帝王切開でも骨盤ベルトが必要な理由とは

産前産後の骨盤ベルト

帝王切開のすべて: 助産師だからこそ知っておきたい術前・術後の管理とケアの実践 (ペリネイタルケア2013年新春増刊)

骨盤が開いたり、歪んでしまうのは自然分娩の人だけだと勘違いしている情勢が大変多いです。

帝王切開のママも、産後の骨盤ベルトは必須アイテム。

骨盤ベルトを使うとどんな効果が得られるのか、またベルトのサイズ選びはどうしたらいいのか、いつごろからいつまで着用したらいいのかといった、帝王切開のママが知りたい情報をご紹介します。



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帝王切開でも骨盤ベルトは必須!

女性の骨盤は、赤ちゃんが狭い産道を通って地上に出てくるために、開きやすい構造になっています。

赤ちゃんの大きな頭が骨盤を通ってくるわけですから、自然分娩の場合は骨盤が開くのはなんとなくイメージしやすいですよね。

でも、腹部から赤ちゃんを取り出す帝王切開の場合は、骨盤が赤ちゃんの頭で広げられることはありません。

だから、骨盤は開かないといった風に考えてしまいがちなのです。

しかし、女性の骨盤は出産時にいきなり広がるわけではありません。

長い妊娠期間を通して、少しずつ骨盤が開いていき、出産に備えているのです。

ですから、帝王切開の場合でも骨盤は開いています。

妊娠していた=骨盤が開くということです。

帝王切開だからと言って油断していると、産後も骨盤が開いたままになってしまいますよ!



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産後に骨盤ベルトを利用するメリット

骨盤ベルトは、トイレのたびに装着し直さなければいけないので、面倒だと感じるママも多いです。

でも、使用するメリットもたくさんあるんです。

1つ目は、緩んだ骨盤を支えてくれることによる腰痛予防の効果。

新生児の赤ちゃんの授乳、おむつ替えで頻繁に立ったり座ったりする腰にかかる負担を軽減してくれます。

2つ目は、妊娠中にゆるんで広がった骨盤を元に戻すのを早める効果。

骨盤の位置が早く戻れば、下半身がスッキリして見えます。

3つ目は、姿勢がよくなることで代謝アップが期待できること。

骨盤の位置が正しくなると背骨もシャキッと伸びるので、体内の血液がスムーズに循環しやすくなります。

代謝がよくなると、運動によるダイエット効果もアップします。

帝王切開の後は骨盤ベルトのサイズ選びに注意

緊急帝王切開の場合を除き、産前から帝王切開を予定しているのであれば、妊娠中にジャストサイズより1つ大きめのサイズの骨盤ベルトを用意しておきましょう。

骨盤ベルトは産後すぐに着用するのがおすすめなのですが、帝王切開の場合は傷口が痛むリスクがあるので、ジャストサイズの骨盤ベルトだと痛くて装着できないことがあります。

また、マジックテープが傷口にあたるのを避けるためにも、デザイン選びにも注意してください。

マジックテープが小さめのタイプや、切開した傷と重ならない位置にあるタイプのものを用意しておくと安心です。

帝王切開後はいつからいつまで骨盤ベルトが必要?

自然分娩の場合は産後すぐに使用が進められる骨盤ベルトですが、帝王切開の場合はケースバイケース。

産院の先生によって意見が異なる部分も大きいので、確認してから着用するようにしましょう。

傷口を圧迫してしまうと、帝王切開後の傷の治りが遅くなってしまうこともあるからです。

どんなに遅くても悪露が落ち着く1か月頃からは使用できるようになるので、あわてなくて大丈夫。

産後半年は骨盤が戻りやすい時期ですから、産後すぐは無理しないで担当の先生の意見を聞くようにしてください。

まとめ

帝王切開の場合でも妊娠中に骨盤が広がっていますから、骨盤ベルトはおすすめです。

骨盤ベルトを装着しておけば、ダイエット効果や腰痛予防など、産後のママが気になる事柄をカバーしてくれます。

ただし、帝王切開直後は傷の治り具合によってベルトの装着時期は異なります。

産後半年は骨盤矯正しやすい時期なので、慌てず、産院の先生の指示に従って骨盤ベルトの着用時期を決めるようにしてください。