密かに日本でも流行り始めている、北欧発祥のシクロクロスとシクロクロスバイクの特徴
最近密かに日本でもブームになってきている、シクロクロスをご存知ですか?
見た目はロードバイクで、やっていることはオフロードバイクです。
なので、街中を走行していて舗装されていな道を通る際でも、ロードバイクのように簡単にパンクすることはありませんが、走っている走行感はロードバイクのようであるといいとこ取りです。
今回はそのようなシクロクロスをご紹介します。
シクロクロスって何?
シクロクロスとは何かご存知ですか?
シクロクロスとは、オフロード自転車の種類です。
フランス語ではシクロクロスで、英語では最黒クロスと呼ばれております。
北欧が発祥の地で、ヨーロッパでは特に冬季トレーニングとして盛んに行われています。
オフロード自転車で1周4km弱のコースを周回して、決められた周回数を一番早くに消化した人が勝ちという競技です。
競技時間は1時間弱と、普段のロードレースよりも短いのが特徴です。
また、普通のロードレースとは違い途中に柵などの人工的に作られた障害物があり、自転車を担いで移動しなければならない場所があるのも特徴的です。
このように、ただ自転車に乗るだけでなく自転車から降りて担ぐ動作などがトレーニングの一環として冬場に体力づくりとして始められ今では大人気となっているようです。
シクロクロスの起源
元々は、自転車競技をする選手同士が隣町まで競争している際に、途中のフェンスを突っ切って畑の中を自転車で走ったとされて降ります。
北欧では冬場の畑は立ち入ることができたので、そのような畑を自転車で走ったのが起源とされています。
自転車選手は冬場がオフシーズンなので、ただ道を走っていてもあまり気分が高まりませんが、このようにオフロードの競技にすることで体を鍛えられるとあって瞬く間に参加者が増えました。
1900年代には本格的に競技として整備され、フランス国内では代表選手を選ぶほど人気のスポーツに発展しました。
そして、隣国にその噂が広まり北欧では大人気のスポーツとなって皆から愛されております。
その後半世紀を過ぎて、アメリカにまで伝わりそのスポーツは全国区となりました。
シクロクロスバイク
シクロクロスをするには専用のバイクを使用している人が多いです。
マウンテンバイクでもオフロードを走行することは可能ですが、シクロクロスを行うために専用で開発されたシクロクロスバイクがおすすめです。
まずタイヤはオフロード仕様になっているので、とても太くて滑り止めの凹凸があります。
そして、その太いタイヤとブレーキの間に泥が挟まりやすいので、このような狭い箇所の隙間も普通の自転車よりも広く作られているのが特徴です。
自転車に乗った時の姿勢も、マウンテンバイクよりでロードバイクのような前傾姿勢ではないので腰への負担が少ないことや滑りやすい道でもバランスを取りやすく設計されております。
またブレーキなどのワイヤーなども走行中に泥で動かなくなってしまわないように、特別にガードされていて途中で自転車を担がなければならないので、アルミやカーボンなどの素材をフレームに使い、軽量化を図っています。
トレーニングの一環として始まった競技なので、軽くすればするほどいいというコンセプトではなく、ちゃんとした大会だと自転車の総重量は6.8kg以上でなければならないと決められています。
ハンドルも幅50cmを超えてはいけないなどの規定があるので、マウンテンバイクのようなストレートタイプのハンドルでは規定を超えてしまいます。
オフロードにもかかわらずロードバイクのようなハンドルを使用しているのも特徴的です。
日本での広まり
シクロクロスは海を越え日本にも伝わってきました。
最近では日本でも国内大会が行われるほど、競技人口が増えてきました。
2016年には第4回湘南シクロクロス大会が中井中央公園で執り行われました。
全部で18選手が参加して、10周のタイムを競いました。
1位の選手で1周1分程度ですので、10周で1時間ほどの競技です。
他にも、宇都宮、愛知牧場、茨城ふれあいの里など日本全国で大会が行われるようになっていますし、シクロクロスを取り扱っている自転車専門店も増えています。
シクロクロスを購入にあたって
このように現在日本でブームになってきているシクロクロスですので、ロードバイクデビューをしようと考えている方も多いのではないでしょうか?
