マザーボードの性能は何で決まる? 覚えておきたいスペックシートの読み方 チップセット編

マザーボード

ASUSTeK Intel H110搭載 マザーボード LGA1151対応 H110M-A/M.2 【microATX】

CPUやグラフィックボードの性能はなんとなく判るけど、マザーボードの良し悪しはよく判らないという方はいらっしゃいませんか。

PCの自作や改造をする際に、高性能なパーツを選択しても、マザーボードが足を引っ張ってしまうことがあります。

せっかくの高機能を十分に引き出して快適な環境を構築するために、マザーボードの仕様の読み方とその意味をご紹介したいと思います。



今すぐ買うべきおすすめマザーボードランキングはこちら





フォームファクター

今回はチップセットにまつわる仕様をご紹介しますが、その前に外観を見てみましょう。

マザーボードの大きさは規格化されており、対応した規格同士であれば、どのメーカーのPCケースとマザーボードを選択しても取り付けることができるように設計されています。

このマザーボードの大きさの規格をあらわすのがフォームファクターです。

フォームファクターの種類は、古いものや、珍しいものも入れると非常に大きくなりますが、現在使用されている代表的なもの下に示します。

上のものほど大きくて順に小さくなっていきますが、通常は大きいフォームファクターに対応しているPCケースであれば、それ以下の小さなマザーボードであれば入ります。

ただし、取り付け穴位置が合わないことなどもありますので、基本はPCケースに最適なサイズを選ぶことをおすすめします。

ATX

ASUSTeK Intel H270搭載 マザーボード LGA1151対応 PRIME H270-PLUS 【ATX】

基盤サイズ:305 × 244 mm1985年に、IBM が当時主流であったATマザーボードの後継として1985年に投入されました。

ATと機能的には同等でありながらサイズが小さいため人気が出た規格です。

現在のミドルタワー以上のPCケースではATX対応が標準です。

microATX

ASUSTeK Intel H110搭載 マザーボード LGA1151対応 H110M-A/M.2 【microATX】

基盤サイズ:244 × 244 mmATXをさらに約25%縮小したフォームファクターです。

ATXよりも拡張スロットが少なく、電源回路も小さいもので済むメリットがあります。

デスクトップ型や省スペースパソコンでよく使われています。

Mini-ITX

ASUSTeK Intel H110搭載 マザーボード LGA1151対応 H110I-PLUS 【Mini-ITX】

基盤サイズ:150 × 150 mmMicro-ITX よりもさらに一回り小さいサイズです。

消費電力が低く発熱量の小さいモバイル用CPUを使用するため、広い用途で応用できるマザーボードです。



今すぐ買うべきおすすめマザーボードランキングはこちら





チップセット

マザーボード選びをする中で、もっとも重要なのがチップセットです。

チップセットは基板上に実装されたLSIなどの総称で、PCに搭載されるCPUやグラフィックボード、メモリなどのさまざまな機器の間の情報伝達を受け持っています。

たとえば、PCが行うさまざまな計算は、ハードディスク上に記録されたプログラムをメモリ上に展開し、そのルールにのっとってCPUが計算、その結果をグラフィックボードに送ってディスプレイに表示させています。

これらの情報信号の移動をつかさどるのがチップセットです。

チップセットが対応していなければ高性能なCPUを動かすことはできませんし、仮に高性能なCPUを搭載できたとしても、計算結果を送る信号伝達の速度が遅ければ、PC全体の動作速度も遅くなってしまいます。

このチップセットがPCの性能を大きく左右しているのです。

チップセットはおおよそCPUの開発世代ごとに更新されており、対応する搭載機器も変わってきています。

次に示すのが過去5年ほどの間にIntelからリリースされた代表的なチップセットです。

世代名は対応しているCPUの名称です。

Kabylake世代

チップセット:Z270,H270,B250

主な仕様:LGA1151/DDR3L・DDR4/PCIe・M.2・SATA3.0

SKylake世代

チップセット:H170,B150,H110

主な仕様:LGA1151/DDR3L・DDR4/PCIe・M.2・SATA3.0

Broadwell(一部Haswell)世代

チップセット:Z97,H97

主な仕様:LGA1150/DDR3/PCIe・M.2・SATA3.0

Haswell世代

チップセット:Z87,H87,B85,H81,B81

主な仕様:LGA1150/DDR3/SATA3.0

IvyBridge世代

チップセット:Z77,Z75,H77,B75

主な仕様:LGA1155/DDR3/SATA3.0

Sandy Bridge世代

チップセット:Z68,P67,H67,Q67,B65,H61

主な仕様:LGA1155/DDR3/SATA3.0(H61は除く)

