初心者のためのベイトリール入門講座
「ベイトリールは難しい」と思ってる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
スピニングリールと違ってブレーキセッティングが必要だったり、バックラッシュというトラブルが起きたり何かと面倒に思う方もいるかもしれません。
しかし、最近のベイトリールはダイヤル式のブレーキなどで簡単にセッティングができるものが多くあります。
バックラッシュも簡単なテクニックを覚えておけば防ぐことができますし、バックラッシュが起きてしまっても直し方を知っていれば意外と怖くありません。
目次
ベイトリールのハンドルは付け替えできない
ベイトリールはスピニングリールと違ってハンドルを左右に付け替えることができません。
そのため購入する際には自分にとってどちらが使いやすいのかを試してから購入してください。
できれば釣具店に足を運んで実際に手にとってから判断することをおすすめします。
あなたは右ハンドル派?それとも左ハンドル派?
基本的には、「右利きの人は右ハンドル」、「左利きの人は左ハンドル」が向いていると言われています。
利き手の方が力が入りやすのは事実なのでこれは正しいかもしれませんが、あまり気にせずにご自身が使いやすいハンドルを選ぶことがベストがと思います。
初心者には柔らかいロッドとの組み合わせがおすすめ
初めてベイトリールを使う方には、ライトやウルトラライトなどの比較的柔らかいロッドがおすすめです。
ベイトリールで上手にキャスティングするにはロッドをしならせてその反発力を生かしてルアーを投げることが大切です。
柔らかいロッド使うことでロッドが曲がる感覚や反発力を生かすキャスティング方法を身に付けることができると思います。
ベイトリールの持ち方
ベイトリールを思い通りに扱うためにはまず「持ち方」を覚えましょう。
左右どちらのハンドルを使うか、どんなロッドを使うかは好みで決めていただいて構いませんが、ベイトリールの持ち方は必ずこれからご説明するように持つようにしてください。
キャスティングはワンフィンガー
まずキャスティングをするときには、トリガーに指を1本だけかけるように持ってください。
そうすることで手首のスナップをしっかりと効かせてキャスティングができるようになります、また、この持ち方をすることでしっかりとクラッチを切ることができるのでリールの故障を防ぐことができます。
ターゲットとの格闘はスリーフィンガー
そして、キャスティンを終えたら今度はトリガーに指を3本かけてしっかりとリールを握り込むように持ち替えてください。
リールを手のひら全体で握るように持つことで力強くターゲットと格闘することができます。
初心者のためのブレーキ設定
ブレーキの種類を覚えよう
ベイトリールに使われているブレーキには大きく分けて「メカニカルブレーキ」と「メインブレーキ」の2つがあります。
メカニカルブレーキは、スプール軸を両側から締め付けることによってスプールの回転を調整するブレーキシステムです。
ほぼ全てのベイトリールに搭載されており、ハンドル近くにスプール軸の締め付けを調整するつまみがついています。
2つめのブレーキシステムのメインブレーキには「遠心ブレーキ」と「マグネットブレーキ」のどちらかが使われていることがほとんどです。
遠心ブレーキ、マグネットブレーキのどちらも回転しているスプールの速度を調整するために用いられています。
それぞれのブレーキはその名前が示す通り「遠心力」と「磁力」を利用してスプールの回転を調整しています。
「シマノのベイトリールには遠心ブレーキ」、「ダイワのベイトリールにはマグネットブレーキ」といったようにメーカーごとに使われているメインブレーキの種類は異なります。
ブレーキセッティングの方法を覚えよう
ブレーキの種類はお判りいただけたと思いますので実際のセッティング方法についてご説明したいと思います。
ブレーキを調整する順番としては一番目にメカニカルブレーキ、二番目にメンインブレーキとなります。
まず、メカニカルブレーキは「スプールがガタつかなくなるまでかける」ことが大切です。
ベイトリールが手元にある方はメカニカルブレーキを完全に緩めてスプールを指で左右に動かしてみてください。
そうするとスプールが左右にカタカタと動いてしまうのがわかると思います。
この状態でキャスティングをするとメインブレーキが機能しないためうまくキャスティングをすることができません。
メカニカルブレーキ調整のつまみを動かしてスプール軸を締め付けてスプールを指で動かしても左右にガタつかないところまで調整してください。
この状態から使うルアーや好みによってメカニカルブレーキ強めたり弱めたりして調整してきます。
メカニカルブレーキのセッティングが終わったら今度はメインブレーキを調整していきます。
本来メインブレーキのセッティングは使っているロッドやライン、ルアーの重さによって変える必要があります。
しかしベイトリールを初めて使うときには難しいことは考えず「設定できるMAX」までブレーキを強くかけてください。
後ほど説明しますが、ベイトリールでのキャスティングには「バックラッシュ」というトラブルがつきものです。
ブレーキを強くかけることでバックラッシュの発生を防ぐことができます。
ブレーキセッティングは、ベイトリールを使っていく上でもっとも重要なことです。
初めのうちは煩わしく感じたり、難しく思えたりするかもしれませんが、慣れてくればメリットに感じることも出てくると思います。
まずはサミングの練習から始めよう
サミングって何?
