「ランニングタイツ」が備えた驚きの効果と間違えない選び方
現在、日本においてのランニング人口は約1000万人とも言われています。
2016年時点での日本の全人口が約1億2700万人なので、約13人に1人はランニングを行っていることになります。
ランニングを行う際には、スニーカーやウェアなど、道具選びも大変重要です。
自分好みのデザインを選べば、それだけで気分も高揚してきますし、しっかりと効果を理解して選ぶことで、ケガの予防にも繋がります。
今ではスニーカーやウェア以外にも、数多くのランニング用グッズが存在しています。
その中でも今回は、「ランニングタイツ」にスポットを当てて、『着用時の効果』や、それを踏まえた上で『正しい選び方』を解説していくことにします。
私が絶対おすすめするランニングタイツランキング(メンズ・レディース)はこちら
保温だけではない様々な優れた機能
タイツと聞くと、日常生活で使用されるものと一緒にしてしまい、保温機能やUVカット機能だけを思い浮かべてしまう人もいるかと思います。
ですが、ランニングタイツの場合はそれだけでなく、『疲労軽減効果』と『ケガ予防効果』の2点が付け加えられます。
まずはその2点に関して解説していこうと思います。
履くだけでも『疲労軽減効果』がある
なぜ履くだけで疲労が軽減されるのか、「着圧機能」と「段階着圧機能」の2つの重要な機能に関して説明していきます。
まずは「着圧機能」ですが、どのようなタイプのランニングタイツでも、着用するとそれだけで下半身全体をガチッとホールドしてくれます。
走る動作を行うと、誰しも無意識のうちに体の皮下脂肪や筋肉が揺れるのですが、これが思いのほか体力の消耗に繋がることが知られています。
これを、ランニングタイツによって下半身がしっかりホールドされることで、最小限に抑えてくれます。
腰の部分がホールドされたことにより、姿勢が矯正される効果も少なからず得られます。
もう一つが「段階着圧機能」です。
これは簡単に言うと、スムーズに体の血流が流れるよう促してくれる機能のことです。
上述した着圧機能に加え、太ももやふくらはぎを適度に、かつそれぞれ異なった締め付け具合にしてあるタイプのことをこう呼びます。
人間の血液を、心臓から全身へ流し、逆に全身から心臓へ戻すといったポンプの役割をしているのは全身の筋肉です。
ランニングによって筋肉が疲労してしまうと、足先から心臓へ血液を押し戻す際に使われる筋肉も疲労しているため、うまく押し戻すことができなくってしまいます。
このままの状態が続くと、疲労物質などが排出されずに蓄積されていってしまい、結果として疲れが残ることになります。
ランニングタイツを着用することによって疲労状態の筋肉をサポートし、そのような状態であっても、心臓へスムーズに血液を押し戻すことができるため、疲労が軽減されるのです。
関節に不安のある方は必須な『ケガ予防効果』
ランニングタイツには、筋肉の動きをサポートし、関節の保護をしてくれる「サポート機能」を持っているものもあります。
ランニング中は、思っている以上に太ももやふくらはぎの筋肉、膝の関節を酷使しており、これらをカバーするために、テーピングの原理をそのままタイツに組み込んでいます。
実際に太ももやふくらはぎ、膝へテーピングを行った時と同じで、筋肉のサポートや関節の保護を促してくれるのです。
全くケアをしていなければ、肉離れや関節痛が起こりかねないのがランニングです。
こういったケガが原因で、ランニング自体行えなくなる場合も考えられます。
このような状況を避けるためにも、ランニングタイツの着用は必須だと言えます。
私が絶対おすすめするランニングタイツランキング(メンズ・レディース)はこちら
ランニングタイツには上半身用もある
巷でよく見かけるのは、ランニングタイツでも主に下半身用のものではないでしょうか。
しかし、同様の効果を持つものが上半身用にも存在します。
下半身用よりは疲労軽減効果が少ない
あらためて上半身用と言っても、着圧機能、サポート機能があることなどは、下半身用とほぼ同じです。
ただし、下半身用と大きく異なるのは、下半身用に比べると疲労軽減効果が少ないということです。
全身の筋肉が血液を送るポンプの役割を担っていることは、「段階着圧機能」の説明時に述べました。
それを踏まえて、人間の全身をイメージしてみてください。
下半身の場合は、末端である足先から心臓へ血液を押し戻す際、心臓への距離も遠く、だいぶ下の方にあります。
