サイクリングの楽しさが倍増する初めてのサイコンの選びの3ステップ
最近はロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイクなどスポーツ仕様の自転車に乗る人も多くなってきました。
スポーツ仕様の自転車の面白さのひとつは軽快さとそのスピードでしょう。
本格的なトレーニングやレースだけではなく、ポタリングや街乗り、通勤通学とスポーツ仕様の自転車に乗るだけで楽しみが増えると思います。
また自転車そのものの軽さと心地よいスピードで楽に長い距離を走ることが出来るのも魅力のひとつです。
そこでその楽しさを倍増させるようサイコン、「サイクルコンピュータ」をまだ導入していない人や、導入したいけれどどれを選べば良いか迷っている人にサイコン選びの3つのステップで解説します。
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ステップ1:サイコンの基本機能
各メーカーからいろいろな機能を持ったものや、幅広い価格帯でサイコンが発売されていますが、サイコンの基本機能とは走行スピードを表示し、走行距離が分かるというものです。
この2つが分かるだけでもサイコンを導入する意味があり、自転車の楽しさが増します。
とりあえずサイコンを使ってみたい人はこの機能をチェックしてください。
スピードが分かる
自転車に乗れるようになった頃は誰しも自分がどれくらいのスピードで走っているかを知りたいと思うでしょう。
その「今どのくらいのスピードで走っているか」を教えてくれるのがサイコンの最大の機能と言えます。
街乗りやポタリングでもちょっとした楽しみとして走行スピードが分かると面白さが増すのももちろんですが、簡単なトレーニングの指標にも使えますのでサイコンを導入してスピードが分かるだけでも十分なメリットがあり、日々の運動やダイエットなどが目的の人にもおすすめです。
例えば、ママチャリでは時速10kmから15km、スポーツ仕様の自転車であれば時速20km程度は軽々出ます。
時速25kmを超えると空気抵抗を感じやすくなり、体に負荷が掛かっていることを実感できるでしょう。
日々の運動やダイエットを目的としている人ならば、負荷を少し感じる程度のスピードを覚えておいて、そのスピードを維持するような走り方をすると効果が出やすいでしょう。
逆にポタリングなど気楽に楽しみたい、という人には負荷を感じるスピードを超えないように走ると楽に長い距離を走れます。
ほとんどのサイコンでは、最高時速を記録したり、平均時速を計測していたりするので、帰宅後にその日のサイクリングについて振り返ることもできます。
ちなみに、ロードバイクを乗るライダーの多くは平均時速30kmは目標のひとつであり、プロ選手はレースでの平均時速は時速45kmを超えます。
走行距離が分かる
距離の計測は主に出発点から到着点までの測定と積算距離の2つに分かれます。
初めて行く道や日々のトレーニングやダイエットでも「今日どれくらい走ったか」という指標はひとつの成果としても、それ自体がひとつの楽しみとしても重要な指標です。
一方で、積算距離も大事な指標となります。
例えば自動車なら「何キロ走ったらオイル交換」や「何キロごとに定期点検」などと聞いたことがあると思います。
それと同じように自転車でも安全に乗るには日々の安全点検に加えて、定期的なメンテナンスや消耗品の交換が必要です。
積算距離が分かればタイヤやブレーキが擦り減ってしまう前に交換する時期の目安が分かります。
あるいは「1000キロ乗ったから念のために自転車ショップにチェックしてもらおう」などとあらかじめメンテナンスの計画を立てることもできます。
安全にかつ事故無く乗ることも自転車に乗る重要なポイントですから、走行距離を把握することは未然にトラブルを防ぐことの一助になります。
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ステップ2:GPS機能の搭載
スマートフォンに搭載されているようにサイコンにもGPS機能が搭載されたものがあります。
GPS無しのものが数千円台から買えるのに対して、GPS搭載モデルは安いものでも2万円程度からですが、そのメリットは価格以上に大きいものがあります。
計測の仕方の違い
GPS搭載モデルのサイコンは、GPSからの信号を受信しそこからスピードや走行距離を割り出すため、スピード、走行距離がより正確であるとの評判があります。