「ブレーキセッティングもわかったしキャスティングしてみたい!」と思っている方も多くいると思いますが、実際にキャスティングする前に「サミング」というテクニックを練習してください。
このテクニックはベイトリールを使うためには必ず必要になってきます。
「サミング」というテクニックを知らない方のために簡単に説明しておきます。
サミングは、「キャスティングした後、回転しているスプールに親指をあてて回転速度を調整する」テクニックです。
ベイトリールはルアーを投げるとスプールが回転してラインが出ていきます。
ルアーが着水してもスプールは回り続けるのでラインが巻き込まれてバックラッシュが発生します。
そこで、ルアー着水時にサミングを行ってスプールの回転を止めることでバックラッシュが発生しないようにすることができるのです。
実際にキャスティングをしながら練習する方法もありますが、部屋の中でできる簡単な練習からはじめてみることもおすすめです。
部屋でもできるサミングの練習方法
サミングの練習方法はとっても簡単です。
まず、ロッド、リール、ルアーをキャスティングができる状態まで準備します。
このとき、メカニカルブレーキはクラッチを切ってルアーがゆっくり落ちてくるようにセッティングするようにしてください。
その状態で、「ロッドを天井に向けて構えてクラッチを切ってルアーが床に着く前にサミングして止める」ことを練習してください。
この練習でサミングの感覚を掴んでおけば実際にキャスティングをしながらのサミング練習にも役に立つと思います。
上手にキャスティングするコツ
ブレーキのセッティング方法も覚えてサミングもできるようになったらいよいよキャスティングの練習をしましょう。
キャスティングは練習すればするほど上達してきます。
ただし、間違ったキャスティングをしているといつまでたっても上達できません。
そこで覚えて置いていただきたいキャスティングのコツをお伝えします。
1、ハンドルは必ず上を向ける。
2、手首のスナップを効かせる。
3、ロッドの反発をしっかりと生かす。
4、まっすぐ構えてまっすぐロッドを振る。
大切なことはこの4つだけです。
これをしっかりと意識していれば短時間でキャスティングは上達することができます。
バックラッシュの簡単な直し方
ベイトリールでのキャスティングにとってバックラッシュはつきものです。
バックラッシュは初心者はもちろん上級者も悩ませるトラブルです。
ベイトリールを使って釣りを楽しむためにバックラッシュの直し方もちゃんと覚えておくことをおすすめします。
・バックラッシュの直し方
1、スプールを指で抑えてクラッチを切る。
2、ラインを引っかかるまで引き出す。
3、ハンドルを1回転させる。
この3つを繰り返すことでほとんどのバックラッシュは直すことができます。
バックラッシュを直した後はラインに傷がないかしっかりと確認しておきましょう。
まとめ
扱いが難しいと思われがちのベイトリールですが、ちゃんと使い方を知っていれば意外と簡単に使うことができるんです。
私も使い始めた頃はブレーキのセッティングに頭を悩ませたり投げるたびにバックラッシュが起きてイライラしたりしました。
でも慣れてくると風の強さや使うルアーの重さによってブレーキセッティングを変えることで思い通りのキャスティングができるなどベイトリールにはいろんな利点があることもわかってきました。
今回の記事を読んで少しでもベイトリールに興味を持っていただけたら嬉しいです。