そのため重力に逆らって上へ登っていかなければなりません。
ところが上半身だとどうでしょうか。
心臓への距離は近く、大体は心臓と同じくらいか、心臓よりも高い位置にあります。
このため、重力に逆らう必要はなく、下半身ほど筋力を使わなくても血液は循環します。
こういったことから、上半身用は下半身用に比べて、「段階着圧機能」の恩恵を受けにくいと言えます。
下半身用とは異なる優れた効果
「段階着圧機能」に関しては、受けられる恩恵が少ないと伝えましたが、ケガ予防に関しては下半身用と同様でとても効果的です。
筋肉の働きをサポートしてくれることや、関節のサポートをしてくれる点は変わらないのですが、上半身用は「姿勢矯正機能」が優れています。
これは名前の通り、ランニング時の姿勢(ランニングフォーム)を整えてくれる機能です。
腹筋や背筋、肩のサポートを行ってくれることで、体が疲労し、姿勢が崩れそうになってきたときでも、正しいランニングフォームを維持してくれます。
もしこれが崩れたままランニングを続けると、無駄な筋力を使い続けることになってしまい、それによって思わぬケガに繋がる恐れも出てきます。
こういった点から、下半身用だけではなく、上半身用も併用することで、ケガをする心配が大幅に減ることになります。
今まで下半身用のランニングタイツは使用していたけど、上半身用は使用していなかったという方には特におすすめです。
ランニングタイツの正しい選び方
ここまでは、ランニングタイツを着用することによって得られる効果を解説してきました。
ここからは、それを踏まえてどういったものを選べばいいのか、『正しい選び方』を解説していこうと思います。
すべての機能を兼ね備えたものは存在しない
上述してきた着用時の効果ですが、血液の流れを促す「段階着圧機能」と、関節の動きをサポートする「サポート機能」はそれぞれ異なる構造になっています。
そのため、残念ながらこの2つの機能を同時に得ることはできません。
元々関節に不安がない方は疲労軽減を優先して「段階着圧機能」のあるものを、関節に不安がある方はケガの予防を優先して「サポート機能」のあるものを選ぶと良いでしょう。
とは言え、他の「着圧機能」や「姿勢矯正機能」による疲労軽減効果は得られます。
どちらかを選んだからその効果しか得られないわけではないことも覚えておいてください。
実際の効果は値段相応
このような事情から、今現在市販されているランニングタイツは、「段階着圧機能」のあるコンプレッションタイプと、「サポート機能」のあるサポートタイプに分けられます。
どちらのタイプであっても、価格は、安価なものであれば2000円程度から、高価なものであれば10000円以上するものも存在しています。
もちろん安価なものであればそれなりの機能しか備えていませんが、高価なものであれば優れた機能を備えています。
例えば、コンプレッションタイプで価格が安いものは、締め付けの強度が適度ではないために思っていたより疲労が軽減されない。
サポート機能で価格が安いものであれば、関節を保護するのに十分ではない作りだったために、走っている途中で関節痛が起こってしまう、といったことが考えられます。
逆に、高価で優れた機能を備えたコンプレッションタイプの場合では、着用前と比べて疲労の残り方が全く違う。
サポートタイプでは、関節痛の心配が全く無くなり、以前より力強く走ることができるようになった、というような目に見える効果が現れるでしょう。
いずれにせよ、ランニングタイツのサイズが自分自身と合っていなくては、そういった効果も得られなくなってしまうので、その点は大いに注意して選んでください。
まとめ
今回は「ランニングタイツ」について解説してきました。
高価で本格的なものはタイムを競うレベルの人間が着用するもので、自分にそこまでのものは必要ないと思われていた方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際に疲労軽減やケガ予防が必要なのは、「そこまで本格的ではないが、ランニングを日課にしている」方々です。
現状でランニングを日課にしており、なおかつランニングタイツは着用しているけど、効果に関してはよく知らないという方ではないでしょうか。
そういった方々にぜひこれを読んでいただき、自分に合ったランニングタイツを見つけていただければと思います。