バッシュでよくある「シグネチャーモデル」って何? 初心者にもおすすめしたいプロ仕様のシグネチャーモデルとは
スポーツショップで新しいバッシュを選んでいると、「シグネチャーモデル」という言葉を耳にすることがあります。
店員さんに「シグネチャーモデルだからおすすめですよ」なんて紹介されることもありますが、シグネチャーモデルの意味をちゃんと理解している人は意外に多くないのではないでしょうか?
そこで今回は、バッシュにおけるシグネチャーモデルの意味と、代表的なシグネチャーモデルについてご説明します!
シグネチャーモデルを知ることで、憧れの選手と同じプレイスタイルに近づけるかもしれませんよ!
シグネチャーモデルって何なの?
バッシュを選んでいると、「このバッシュは○○のシグネチャーモデルです」という表記をよく目にします。
シグネチャー(signature)とは、日本語で言うと「署名、サイン」という意味の言葉です。
シグネチャーモデルというのは、特定の著名人の名を冠した特別デザインの製品のことで、バッシュにおいてはNBAなどで活躍するスタープレイヤーが実際に使用するため開発されるモデルをいいます。
基本的にNBA選手のプレイスタイルに合わせた性能を持っており、レプリカとして若干簡易化されたモデルが一般向けのシグネチャーモデルとして販売されています。
鋭い切り返しが得意な選手のために作られたシグネチャーモデルは「軽量性」を重視していたり、高いジャンプ力で知られる選手のシグネチャーモデルは「クッション性」を強化していたりと、モデルとなった選手ごとに違った性能があるのが特徴です。
メーカーが選手のために独自で開発したものもあれば、選手本人が自ら指揮をとって開発に乗り出すこともあります。
性能の良さもさることながら、憧れの選手と同じバッシュを使用できるということで、世界中のバスケットファンがシグネチャーモデルを愛用しています。
シグネチャーモデルを出している主な選手
シグネチャーモデルを出せるということは、世界的にも有数のバスケットプレイヤーとして認められたというひとつの指標になります。
メーカー側も、自分たちの自慢の製品を優れた選手に使ってもらわなければ宣伝になりませんので、シグネチャーモデルを出しているのはその代でもトップレベルのスタープレイヤーたちに限られます。
ここでは、これまでにシグネチャーモデルを出したことのあるNBA選手を紹介していきましょう。
どのプレイヤーも世界にその名を知られている超スタープレイヤーばかりですよ!
マイケル・ジョーダン
「バスケットボールの神様」として知られる、世界一有名なスタープレイヤーがマイケル・ジョーダンです。
スポーツ用品としてはそこまで地名度の高くなかったバッシュを一躍世界に知らしめ、熱狂的なバッシュ・コレクターを生み出したのもジョーダンの功績であるといえます。
ジョーダンのシグネチャーモデルといえば、「AIR JORDAN」シリーズです。
彼にとって初めてのシグネチャーモデルとなったAIR JORDAN 1から30年以上経った現在でもこのシリーズはバッシュの金字塔的な存在として知られており、AIR JORDANシリーズは29作が発売されています。
中でも、1991年に発売されたAIR JORDAN 6は、日本で空前のバスケブームを巻き起こした漫画「スラムダンク」の主人公・桜木花道が使用したモデルとして人気になり、コレクターの間でも高値で取引きされるほどです。
世界中にファンの多いジョーダンのバッシュは、シグネチャーモデルの元祖とも言うべき名作モデルです。
コービー・ブライアント
激しいプレースタイルから毒蛇「ブラックマンバ」と呼ばれたコービー・ブライアントも多くのシグネチャーモデルを出しています。
コービーのシグネチャーモデルにはバッシュ界でも最軽量クラスのモデルが多く、中には300グラム以下の軽さを誇るものもあります。
コービーのバッシュの中でも特に軽いのが「KOBE MENTALITY 2」です。
なんと27センチのバッシュで片足298グラムという驚異の軽さを誇り、スピード重視のプレイヤーに広く愛用されています。
KOBE MENTALITY 2のソールはランニングシューズに利用される「ルナロン」というクッショニング技術を採用しているため、高いジャンプの衝撃を吸収する性能にも優れています。
