユニットに交換すると良いでしょう。
マザーボードがPCIe3.0対応
GTX1080を増設する際、PCの基盤であるマザーボードのPCIスロットという部品に取り付けます。
このPCIスロットは世代によって規格があり、GTX1080は「PCI Express 3.0」に対応しています。
おおむね2012年以降発売のPCやマザーボードはPCI e3.0に対応しています。
でも、旧式PCの場合はマザーボードの交換が必要になるので、注意が必要です。
スリム型のPCは取付困難
最後に注意が必要となるのはPCのサイズです。
たとえPCIスロットに正しく取り付けられても、PCの横幅が足りないと、サイドパネルを閉じることができません。
企業向けPCなど、一部のスリム型PCは横幅が狭いのでGTX1080の取り付けが難しい可能性があります。
また、当然ながらノートパソコンには増設不可能です。
PCサイズが小さい場合、PCケースを取り替えれば設置可能になる場合もあります。
その場合には、自作でパソコンを作成するのと同じ作業が必要になるので、増設時のハードルは少し高くなってしまいます。
まとめ
このようにGTX1080を導入すれば、ゲーム以外にもPC利用時の多くの場面でメリットが生まれます。
上手く仮想通貨のマイニングで収益化に成功すれば、導入時の購入費すらまかなうことが可能です。
現在ではゲーミングPCに最初からGTX1050が搭載されているモデルも発売されており、増設が不可能である場合には、思い切って搭載モデルのPCを購入するという手もあります。
ゲーム愛好家だけではなく、幅広いPC利用者層のニーズを満たすものなので、据え置き型PCの利用者が導入すべきGPUの筆頭候補となっています。