また自転車にサイコンのための計測用のセンサーなどを取り付けなくても良いという手軽さがあります。
このセンサーが要らずにサイコンだけであれば良いというメリットは、ジョギングやランニング、ウォーキングをする人にもおすすめできます。
スピードや走行距離を車体に取り付けたセンサーからの信号で算出するのではなく、サイコンが受信するGPS信号から算出するので、ジョギングやランニング、ウォーキングをする場合でも、スピードや移動距離の測定に使えるというメリットがあります。
GPS搭載モデルのサイコンは屋外でのトレーニングを行う人には一台あるだけで、自転車に乗っていなくてもスピードや距離の計測に使えるので一石二鳥であると言えます。
GPSロガーを利用できる
GPS搭載モデルは、パソコンやスマートフォンと接続することで、どのようなルートで、どのくらいの速度で、というような情報を地図と連動して表示させることが出来ます。
例えば、トレーニングに使うなら、坂道区間だけの情報を抜き出してその部分のスピードを確認したり、どの区間がいつもより速かった、遅かったなどと比較したりすることもできます。
ポタリングや街乗りの人にもGPSログ機能はおすすめです。
初めて行った街や走ったことのない道でも、GPSの記録からどのような行程だったのか地図から確認することが出来ます。
過去のデータの保存と比較
パソコンやスマートフォンと接続することが出来ると述べましたが、各メーカーが独自のサイトやアプリなどでGPSデータを読み込み保存出来るようになっています。
これを利用すれば、これまでどのような場所に行ったのかやトレーニング記録などを比較参照出来るようになります。
トレーニングで利用する人には過去の記録と比較してどれだけ向上したか確認できますし、ポタリングや街乗りの人は旅行記として使えます。
簡易ナビゲーション
一部のモデルでは、簡易的に「ナビ」をしてくれるものもあります。
事前に地図や行程を登録しておくと、走行中に「次の信号を右に」などとナビをしてくれます。
初めて行く道や日常の足として自転車を使う人には迷う心配もなくなるメリットがあるのでおすすめです。
ステップ3:より本格的にトレーニングしたい人へ
本格的なトレーニングをしようと思っている人には、心拍計やパワーメーターなど運動強度を測定するセンサーと接続するのが良いでしょう。
これらのセンサーの測定データをサイコンに集約させることで、データを表示したり管理したり、あるいは適切な運動強度であるかどうかを教えてくれるなど、高度なトレーニングのために必要な情報を得ることが出来ます。
心拍計
サイコンの大きな目的のひとつとしてトレーニング強度のモニターという役割があります。
自転車、特にロードレースやマラソンなどの持久系スポーツのトレーニングには、心拍数を基に運動強度を設定していくというものがあります。
心拍数をモニターし、心拍数をコントロールしながら運動することにより効果的なトレーニングを行うことが出来ます。
サイコンと心拍計の接続することで、サイコンに心拍数が表示されるようになります。
それぞれのトレーニング目的にあった心拍数に収まるように心拍数をモニターし運動強度をコントロールすることが容易になります。
実際にプロのロードレースの現場でも常に心拍数をモニターし、必要以上に心拍数が上がらないように注意しながらレースを行なっています。
パワーメーター
パワーメーターとは、物理的にどれだけの力を発生させたかが分かるセンサーです。
方式はいくつかありますが、ペダルやチェーンリング(前のギヤ)などに取り付けるものが一般的です。
瞬間的に何ワット発生させたか、あるいは全行程で何ワット発生させたかを測定することで、効率の良い走りやパワーの向上などを目的にするトレーニングを行うことが出来ます。
まとめ
まさにサイコンは自転車に取り付けられた「コンピューター」です。
サイコンの購入を検討している人は、自転車に乗る目的から必要な機能を選んでください。
総じて、高機能のものは高いですが、安いからといって計測の精度が悪いということではありません。
もしスポーツ自転車にとりあえず乗ってみたい、という人には一番安いものでも十分に楽しめます。
自転車に乗って行くうちに、乗り方も変わってくるでしょうし、もっと良いものと使ってみたいと思ったら、より価格の高いものや高機能のものに変えて行くのも手でしょう。
サイコンを使うことで、スポーツ自転車がもっともっと楽しくなることは確実です。