落とし込み釣りとジギングロッドについて

ジギングロッド

シマノ ロッド ソルティーアドバンス JIGGING B603ML

九州発祥で現在、全国的な広がりを見せつつある落とし込み釣りという釣り方があります。

ルアー釣りのように難しいテクニックなどは一切不要でハマチやカンパチ、そしてハタやカサゴといった高級魚が手軽に狙えるということもあり子どもから大人まで多くの人に楽しまれています。

さてこの大変魅力的な釣りですが、普段ルアーメインの釣行をしていてジギングロッドしか持ち合わせていないという方はダイワなどの大手メーカーが発売している専用ロッドを買う必要があるのでしょうか。

詳細に迫ります。



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落とし込み釣りとは

そもそも落とし込み釣りとはどういった釣りかと言うと、大型魚の餌となるアジやイワシといったベイトフィッシュの群れの中に、落とし込みサビキという専用の太仕掛けを落としてベイトを針に掛けて、そのまま海底付近で大物のアタリを待つという自然界の食物連鎖を生かした釣りです。



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対象魚

落とし込みの対象魚は極論を言えば普段から小魚を捕食しているフィッシュイーターであれば全ての魚がターゲットとなります。

それ故にどんな魚がヒットするのかは誰にも分からず、地域によっても大きく異なってきます。

九州の玄界灘ではクエなども稀にヒットするそうですが、地域問わず全国的に釣れる落とし込みの対象魚と言えばハマチやカンパチ、ヒラマサといった青物やカサゴやハタといった根魚、真鯛やヒラメなどが挙げられます。

地域

主に九州全域、四国では愛媛と高知、関西では大阪や和歌山、他には関東でも広く楽しまれていますが、まだまだ新しい釣り方なので今後のさらなる広がりに期待できると思います。

対象者

釣り方そのものが仕掛けを落としてアタリを待つだけで、誘いなどは針に掛かった小魚が暴れる事で釣り人がルアー釣りのように何かしらのアクションを竿で加えるという事は一切不要の非常に単純な釣りなので、初心者の方からベテランの方まで本当に誰にでも楽しめますし、全ての釣り人に非常におすすめできる釣法と言えます。

仕掛け

仕掛けは通常のサビキ仕掛けを太くした極太仕様のものを使用します。

ハリスは釣り場によっても多少太さが変わりますが、大体12~14号程度を使用します。

針に何もついていないものと魚皮が付いたものなど様々なタイプがありますが、複数種類持っておくことにより喰い渋り時など色々な局面で臨機応変に対応できるので非常に便利です。

ベテランになると自作仕掛けを使う人もいます。

ロッド

この釣りにおいて非常に重要な要素となるのがロッドです。

というよりロッドは恐らくすべての釣りで非常に大切だとは思いますが、落とし込み釣りに関しては特に重要性が増します。

まず結論から言えば落とし込みの専用ロッドを必ずしも購入する必要はありません。

では代わりに何を使うのかと言えば、ジギングロッドです。

ジギングロッドと一口に言っても30センチ程度の小型の青物を対象としたものから、メーターを軽く超えるような巨大ヒラマサを対象としたものまで非常に多種多様なので強いて限定すると、だいたい100~200グラムのジグを無理なく操作できるものであれば強度的には全く問題ありません。

ドラグの調整さえしっかりとしておけばそうそうロッドが魚の引きで破損することは無いので、細かいこだわりを持つ必要もありません。

それに万が一竿が折れるような大物がヒットした場合、基本的に仕掛けの方が先に切れることが多いです。

さて、その海域で何が釣れるのかにもよりますが太刀魚用のジギングロッドでも問題は無いわけです。

しかし、一つジギングロッドを選択する際に注意が必要なのが「感度」です。

なぜ感度が重要なのかと言うと、上記の通り落とし込み釣りではベイトを針に掛けるところから始めるので、パワーをひたすらに求めたような硬めで反発力の強いロッドを使用するとなかなかベイトの繊細なアタリが分かりにくくなります。

そこでおすすめなのが「テンリュウ」の「オーシャ二ア」シリーズのような穂先は繊細ですが胴は非常に粘りがあり、不意の大物にも十分に対応可能なグラス製のジギングロッド、あるいはダイワから発売されている「キャタリナ」のような感度抜群のロッドです。

これらのロッドに共通するのは、ベイトの繊細なアタリをしっかりと取りつつ、その後ヒットする大物の強烈な引きもしっかりと受け止められるというある種の矛盾をしっかりと受け止めて解消できるという点です。

この2点をしっかりとクリアできているジギングロッドであれば基本的にどんなものでも使用可能なので是非参考にしてみて下さい。

また、繊細さや感度を重視した細身のロッドは、良型の青物がヒットした際に非常に心もとないので止めておいた方が無難です。

ロッドの長さはそれほど気にする必要はありませんが、短めの方が使い勝手は良いかもしれません。

普段ジギングをメインでされていて長めのロッドを好んで使っているという人はそのまま流用しても問題ありません。

ジギングロッドは比較的汎用性が高いので、他にも使えると感じたロッドは何本か持参しても良いかもしれません。

リール

落とし込み釣りに使用するリールに関しては手巻きの場合はスピニングとベイトのどちらでも使用できなくはないのですが、ベイトリールの方が圧倒的に有利です。

なぜかと言うとこの釣りはベイトの喰いに応じて仕掛けの落下速度を調整する必要があるので、メカニカルブレーキをしっかりと使えるベイトリールでないとそういった細かい状況に対応するのが難しいというのが理由の一つとして挙げられます。

また、巻き取る力も当然スピニングリールよりもベイトリールの方が強いので間違いなくベイトリールをおすすめします。

しかしながら、手巻きリールは水深の表示が出ないので、どのタナにベイトが群れているのかよく分かりません。

そこでもっともおすすめなのが各メーカーから発売されている中型電動リールです。

不意の大物にも馬力があるので簡単に対応できますし、カウンター機能もあるので快適に釣りができます。

ラインは手巻きリール、電動リールの両方ともPEラインの3号があれば十分です。

リーダーはナイロンラインの12号が最適です。

必要以上に太い糸を使うと、乗合のときなどは周囲の客と絡んでお互い迷惑なので避けて下さい。

小物類

この釣りは釣れる魚も比較的大型なので、基本的に〆るナイフは必須と言えます。

また、青物など美味しく食べる為に神経締めの道具も手元にあると良いかもしれません。

そして、場所によってはエソがよく釣れるので、針を外すプライヤーはあった方が重宝します。

その他の小物に関しては他の釣りとそれほど変わらないのでここでは割愛します。

釣り方のコツ

ベイトが針に掛かってアタリを待つ際に基本的にベタ底に仕掛けをずっと着けるのではなくて、3メートルほど必ず浮かして待つようにして下さい。

初心者にはよくありがちですがベタ底で待つと場所にもよりますが根掛かりが激しくなり、仕掛けのロストも大変多くなるのでおすすめしません。

この釣りはどれだけ本命が釣れる層をキープし続けられるのかがキモになってきます。

タナさえ合っていればよほど条件が悪くない限り多かれ少なかれアタリは来る釣りです。

まとめ

以上、落とし込み釣りそのものの紹介からジギングロッドを使用する際の注意点などについても書いてきました。

釣りというのは道具も使い方一つで楽しみが何倍にも広がるものなので、決して自分でその用途を限定せずに「自由な発想」で楽しんでみて下さい。

そうすれば思わぬ発見があり、これまで以上に釣りが楽しくなるかもしれません。







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