低価格でも安心のASRock製マザーボード、2016年のおすすめ製品
パソコンを自作する際、パソコンの用途目的や構成にもよるもののほぼ必須のパーツ「マザーボード」。
パソコンの自作にはほぼ確実に必須なパーツですが、何故か軽視されることも多く「正直、差が分からない」という方も多いかと思います。
今回は、そうしたマザーボードの中でもアジアや欧州を中心にマザーボード分野で世界第三位のシェアを持つ台湾のPCパーツメーカー、ASRock(アスロック)製のおすすめマザーボードについてご紹介します。
目次
ASRock製マザーボードの特徴は?
ASRock製のマザーボードの特徴としては、以下のような点があります。
・低価格な製品が多い
・価格の割に高水準の性能
・日本語マニュアルが必要最低限しかない
・ユニークな製品が多め(除湿、防水、新旧規格の併設)
などの特徴があります。
低価格でも高水準な製品が多いためパソコンを自作するユーザーには人気も高いメーカーですが、日本語マニュアルは最低限しか用意されていないためマニュアル無しでもある程度自作出来る人や、英語マニュアルが読める人向けのメーカーです。
ASRockの製品にはユニークなものが多い?
ASRockの製品はユニークなものが多い、と言われることが多々あります。
実際、以前はかなり突飛に見える構成の製品も多かったのですが、最近は比較的普通で堅実な製品が大半です。
また、ユニークな製品も多くはユーザーのニーズに対応した結果としてユニークになっているものが多いため「メーカー側が独りよがりで付けた機能による無意味なユニークさ」というよりは「ユーザーライクさから来た、良い意味でのユニークさ」というべき製品が大半です。
特に「新旧両方の規格を併設したマザーボード」などは、主に新しい規格が発表されたタイミングで製造され、ユーザーがローコストかつスムーズに古い規格から新しい規格へと移行するために作っているとしています。
おすすめのマザーボード「H110M-DVS/D3」
ローコストに抑えつつ、性能もそれなりのものが欲しい、というユーザー向けのマザーボードが「H110M-DVS-D3」です。
実売価格はショップにもよりますが6,000円程度から購入可能で、必要最低限の拡張性も備えているため、新規に自作したり予備機やセカンドPCとして使用したい場合などにもおすすめのマザーボードです。
CPUのソケット形状はLGS1151になっており、実売価格10,000円を切るような格安のCPUから、クアッドコアのCPUまで様々なものが使用可能です。
メモリはDDR3対応なため、旧規格のものが必要になりますが、その分安く抑えたり、元から手元にあるメモリがそのまま使えるという利点にもなります。
マザーボード自体の規格はMicro ATXと呼ばれる小型のタイプなため、小さいケースでも使用可能ですが、その場合にはグラフィックボードやCPUクーラーを換装したときにケースに収まりきらない、という可能性もあるため注意が必要です。
用途としてはどちらかというとライトユーザー向けで、ネットサーフィンや動画視聴などを中心に、ブラウザゲームや比較的軽めのオンラインゲームなどをしたい人におすすめのマザーボードです。
おすすめのマザーボード「H97M Pro4」
10,000円を切る価格帯で、オンラインゲームも楽しみたいという場合には、H97M Pro4もおすすめのマザーボードの一つです。
サイズ自体はH110M-DVS/D3と同じく少し小さ目なMicro ATXという規格ですが、こちらはメモリスロットが4つあったりと拡張性が少し高くなっています。
H110M-DVS/D3との違いとして、こちらはソケット形状がLGA1150になっています。
1150と1151は名称が似ていますが、互換性は全くないため注意が必要です。
拡張性が高い反面、Micro ATX規格のマザーボードなため少し小柄です。
そのためマザーボードのサイズギリギリのPCケースにしてしまうと、CPUクーラーを付けるとサイドカバーが閉まらなくなったり、グラフィックボードを入れるにはスペースが足らないなどのトラブルが起きることがあります。
PCケースを選ぶのは全てのパーツが決まってから選ぶ方がいいかもしれません。
おすすめのマザーボード「970A-G/3.1」
10,000円前後での購入を考えいて、かつAMDのCPUやRadeonのグラフィックボードを搭載しようと思っているなら、「970A-G/3.1」もおすすめです。