デニス・ロッドマン
NBA歴代最強のリバウンダーとしても名高いスタープレイヤー、デニス・ロッドマンのシグネチャーモデルも屈指の名作バッシュとして知られています。
彼のシグネチャーモデルとして有名なのが「AIR BAKIN」シリーズです。
しかしAIR BAKINは、ソールにあしらわれた「AIR(エアー)」の文字が「Allah(アッラー)」に見えるとして、イスラム教徒から猛抗議を受けたことで発売中止になったといういわくつきのバッシュでもあります。
デニスロッドマンのため作られたバッシュですが、結局ロッドマン本人が履くことはなく、その後マイアミ・ヒートに所属するティム・ハーダウェイに使用されました。
現在では一般向けのシグネチャーモデルとして販売されており、復刻版などを購入することもできます。
チャールズ・バークリー
「空飛ぶ冷蔵庫」と呼ばれるほどの巨体で知られたチャールズ・バークリーのシグネチャーモデルバッシュは、巨体を支えるほどの衝撃吸収力に優れたモデルです特に有名な「AIR FORCE MAX CB II」は、抜群の安定性と、高いジャンプにも耐える衝撃吸収力を兼ね備えています。
ヒールにはバークリーがバスケットボールを抱えたロゴがデザインされており、ファンに人気のバッシュとなっています。
AIR FORCE MAX CB IIは現在までに、最新技術を使って性能を上げた「AIR FORCE MAX CB IIハイパーヒューズ」として復刻されており、バークリーが使っていた頃より更に軽く、通気性をアップした高性能バッシュとして生まれ変わりました。
バークリーさながらの高身長プレイヤーに是非おすすめしたいバッシュとなっています。
スコッティ・ピッペン
マイケル・ジョーダンも一目置く、史上最も優れたスモールフォワードのひとり、スコッティ・ピッペンのシグネチャーモデルとして知られているのが「AIR PIPPEN」です。
「AIR JORDAN」と同じく、選手の名前をそのまま冠した名高い名作バッシュですね。
より近代的でテクノロジーの高さを表現するようなデザインが主流になりつつあった1990年代において、AIR PIPPENはあえてシンプルなデザインで作られました。
その無駄のない造形は、決して派手なプレーを見せるわけでもなくただ愚直にポイントを重ねたピッペンのプレイスタイルを暗示しているかのようです。
デザインが地味だからといっても決してAIR PIPPENはありふれた性能のバッシュではなく、内側をインナーブーツにすることでフィット感を高めるなど、実用的なバッシュとしての性能は流石のプロ使用といったレベルに達しています。
アレン・アイバーソン
2度のオールスターMVPを獲得するなど、近年のNBAで絶大な人気を誇ったスタープレイヤー、アレン・アイバーソンのシグネチャーモデルはReebokから販売されています。
彼のバッシュの名は「Questiion」、日本語で「質問」という名前が付けられました。
実は、NBAにおけるアイバーソンの異名は「THE ANSWER(答え)」であり、当時まだ自己中心的なプレースタイルで批判を浴びることも多かったアイバーソンに「アナタは本当にスゴイの?」というQuestiionを投げかけるというウィットに富んだネーミングとなっています。
そこのアイバーソンは新人王を獲得し、世界で最も偉大なシューティングガードの5位に選ばれるなど、その実力でANSWERを突き付けたのです。
Reebokが作っているバッシュだけあり、シンプルながら頑丈で性能の良いバッシュは、多くのアイバーソンファンに使用されています。
まとめ
シグネチャーモデルの魅力は、憧れの選手と同じモデルのバッシュを実際に履けるという点です。
それは「あの選手と同じようにバスケが上手くなりたい!」という願掛けの意味だけではありません。
スタープレイヤーたちのプレースタイルに合わせたバッシュの性能は、同じプレースタイルを目指す選手たちにとって良い影響を与えてくれるのです。
スピード重視、衝撃吸収重視、安定性重視…さまざまなシグネチャーモデルを、自分のスタイルに合わせて選んでみてはいかがでしょうか。