寝るとき(就寝時)、コルセットは外した方がよいですか?着けている効果はありますか?
腰痛コルセットは寝るときもつけていますか?
腰痛コルセットは、上半身が腰へ負担をかけるのを軽減するために着けます。
寝るときは上半身は腰に負担をかけませんので、コルセットは外します。
ただ、朝起きて腰が重かったり、筋肉が固まったようになる時は、コルセットを着けると改善される場合があります。
腰痛に向くマットレス製品について、「12年間腰痛の私が絶対おすすめするマットレス ベスト9ランキング」にまとめています。
また、腰痛コルセット・腰痛ベルト製品について、「12年間腰痛の私が絶対おすすめする腰痛コルセット ベスト11ランキング」にまとめていますので、合わせて参考にして下さい。
12年間腰痛の私が絶対おすすめする腰痛ベルト・コルセットベスト21ランキングはこちら
目次
腰痛コルセットは寝るときは基本的にはずしましょう
腰痛コルセットは、腹部を圧迫して使います。
そのため、「腰痛コルセットのデメリット」でも説明しましたように、思いのほかたくさんのデメリットがあります。
継続してコルセットを着けることにより、肌がかぶれる・血流がとまるなどが起きてしまいます。
もともと、腰痛コルセットは、上半身の重みが腰にかける負担を軽減する目的で使います。
寝ている状態では、上半身の重みは腰への負担になりませんので、腰への負担軽減効果が出ません。
効果がないのにデメリットがある、という状況になりますので、寝るときは腰痛コルセットははずすようにしましょう。
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寝るときに腰痛コルセットを着けることによるデメリット
- 血流が悪くなる
- 内臓の活動が抑制される
- 腹部への圧迫感により深く寝られない
- 汗をかいても着けっぱなしになるので肌がかぶれ易い
- 汗をかきやすいので脱水症状に注意
- 背中のステー(金属の支柱)や、前側のマジックテープの重ねあわせ箇所が体の下側に来ると、自分の体重と相まって痛い
血流が悪くなる
コルセットは腰回りを強く圧迫しますので、血流が抑制されます。
寝るときは、特に長時間コルセットを着けっぱなしになるので、血流が抑制される時間が長くなってしまいます。
筋肉内の老廃物が流されないなど、体全体のだるさや、傷の回復の遅れなどにつながる可能性があります。
コルセットを着けて血流を止めたのち、コルセットを外して血流を解放することで、老廃物を洗い流す効果が期待できますが、
長時間血流を止める場合、デメリットの方が大きくなる恐れがあります。
内臓の活動が抑制される
血流と同様、コルセットの巻き付けにより、内臓を圧迫しますので、内臓の活動が抑制される可能性があります。
そもそも内臓への負担の観点から、寝るときは、食事から2時間以上開けることが望ましいです。
しかし、食事後短い時間で寝る場合は、食べたものが胃などに残っています。
本来寝ている間にこれらの食べ物が消化されていきますが、コルセットを着けていると、消化が遅れ、胃もたれにつながる恐れがあります。
寝るときにコルセットを着ける場合は、特に食事と就寝の間の時間をしっかり確保することが大切です。
腹部への圧迫感により深く寝られない
コルセットの巻き付けがきついと、腹部への圧迫感が強くなります。
人の体は寝るときは休憩するようにできているため、逆に刺激があるとなかなか寝られなかったり、眠りが浅く途中で目が覚めたりします。
腹部への圧迫感があると、深く眠ることができず、起床時に眠気やだるさが残る恐れがあります。
汗をかいても着けっぱなしになるので肌がかぶれ易い
コルセットは保温性が高く、気が付けば汗をかいていることがあります。
起きている時であれば、定期的にコルセットをはずし、汗を拭くこともできますが、寝ているときにコルセットを着けると、長時間着けっぱなしになります。
このため、知らず知らずのうちに、汗がたまり、肌が荒れてかぶれてしまう可能性があります。
コルセットの素材によっては、汗をかくと特に肌荒れにつながる場合もあります。
メッシュ生地のコルセットを使う、自分に合った素材か確認する、などの対応が大切です。
汗をかきやすいので脱水症状に注意
