ミニベロはお年寄りのためにこそある。ミニベロの特徴とは?
ミニベロってなんぞや?
ベロ(VELO)はフランス語で自転車という意味、すなわちミニ自転車の事です。
小径車の一種でもあります。
どこら辺がミニなの?
主にタイヤです。
タイヤ径が20~24インチ程です。
ちなみにママチャリは26~27インチが平均です。
ミニベロの特色って?
簡単に言うと長距離走ではなく、短距離走向きの自転車です。
靴で例えるならミニベロはご近所歩き用のサンダルと言ったところでしょう。
歩きの範囲で使う自転車というのは、一見矛盾した性質に思えます。
しかし、確実にこのメリットを享受出来る人達がいます。
それはお年寄りです。
お年寄りが外に出歩くのが億劫になる理由に「靴が重いから」というのがあります。
なので軽くて楽で見た目も良いサンダルを用意したら、昔のように外に出るようになったというのです。
それと同じ事は、ママチャリとミニベロでも言えるはずだと思います。
という訳で、『ミニベロはお年寄り向け』である事をこれから説明していきます。
ミニベロの利点
ミニだと小さいです。
それゆえ置く場所を取らないし、小回りが利きます。
折り畳み式だと、駐輪場いらずです。
さらにお年寄りにとっては、サドル位置が低くて乗り降りし易いという利点もあります。
ミニだと軽いです。
重い荷物より軽い荷物のが押しやすいように、軽い自転車の方がこぎやすく、走り出しやすいです。
さらにこの軽さがとっさの回避を可能にし、停車時の転倒の危険性を減らします。
ミニだと止まりやすいです。
慣性が小さいのでブレーキが効きやすく、安全です。
乗り手の反応が遅れても、機体の反応速度である程度のカバーが効くという訳です。
ミニベロの欠点
ミニだと小さいです。
だから路面の凸凹が乗り手に反映されやすいです。
しかしお年寄りにとっては、ママチャリであろうと歩きであろうと、日常でのちょっとした段差が常に脅威になっているものです。
ゆえに段差を避けて通れる道路やルート取りというものを、経験上熟知していたりします。
段差に弱いミニベロと、ご近所の段差を熟知した乗り手の組み合わせ、これはもうベストパートナーと言っても過言ではありません。
ミニだと軽いです。
これに加えてホイールの小ささから、ハンドル操作が軽すぎて安定しなかったりします。
しかしどのような自転車でも、速度が遅ければハンドルが多少フラつくのは当然の事です。
そしてハンドルが軽い方が立て直しは楽です。
「フラつかないように乗ろう」ではなく「多少フラつくとしても、立て直しを重視しよう」と考えるべきです。
倒れさえしなければ、怪我する心配は無いのですから。
ミニだと止まりやすいです。
だから惰性で進むような真似が出来ないし、結果として速い速度を維持するのが大変になります。
しかし下手に速度が出せないというのは、安全性の面から見ればむしろ利点です。
特に歩道での歩行者との接触事故を考えたならば、むしろ『速度の出せない歩道用自転車』というものが、将来の法規制で一般化という事になるかも知れません。
ミニベロとママチャリで共通の点
一漕ぎで進める距離は似たようなものです。
これはタイヤのサイズではなく、クランク1回転とギア比が進む距離に影響するためです。
タイヤのサイズが大きいママチャリでも、ギア比がミニベロより小さかったら、それは進みにくい自転車なのです。
乗り心地はタイヤの太さが重要。
タイヤ径がどんなに大きかろうと設置面は一か所だけです。
そこの面積が大きければ、停止時も走り心地も安定します。
ゆえに買う際には、横からタイヤを見るのではなく、真正面か真後ろから幅を見ましょう。
カスタマイズが自由に出来ます。
カゴやスタンドを使いやすいものに付け替えてみたりと、実用的な工夫はママチャリと変わりなく出来ます。
これは個人的な意見ですが、ママチャリよりも可愛くて格好良いですから、いかにも「お年寄り向け」という感じがしないのも良い点だと思います。
以上の理由から、ミニベロはお年寄りにおすすめです。
まとめ
小さい物というのは女子供お年寄りに向いているのは当然ですが、若い女性や子供ならちょっとした怪我はすぐに治るのに対して、お年寄りは一度の怪我で寝たきりになってしまう危険性がある点が違います。
そして「危険性がある」というだけで、必要以上の萎縮や遠慮をしてしまったりもします。
ゆえに、迅速性や定時性を犠牲にしてでも安全性を高めたミニベロは、これからの高齢化社会に向けて欠かせない発想であると思われます。