さて、ここで世代名とチップセット名はそれぞれの固有名詞として覚えるしかないのですが、主な仕様にかかれいてるのは何でしょう。

書かれているのは左から、CPUソケット/メモリ/ストレージ の規格名称です。

ではここからはそれぞれの仕様についてご紹介します。

CPUソケット

マザーボードにCPUを取り付けるための部品をCPUソケットといいます。

CPUは世代が変わると形状が変わることがあり、CPUの形状にあわせたCPUソケットを選ぶ必要があります。

CPUとマザーボードを選ぶ際にはこのCPUソケットが一致していることを必ず確認してください。

搭載ソケットで整理したチップセットとそれに対応するCPUは以下の通りとなります。

LGA1151

チップセット:Z270,H270,B250,Z170,H170,B150,H110

対応CPU:Kabylake,Skaylake

LGA1150

チップセット:Z97,H97,Z87,H87,B85,H81,B81

対応CPU:Haswell,Broadwell

LGA1155

チップセット:Z77,Z75,H77,B75,Z68,P67,H67,Q67,B65,H61

対応CPU:IvyBridge,Sandy Bridge

メモリ

メモリの働きは、よく作業机に例えられます。

作業を始めるときに、一度にたくさんの資料や道具を机の上に広げられたほうが作業が効率よくできる様に、PCのメモリも容量が大きくさらにはデータの出し入れの速度が速いほどPCの動作が速くなります。

マザーボードのメモリに関する仕様では、通信速度に関する仕様と、メモリを取り付けるスロットの本数を確認しておく必要があります。

ATXサイズでは、通常4本のメモリスロットを持っていますがフォームファクターの小さなマザーボードでは本数が減らされているケースがあります。

また、マザーボードの規格ではありませんが、32bitのOSを使用する場合はメモリが4GBまでしか認識できないため注意が必要です。

メモリにも多くの仕様がありますが、メモリチップの規格を見るとおおよその性能がわかります。

たとえば最新世代のチップはDDR4-2400、DDR4-2133等と表記します。

左のDDR4という部分は世代を表し、これが同じであれば互換性があります。

右の4桁の数値は動作周波数を示しています。

動作周波数とは、一秒間に何回データのやり取りができるかの数値で、単位はMHzです。

DDR4-2400であれば8bitの信号を2400×100万回やり取りできるため、理論上のデータ転送速度は8×2400×100万=19.2GB/sとります。

この数値が大きければ大きいほど高性能なメモリといえます。

しかし、同世代のメモリであれば、実用上では速度の違いを感じることはほとんどないでしょう。

では代表的なメモリ規格と仕様をご紹介します。

規格名/動作周波数/最大データ転送速度

  • DDR4-2400 / 2400MHz / 19.2GB/s
  • DDR4-2133 / 2133MHz / 17.02GB/s
  • DDR3-1600 / 1600MHz / 12.8GB/s
  • DDR3-1333 / 1333MHz / 10.6GB/s
  • DDR2-800 / 800MHz / 6.4GB/s
  • DDR2-667 / 667MHz / 5.3GB/s
  • DDR2-533 / 533MHz / 4.2GB/s

ストレージ

最後にストレージに関する仕様をご紹介します。

ストレージとはHDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)などデータの保管に用いる機器です。

ストレージに関する仕様は、通信方式とソケット形状に関する二つの仕様に注意する必要があります。

SATA

現在もっとも一般的な接続規格で、SATA1.0、SATA2.0、SATA3.0と進化して、SATA3.0がもっとも新しい規格です。

通信速度はそれぞれ1.5、3.0、6.0Gbits/sであり順次倍増しています。

主に

PCIe

PCI-expressの略であり、1レーンあたり16Gbits/sと非常に速い伝送速度を持っています。

SSDの動作速度は従来のHDDとくらべ非常に速いため、SATA接続ではその性能を十分に生かせないケースが出てきました。

そこで、SATA接続よりも速い接続方式として、PCIe接続のSSDが登場しています。

またPCIeの高速接続を生かすSSD用メモリ規格としてNVMeという規格も制定されています。

さらにはPCIe規格の高速接続が可能なコネクタ形状としては、PCIeスロットタイプとM.2スロットタイプが存在し、非常にややこしい状態になっているので購入時にはよく注意しましょう。

まとめ

さてここまででマザーボードの仕様のなかでも得にチップセットにかかわる部分の仕様についてご紹介させていただきました。

CPUやメモリ、ストレージなど、PCの性能を決める重要な部品を生かすも殺すもチップセット次第であることがご理解いただけたでしょうか。

ここで重要なことは、すべてにおいて最高のグレードを狙うのではなく、チップセットを含めたそれぞれのパーツの性能をバランス良く選択していくことでしょう。







マザーボード