競技自転車の値段はピンキリでどれを買ったらいいのか迷ってしまいますし、性能もそれぞれです。
シクロクロスバイクの一番の特徴は、泥詰まりなどのトラブルに強いことです。
ですから、一番大切なブレーキ周りで自転車を選ぶといいでしょう。
多くのシクロクロスバイクにはディスクブレーキが採用されております。
これはバイクについているブレーキと同じなので、ブレーキの効きがとてもいいです。
ディスクブレーキの特徴としては、雨に強いということです。
雨量の多い日本ですが、大会前日に大雨が降ってしまい泥の中で試合をしなければならないこともあります。
このような時に、普通の自転車についているドラムブレーキでは制動力が極端に下がってしまい危険です。
最近ではロードバイクも人気が出てきて、持っている方も多いのではないでしょうか?
シクロクロスバイクは見た目がロードバイクにとても似ているので、お持ちのロードバイクにシクロクロスバイクのタイヤを履かせればいいとお考えになられる方もいらっしゃいます。
しかし、多くのロードバイクのフレームに対してタイヤの幅が広すぎるので取り付けることが不可能です。
また、日本の道路はロードバイクには向いていないと言われております。
地方の山道では路肩に釘などが落ちていて、舗装がされていない箇所を走行しなければなりません。
このような道ではロードバイクのタイヤではすぐにパンクしてしまいます。
しかし、シクロクロスバイクのタイヤは乗り越えることが可能です。
また、シクロクロスでは大会中に部品の交換が認められております。
それで、1台目にシクロクロスバイクを買っておいたら、2台目を買った時に1台目を部品取りとして活用することができますし、自転車を普段使いする方にとってもパンクが少なく、かつ見た目はロードバイクのようでかっこいいというメリットがあります。
シクロクロスの人気
人気に火がついて冬季オリンピックの正式競技になるという噂が出るほどです。
今はまだ、シクロクロスの歴史が浅いので今シクロクロスを初めておけば正式競技になった時には、オリンピック選手として大会に参加できるチャンスがあるということでしょう。
日本全国で大会が行われるようになりましたが、決して今から始めても遅くはないのです。
金額面
シクロクロスバイクは、とても高価な部品が使われております。
競技用自転車ですので当たり前と言えば当たり前です。
しかし、市販のエントリー向けのロードバイクやマウンテンバイクと比べると高く感じてしまうかもしれません。
ただ街乗りをしたいのであれば、それらを購入する方が多いかもしれません。
そのため、シクロクロスバイクを購入する際には、多少の覚悟が必要なのです。
しかし、値段が高いだけでなくより高級な部品がついていると思うと、それほど高くはないでしょう。
より高い金額を払ったのだから、より大事にしますし、乗らないと勿体無いと思いより練習に打ち込むようになるでしょう。
また、自転車屋さんによっては、パーツのグレードを下げて値段を下げてもらうという交渉も受けているところがあるようです。
おすすめの車種:Colnago Prestige
最後におすすめのシクロクロスバイクをご紹介します。
Colnago Prestigeは、ベルギーで行われたシクロクロスの大会で世界王座についたファナールトさんの意見で生まれたシクロクロスです。
世界王者の意見がふんだんに取り込まれているので、より完成度が高い機種になっています。
フレームは全てカーボンで、路面状態に左右されずに実力が発揮できる仕様になっています。
変則段数が22段もあり、オフロードの悪路走破性を保ちつつ、ロードバイクのような爽快感を味わえるモデルとなっております。
まとめ
シクロクロスの歴史から、おすすめシクロクロスバイクまででした。
まだまだ歴史が浅いので、これから数年でどんどん競技人口が増えるでしょうし、バイクの装備も大きく変わるかもしれません。
少し高いシクロクロスバイクですがとてもいい部品を使用することにより、コンディションの悪い中での走行を可能にしているのです。
自転車ブームの昨今ですが、一度シクロクロスも購入の選択肢に入れてみて試乗されてみてはいかがでしょうか?