前述の肌のかぶれと同様ですが、コルセットを巻くことで汗をかきやすくなるため、脱水症状に注意が必要です。
就寝前に適度に水分を補給するようにしましょう。
また、布団も汚れやすくなりますので小まめにシートを洗うと良いでしょう。
寝るときにコルセットをつけるようになると、コルセット自体も汚れやすくなりますので注意が必要です。
背中のステー(金属の支柱)や、前側のマジックテープの重ねあわせ箇所が体の下側に来ると、自分の体重と相まって痛い
コルセットは腰椎を支えるためにステーと呼ばれる支柱が入っています。
これはこれで効果があるのですが、一方で寝るときにステーが体に当たると違和感がでて寝にくくなります。
マジックテープの重ね合わせ箇所も同様で、コルセットの巻き付けに段差ができるため、寝転がるとこの段差が気になる場合があります。
これらの違和感は、睡眠の質の低下につながる恐れがあります。
起きたときに筋肉や腰椎に痛みを感じる場合は、寝るときに腰痛コルセットを着けることによって痛みが改善する場合がある
布団が柔らかすぎたり、硬すぎたりすると、起きた時に腰が痛む
布団が硬すぎたり、やわらかすぎたりすると、寝るときの体勢が不適切な状態になり、起きたときに腰が痛む場合があります。
その時は、腰痛コルセットを着けて寝ることで、起きたときの腰の痛みが軽減する場合があります。
布団が柔らかすぎると、お尻が沈んで姿勢が悪くなり、腰の筋肉や腰椎に負担をかけます。
逆に布団が硬すぎると、腰を持ち上げて腰椎のS字カーブを維持するため筋肉を使い続ける必要があります。
また、腰を持ち上げられない人は、腰椎のS字カーブを維持できず、腰椎に負担がかかります。
このため、布団の硬さが適切でないと、起きたときに筋肉がこっていたり、腰椎が痛んだりします。
起きた時に腰が痛むときはコルセットをして寝ると改善する
上記のように、起きたときに筋肉や腰椎に痛みを感じる場合は、寝るときに腰痛コルセットを着けることによって痛みが改善する場合があります。
腰痛コルセットを着けることにより、寝ている間も自分の筋肉の変わりに姿勢を正し、腰椎の適切なS字カーブを維持してくれます。
この効果により、布団が柔らか過ぎてもお尻が沈まず、正しい姿勢を維持できます。
また、布団が硬すぎても、腰痛コルセットの力で腰を持ち上げて腰椎のS字カーブを維持できます。
このことで、寝ている間の筋肉・腰椎への負担を軽減することにつながり、結果として、起きたときの腰痛が軽減されます。
保温効果が適切な範囲内であれば、睡眠を深くする効果もあります。
ただし、コルセットを着けることによる就寝中の血流悪化等のデメリットを理解した上で着けるようにしましょう。
寝るときにコルセットを着けるときのコツ
- 食事と就寝の間の時間を広くとる
- コルセットをゆるく着ける
食事と就寝の間の時間を広くとる
食事の直後に就寝すると、まだお腹の中に食べたものが残った状態になります。
この状態で腰痛コルセットを着けて寝ると、食べたものが内臓の中で移動しにくくなり、胃などにとどまり続け、負担をかけます。
食事の直後では、腰痛コルセットによる圧迫感も強くなるため、深い睡眠が取れなくなります。
これらの問題を回避するために、食事と就寝時間の間に2時間を置くようにしましょう。
コルセットをゆるく着ける
コルセットは本来きつく締めて腹腔圧を高めて使いますが、寝るときにコルセットをつける場合は、通常時よりもゆるくつけます。
普段は、上半身の重さを支える必要がありますが、寝ているときにはその必要はありませんので、きつく締め付ける必要はありません。
いつもよりゆるく着けても適度に腰の筋肉と腰椎をサポートしてくれます。
ゆるく着ければ、圧迫感も少なく、食事も内臓を通ってくれます。
血流の悪化も少なくできます。
まとめ
基本的には、効果よりもデメリットの方が多いため、寝るときは腰痛コルセットをはずしましょう。
しかし、布団の硬さなどの影響で、寝ている間に腰の筋肉や腰椎に負担がかかり、起きたときに腰に痛みや重さを感じる場合があります。
このような場合には、腰痛コルセットをつけて寝ることで、諸々の課題を解決してくれる可能性があります。
ただし、デメリットもありますので、
コルセットを寝るときに着ける場合は、デメリットも理解したうえで、締め着ける強さと効果のバランスを考えて、無理のない範囲で使いましょう。