AMDのCPUはコスト面でも優秀なため、IntelやNvidiaといった有名ブランドに興味が無い人は敢えてこちらのマザーボードを選んで見るのも方法の一つです。
ソケット形状はAMD系のCPUに合わせたAM3+です。
そのためIntelのCPUではソケット形状が合わず搭載することが出来ません。
グラフィックボードなどを接続するために使用するPCI-Expressは2.0x16を2基、メモリはDDR3用のものが4個(最大メモリ容量は64GB)搭載しています。
メモリやPCI-Expressのスロット数が上二つのマザーボードよりも多いですが、その分マザーボード自体のサイズも比較すると一回り程度大きい、ATXという規格になっています(244mm×305mm)。
そのため手持ちのPCケースには収まらない可能性もあるため注意が必要です。
おすすめのマザーボード「Fatal1ty H170 Performance」
10,000円台のマザーボードで少し性能を欲張りたい、という人におすすめのマザーボードが「Fatal1ty H170 Performance」です。
対応しているCPUなども高性能なものが多く、ゲームだけでなく、動画処理などにも対応することが出来ます。
CPUのソケット形状はLGA1151、メモリはDDR4(旧規格であるDDR3には対応していません)に対応しています。
メモリのスロット数は4つ、容量も最大で64GBまで拡張することが出来ます。
また、グラフィックボードなどを接続する際に使用するPCI-Expressのスロットも3.0×16が2個、3.0×1が1個用意されています。
PCI-Expressが複数用意されているため、グラフィックボードを複数枚使用する事で、消費電力の増加と引きかえに描画能力を向上させる「CrossFireX」などにも対応しているなど、全体的にゲーミングユーザー向けのマザーボードです。
ハイエンドPCでがっつりプレイ、とまでは行かないにしても、高解像度かつ綺麗な画質でスムーズに遊びたいし、そのためなら多少のコストは仕方ないという人や、最新のPCに触ってみたい、という人向けです。
おすすめのマザーボード「B150 Combo」
ある意味「ASRock」らしいマザーボードなのが、B150 Comboです。
一風変わったマザーボードを出すことに定評のあるASRockらしい製品で、メモリスロットが、DDR3/DDR3L用のものが4スロット、およびDDR4対応のスロットが2スロット設けられています。
特徴的なメモリスロットを持つマザーボードですが、スペックは申し分ないものになっており、メモリ以外の拡張性も決して低くはありません。
利点は複数規格を使用可能という点ですが、あくまでも「どちらの規格のメモリも使用できる」というだけで「規格の違うメモリを併用できる」という訳ではないため自作する際にはメモリの種類に気を付ける必要があります。
マザーボードを選ぶ際の注意点
マザーボードを選ぶ場合には、以下の点に注意が必要です。
・CPUのソケット形状
・対応メモリ
・PCI-expressの位置、個数
・SATAのソケット数など
・サイズ
などの点に注意する必要があります。
AMD系のCPUに使われるSocket AM3+などの一部の例外を除けば、基本的にCPUやメモリは違う形式のものとの互換性がありません。
そのため、事前に良く調べておく必要があります。
大半のマザーボードはメーカーのHPなどで対応しているCPUやメモリーが記載されています。
また、PCI-Expressについては、2.0と3.0で接続面では互換性がありますが、転送速度が遅い側(この場合は2.0側に合わせた速度になる)に合わせる形になります。
また、意外と忘れやすいのがマザーボードのサイズです。
マザーボードの多くはある程度PCケースに合わせて固定出来るようになっていますが、一部のケースとはパーツが干渉してしまい固定出来ない事があります。
無理に固定するとその時はしっかり固定出来ていても徐々に緩んでしまったり、歪みに繋がってしまったりするため注意しましょう。
まとめ
利用頻度にもよりますが、サイズ的な制約が大きい場合やそれほどハードな使い方をしないなら「H110M-DVS/D3」が低価格帯CPUとの相性も良くおすすめです。
ゲーム関係で使っていきたい場合には、軽めのゲームが多いなら「H97M Pro4」、AMD製CPUを使ってローコストかつミドルエンドレベルにしたい場合には「970A-G/3.1」、多少コストはかかっても快適なプレイがしたい場合には「Fatal1ty H170 Performance」のマザーボードを選ぶのがおすすめです。