硬い枕と柔らかい枕はどっちがおすすめ?メリットとデメリット
枕を選ぶときに迷うポイントと言えば、その硬さです。
硬い枕と柔らかい枕では、どちらが自分に合っているのか、なかなか判断できないこともあります。
そんなときは、双方の特徴をよく知っておくことが大切です。
どちらの枕にもメリットとデメリットがあるので、それを参考に、最も適した枕を選ぶのです。
では、それぞれの特徴について、詳しく説明していきましょう。
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硬い枕のメリット
寝返りがしやすい
硬い枕は、あまり頭が沈み込まないため、寝返りをうちやすいです。
柔らかい枕の場合、頭が沈んで固定されてしまうため、動きづらさを感じることがありますが、硬さがあれば、その心配はありません。
人間は、寝ている間にかなり寝返りをするので、この点はとても重要です。
寝返りによって、体の同じ部分だけに圧力が集中することを避けられるので、より楽に眠ることができるのです。
しっかり寝返りをして圧力を分散できれば、腰痛のリスクを減らすことにもなります。
通気性がよい
硬い枕というのは、通気性がよいものが多いです。
そば殻やパイプストローなどが硬さのある枕ですが、これらは暑い時期に蒸れにくいので、気持ちよく眠ることができます。
湿気が溜まらないということは、カビなどの発生も防ぐことができるので、衛生的にもよい枕と言えます。
通気性は、どの枕でもある程度は備えているものですが、硬めの枕であれば、より高い効果が期待できるでしょう。
頭をしっかり支える
頭は、人間の体の中でも、かなり重量のある部分です。
この重みを支えるためには、柔らかいよりも、硬めの枕の方が適しています。
柔らかいと、頭が沈みすぎて姿勢が悪くなることもありますが、硬い枕ならば、しっかりと支えることができるので、よい姿勢が維持できるのです。
また、頭が支えられていると、首の角度も適度なものになるので、顎が上がらず、呼吸も自然になります。
繰り返し洗濯できるものがある
枕には、洗えるものと洗えないものがありますが、パイプストローの場合、水洗いが可能です。
柔らかい枕は、吸湿性が高い代わりに洗えないものも多いのですが、パイプストローの枕なら、こまめに洗濯して使うことができます。
また、通気性が高いことも、乾かす際にはプラスとなります。
ただし、そば殻の場合は、硬くても洗濯不可なので注意しましょう。
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硬い枕のデメリット
硬すぎると頭が動く
硬すぎる枕だと、頭がまったく沈まないため、ぐらぐらと安定しない状態になってしまいます。
そうなると、なんとか首の力だけで頭を固定しなければなりませんが、それでは、首の筋肉に大きな負担がかかってしまいます。
首が緊張した状態を長く続けていれば、首の痛みや肩こりを引き起こす可能性も高いです。
もちろん、熟睡することもできなくなるので、むやみに硬いものを選ぶのは禁物です。
感触や音が気になる
硬い枕は、柔らかい枕のような感触のよさは期待できません。
特に、パイプストローの枕は、太いパイプのものほどゴツゴツした感触が強くなります。
枕の感触は、安眠には重要なポイントなので、これが気になるという人は避けた方がよいでしょう。
また、パイプストローもそば殻も、中身が動くたびに音がします。
硬い素材が擦れ合って出る音なのですが、これも人によってはかなり気になる場合があります。
保温性は低い
硬い枕は、通気性が高い分、保温性には欠けます。
そのため、夏は涼しくてよいのですが、冬場に暖かさが欲しい場合には、あまり効果がないでしょう。
また、暖かさを感じないのは、硬さの影響もあります。
硬いものは、ふんわり柔らかいものと違って、どうしても寒さの方を強く感じてしまうのです。
柔らかい枕のメリット
感触がよい
柔らかい枕の大きなメリットは、やはり触り心地のよさです。
羽毛やポリエステル綿の枕は、ふわふわとした感触があり、頭を乗せたときに包み込まれるような気持ちよさがあります。
硬い枕のゴツゴツ感が気になる人は、柔らかい枕であれば、ストレスなくゆっくり眠ることができるでしょう。
そうした寝心地のよさは安心感にもつながり、よりスムーズな入眠も可能です。
また、柔らかい枕の包まれる感覚は、寒い時期には暖かさを感じることもできます。
肩や首の負担が減る
適度に頭が沈む枕は、頭の重さを吸収してくれるので、首や肩への負担が少なくなります。
硬すぎる枕では、自分の筋肉だけで頭を支えなければなりませんが、ある程度固定されているなら、その心配はありません。
これは、無駄な力が抜けてリラックスした姿勢になるため、よりよい睡眠のためには、とても大切です。
そうした自然な姿勢が維持できるならば、首や肩を痛めるようなこともないでしょう。
保温性がある
柔らかい枕の場合、保温性が高いものが多いです。
羽毛やポリエステル綿は、暖かさを求めるなら最適であり、冬場などはとても役立ちます。
さらに、上記の包み込まれる感触もよい効果を発揮し、より快適に眠ることができるでしょう。
しかし、この保温性は、冬場は助かりますが、夏場は暑苦しく感じるかもしれません。
そんなときは、マルコビーズのような柔らかさと通気性を兼ね備えたものがおすすめです。
高さの調節がしやすい
柔らかい枕は、形がかわりやすい性質のおかげで、高さの調節をすることができます。
高さのある枕を選んでも、沈むことによってそれが軽減されますし、低すぎる場合は、半分に折って高さをカバーできます。
この自由な使い方は、硬い枕にはないメリットです。
使い勝手のよさにも注目するなら、柔らかい枕を選ぶとよいでしょう。
柔い枕のデメリット
頭が沈みすぎることがある
あまりにも柔らかすぎる枕の場合、頭が必要以上に沈み込むことがあります。
すると、頭の動きまでも制限してしまうため、寝返りがうちづらくなり、体が長く同じ姿勢を続けることになります。
それでは、首や肩だけでなく、腰にまで負担がかかる可能性があるので、柔らかすぎるものは避けるべきです。
また、頭が下がって顎が上がるような状態だと、呼吸が苦しくなってしまうので、いびきをかくことが多くなります。
柔らかすぎると安定しない
頭が沈んで動きづらくなるというのは、頭が安定しているようにも思えますが、実際はそうでもありません。
枕の中に沈んだ頭は、非常に不安定な状態になっています。
柔らかすぎる枕というのは、硬すぎる枕と同様に、まったく頭を支えることができないのです。
そのため、深く沈んでいたとしても、それは安定しているとは言えません。
本当に安定感のある枕とは、ある程度の硬さも必要になるということです。
洗えないものがある
柔らかい枕の中でも、羽毛や羽根が使われたものは洗えません。
ポリエステル綿のものは、手洗いならば可能な場合もありますが、やはり洗えないものもあります。
そのため、基本的な手入れの方法は、日陰に干すことになります。
干すだけでもダニやカビを防ぐことはできますし、ドライクリーニングを利用する方法もありますが、自宅でこまめに洗いたい人には向きません。
まとめ
硬い枕と柔らかい枕には、それぞれにメリットとデメリットがありますが、共通して言えることは、「適度なものがよい」ということです。
頭を安定させるには、硬すぎても柔らかすぎてもいけません。
その中間となる絶妙なところを見極めるのが、枕選びのコツとなります。
自分に最も合う枕であれば、質の高い睡眠ができるでしょう。