保湿・アンチエイジングケアの新常識? ウワサの「導入美容液」とは
韓国コスメ好きのかたならばともかく、ブースター(導入美容液・先行美容液)とものに聞き覚えのない方は、多いのではないでしょうか。
国内でも30~40代の女性の間ではまだまだ認知度が低く、研究を進めているメーカーも限られています。
ここでは、保湿を効率的に行う必須アイテム・導入美容液について詳しく述べていきます。
導入美容液という新しい概念
導入美容液・または先行美容液と呼ばれるものは、韓国が起源です。
韓流ブームが収束しつつあった2010年代から、ティーン~20代前半が中心となって、日本に持ち込まれました。
韓国では美容の常識になりつつある?
導入美容液の別名は「ブースター」「先行美容液」。
わかりやすく述べると、「化粧水の前に塗る下地」です。
それまでの美容液の常識は
- エイジングケア
- ポイントケア
- したがって栄養素が豊富で、値段も高くなる
ことでしたが、化粧水下地という新しい概念が、根本からこの概念を覆しました。
今の20代女性の間では韓国旅行が人気ですが、化粧品購入目的…なかでも、安くて評判のいい導入美容液を発掘したい!
という動機が多いようです。
保湿力をあげる仕組み
さて、ここからは「導入美容液」がなぜ保湿力をあげるのか?
を詳しく解説していきます。
肌のpH値をあえて操作する
肌に触れるものの常識としてあるのは、「肌と同じ弱酸性であること」です。
特に日本人は、アトピー・アレルギーに悩まされるかたが多く、人肌のpH値と噛み合うことは重要視されてきました。
しかし、導入美容液においては、その考え方は全く異なります。
導入美容液の定義は、「人肌よりもややアルカリ性に近い」ことです。
つまり、使用するとお肌のpH値がアルカリ性に近づく…ということなのですが、これはどういったわけなのでしょうか。
順を追って説明すると、古い角質や毛穴の角栓・肌の表皮が一時的に柔軟になります。
一時的に傷つきやすくなるというデメリットを抱える一方で、次に塗る化粧水の浸透性がぐんと高まります。
肌は自然と元のpH値に戻って引き締まるため、一定の時間が経てば、内部にしっかりと化粧水が閉じ込められます。
こういった仕組みにより、モチモチとした感触・滑らかな表皮を保つことができるのです。
また、毎日の使用により肌の修復能力が強く働くようになり、新陳代謝を促進する効果も期待できるそうです。
20代前半までの乾燥肌のお悩みだけでなく、エイジングによる代謝低下・それに伴うトラブルの防止にもつながるというわけです。
もともとは韓国の美容医療で好まれていた方法ですが、マイルドに肌のpH値を操作する方法が次々と発案されてから、多くの市販導入美容液が発売されました。
韓国好きのティーンや20代前半の女性の間では、導入美容液は常識となりつつあります。
初心者はどのブランドを選ぶべき?
さて、導入美容液・またはブースターで検索すると、様々なメーカーが出てきます。
コスメの口コミサイトでも多く商品が出てくるものの、その性質上、肌年齢やタイプによっても大きく使用感が変わります。
この記事を見てご興味を持たれたかたは、何を基準に購入すればよいのでしょうか。
ブラックシュガーシリーズがおすすめ!
韓国で1番人気を誇り・日本国内でもシェアが非常に高いメーカーとして「スキンフード」が挙げられます。
国産化粧品よりも安いことで知られていますが、価格に対して品質が非常に高いのが特徴的。
ブラックシュガーシリーズ全体としての特徴は、メーカー指定の農地を多く抱え、品質の高い天然成分だけで生産されていることです。
導入美容液も当然のことながら、肌のpH値を変える成分として選ばれているのは、サトウキビなどにも含まれている天然の酵素。
ケミカルな成分が含まれていないため、「自分に合うコスメが少ない」とお悩みのかたでも試してみる価値アリです。
また、化粧水前の下地という効果だけに絞らず、プラセンタ・コラーゲンなどの保湿効果の高い成分もしっかりと配合。
浸透しやすい肌に変える→保湿をするというケアを一手に担うため、信頼感のある美容液となります。
この美容液さえあれば、化粧水・乳液はプチプラ製品でも問題ないでしょう。
もちろん同メーカー製の基礎コスメ一式を揃えるのが最良ですが、はじめは導入美容液の購入だけでも十分です。
余談にはなりますが、同シリーズの洗顔料との組み合わせが20代に大人気。
洗い上がりが非常にマイルドで、美容液使用前に無用なダメージを与えないよう、慎重に配慮されているそうです。
国産派なら断然カネボウ
どうしても国産にこだわりたいという方には、早い段階から導入美容液に関心を持っていた、カネボウの製品がおすすめです。
特徴としては、20代向け・30~40代のエイジング向けというようにジャンル分けされていること。
それぞれの年代にあった成分を優しく摂取できるのがメリットです。
ネックとなるのは、肌を柔軟にする効果が非常にマイルドという点でしょう。
そのため、韓国製のものに比べると、効果を実感しにくいものになります。
しかし、アレルギーテストをかなり厳しい基準で重ねているため、過去に基礎コスメで失敗した経験のある人には特におすすめできます。
ご自身で敏感肌と感じられている場合は、格安かつ安全な基礎コスメで知られている「ちふれ」の化粧水・乳液との組み合わせがベスト。
このコンビは日本の女性芸能人にも好まれていて、安心感があります。
導入美容液の禁忌
導入美容液のメリットを長らくお話してきましたが、使ってはいけない場合もあるので、注意点を述べておきます。
はじめに気をつけたいのは、アトピー体質のかた。
アトピーの原因は様々で、心理的なもの(ストレス)・遺伝などが考えられますが、多くの場合は患部のpH値が異常域に入っているそうです。
これを改善する研究が進められていますが、導入美容液の考え方はマッチしないものになるでしょう。
使用により、さらなる症状の悪化の恐れや、アレルギー反応を起こす物質が増える恐れがあります。
また、アトピー治療に使われるステロイド剤との相性がよくない…との指摘も一部あるそうです。
薬剤の効果を弱めたり・逆に強くなりすぎて、気分を悪くすることもあるのだとか。
そのため、医師に相談してから購入を検討するようにしましょう。
特にトラブルを起こしたことのない肌のかたでも、夏場の日焼け後に使うのは考えもの。
紫外線ダメージが早い段階で真皮層に達する恐れもあると指摘されており、不安が残ります。
日焼けにより皮膚が赤くなる体質の人は、非常に肌質が弱いと考えられるため、マイルドな国産製品にする・もしくは売り場でパッチテストをしてみることをおすすめします。
最後に、ティーンの使用についても述べておきます。
男女を問わず13歳~16歳頃は、後の体質・肌質を決める期間だと言われています。
この頃から肌のpH値を操作する美容液を使うと、肌の防衛・修復機能が過剰に働くようになり、成人してからその影響が出る可能性も考えられます。
ご家庭で使う場合は、ひとまずお子様が使用できないようにしておいてもよいでしょう。
まとめ
かつては美容皮膚科などにしか許されていなかった考え方ですが、美意識の高い韓国では「基礎ケアの常識」となりつつある導入美容液。
普段漫然と使っている化粧水の保湿力・アンチエイジング力が、これ一本でぐんと変わります。
お肌が特に弱い方・育ち盛りのお子様が使うのは考えものですが、気になる方は是非デパートなどでお試しになってみてください。