GTX1180の立ち位置を今までの流れを含めてチェック

GeForce GTX1080

これまでグラフィックボードとして様々なものがリリースされてきました。

ですが段々と流れは複雑なものとなり型番や性能などが分かりにくい状況にもなっています。

様々な専門用語が使われる界隈なのでそれも無理はありません。

というわけで今回は最新のハイエンドグラフィックボードであるGTX1180の立ち位置を明らかにしていきましょう。

整理してみていけば案外簡単なものだったりします。






グラフィックボード業界における2大企業

現在グラフィックボードを手がける企業は主に2つで、実質的にこの2社が独占しているような状況といえます。

その2社とは「NVIDIA Corporation」と「Advanced Micro Devices,Inc.」です。

どちらもアメリカに本社を置く半導体メーカーで、前者は「NVIDIA」後者は「AMD」という略称で知られています。

そしてNVIDIAが手がける主なラインが「GeForce」というもので、それに対応するAMDのラインが「Radeon」という形です。

一般的なグラフィックボードには製品名にGeForceやRadeonという名前が含まれていますが、これらは各社の製品のブランド名となります。

もちろん他にも製品ラインは存在しています。

長年このNVIDIAのGeForceとAMDのRadeonはシェアを競い合ってきましたが、状況としてはNVIDIAが優勢な時代が長く続いている状況です。

グラフィックボードの性能もGeForceのものを基準として語られることも多く、実質的にNVIDIAの方が覇権を握っているといえるでしょう。

そしてGTX1180は正確には「NVIDIAの手がけるラインGeForceの製品GTX1180」となります。

言い換えればグラフィックボード業界における代表的な存在が手がける最新のハイスペックな製品といえる形です。

GTXが意味するもの

GTX1180のGTXが意味するのはその製品のランクです。

実はGeForceには大きく分けて「ローエンド・ミドルレンジ・ハイエンド」といった区分けがされています。

ローエンドはより安価で性能が低く、ハイエンドはより高価で性能が高いといった形です。

そしてこの性能差を一目で分かるように製品の頭に特殊なアルファベットを加えるようになりました。

ローエンドからみていくと「無印・GT・GTS・GTX」といった具合です。

そのためGTXは最もランクの高いハイエンドな製品群を意味することになります。

ただこの名付け方は時勢には合わないものとなってしまいました。

現在ではほとんどの製品にGTXの名が冠されていますし、その価格も低いものでは1万円台のものもある状況です。

だからといってGTXの名を冠するグラフィックボードの性能が低いわけではないので、リーズナブルに高性能なものが手に入れられるようになったと考えた方が正確かもしれません。






1180は世代とグレードを表している

GTXがハイクラスな製品群であることを示す文字であることは分かりましたが、次いで気になるのが「1180」です。

一見難しそうに見えますが、これはただ単に「世代」と「グレード」を表している番号に過ぎません。

これまでGeForceではGTS250やGTX750といったような製品がリリースされてきました。

例えばGTS250の場合「GTSクラスの2世代目におけるグレード50」と読むことができ、GTS750なら「GTXクラスの7世代目におけるグレード50」となります。

グレードというのは十の位で判断し、0から5ならローエンド、6か7ならミドルレンジ、8や9はハイエンドといった形です。

また番号できっぱりと性能差がつくわけでもないので5でもミドルレンジと考えてよかったり7の性能も十分なものだったりします。

ここでGTX1180を見てみると数字が4桁になっていますが、これは「11」が世代を表しているからです。

GTX1180を読み解くと「GTXクラスの11世代目におけるグレード80」の製品ということになります。

言い換えるなら「最新世代のハイクラスな製品」といえるでしょう。

製品の読み方さえ分かれば怖くない

いきなり「GTX1180」といわれても無味乾燥な数字とアルファベットの羅列にしか見えず訳が分からないものです。

ですが今ではもうGTXがクラスを示し、11が世代、そして80がグレードを表していると言う事が分かるようになりました。

今回はNVIDIAのGeForceシリーズの読み方をみてきましたが、同様にAMDのRadeonシリーズでも同じように製品名が付けられています。

時折記名の法則が変わったりしますが、ほとんど同じような形なのでその都度読み方を変えていけば問題ありません。

パーツの名前から性能を読み解くことができれば選ぶべきグラフィックボードが自ずと見えてくるはずです。

NVIDIAのラインナップ

これまではGeForceシリーズの読み方を見てきましたが、NVIDIAでは以下のラインナップを展開しています。

GeForce

一般的なラインで、グラフィックボードといえばGeForceを思い浮かべておいて間違いありません。

少なくとも一般人がPCで使うのはGeForceです。

Tesla

スーパーコンピューターなどで使われる高精度な計算能力を有する製品が展開されているラインです。

50万円以上のものも存在したり一般的な金銭価値とは一線を画したものが揃っています。

ゲーム用のグラフィックボードを選ぶときに候補に挙がることはまずないでしょう。

Quadro

ゲームに限らず様々なグラフィック処理に特化したライン。

こちらも高価ですが計算というよりは専門的な画像処理に長けています。

Tegra

モバイル向けのラインナップで、知らず知らずの内に使っているかもしれません。

スマートフォンに内蔵されているためグラフィックボードとして目にする機会はまずありません。

このように、NVIDIAの製品には様々なラインが存在します。

製品を探す上でこれらの名前を目にすることがあるかもしれませんが、基本的にはGeForceと名のつくものを選んでいけば大丈夫です。

ゲームをするならGeForce

GeForceラインにおいて最高の性能を有するとみられているGTX1180ですが、それよりも高価なものがTeslaやQuadraには存在します。

ではそれらの製品群にGTX1180が劣るのかといったらそうではありません。

それぞれのラインにはそれぞれの得意領域というものがあるのです。

Teslaは大量の計算をすることが得意で、QuadraはCADや写真の編集などに力を発揮します。

そしてGeForceはゲームの処理が得意なのです。

ゲームをプレイするならTeslaやQuadraは価格に見合った効果を発揮することはありません。

素直にGeForceを導入することをおすすめします。

未だ詳細が発表されていない

GTX1180はまず間違いなく従来のGeForce製品よりも性能が高いと見られているのですが、なかなか詳細な情報が発表されません。

リークされた情報によるとGTX1080よりも性能が高いようにみえるのですが、それもリーク情報に過ぎません。

中々発表されないことにやきもきするかもしれませんが期待をして待ちましょう。

価格はそれなりに高くなるはず

GTX1180の1世代前の製品であるGTX1080は6万円から7万円台で取引されています。

その後継にあたるのがGTX1180なので、価格もそれぐらいかそれ以上はするでしょう。

特に発売当初は価格が高いため静観してみるのも良いかもしれません。

ただ基本的にハイエンドなパーツなので値下がりしたとしても激安になることはないはずです。

グラフィックボードを買うタイミングを計るのは難しいところですが、購入意欲が沸いたら思い切って買ってしまうのも良いでしょう。

まとめ

GTX1180の立ち位置についてみてきました。

この製品は「GTXクラスの11世代目でグレードが80」のものであり、現世代において最高の性能を誇ります。

価格も高くなる見込みですが詳細は未だ判然としていません。

グラフィックボードが進化するたびにゲーム表現もより豊かになっていきます。

楽しみにしながら本製品の続報を待ちましょう。







GeForce GTX1080