薄毛の治療のためにはどこへ行けばよいのか？病院と育毛クリニックと育毛サロンの違い
薄毛の治療を自分だけでするのが不安だったり、自分でやるだけのことをやっても効果が上がらなかったりした場合は専門家の治療を受ける必要があるでしょう。
育毛関連の機関は、病院、育毛クリニック、育毛サロンなどがありますが、これらの違いをご存知でしょうか？
育毛の専門機関のそれぞれの特徴や違いと、女性が治療やアドバイスを受けられる育毛専門機関をご紹介します。
目次
選択肢は3つ
薄毛の治療をするためにはどこへ行けば良いのでしょうか？
選択肢は3つあります。
「病院」と「育毛クリニック」と「育毛サロン」です。
このうち医療機関は「病院」と「育毛クリニック」です。
病院の場合は診断を受けたのちに併設した「育毛（脱毛）外来」を紹介されることがあります。
病院は「病気」の薄毛を治療するところ
病院は病気を治すところなので、薄毛の原因が病気によるものなら病院へ行くべきでしょう。
病院には様々な専門があり、原因によってどの科に行くかが分かれます。
皮膚科
頭皮にトラブルがあるために薄毛になる場合には皮膚科へ行きましょう。
頭皮の炎症、かぶれ、湿疹など皮膚病が薄毛の原因の場合です。
円形脱毛症の場合はまず皮膚科で受診して、もし心因性とわかれば精神科や心療内科を紹介してくれるでしょう。
婦人科
妊娠、出産、その他の原因（子宮、卵巣の炎症や腫瘍など）による女性ホルモンの分泌異常が薄毛の原因の場合は婦人科で対処します。
産後の脱毛症は良くあることですが、これは病気とは認められない場合もあります。
内科
薄毛以外にも体の変調を感じている場合は内科の診療を受けましょう。
甲状腺の異常、膠原病などの自己免疫疾患、先天性の異常などの原因があります。
また薬物の副作用と思われる場合も内科に相談しましょう。
精神科、心療内科
ストレスや精神的ショックが原因と思われる場合は精神科か心療内科です。
円形脱毛症はこれに当てはまることがあります。
ストレスなどにより自分の毛を抜いてしまう抜毛症の場合も精神科です。
病院はすべての薄毛に対応するわけではない
以上のような「病気」が原因の薄毛は病院が治療しますが、そうでない場合は対処してくれないことがあります。
加齢や遺伝による薄毛、食生活や生活習慣の乱れによる薄毛、間違ったヘアケアによる薄毛、産後の薄毛（分娩後脱毛症）、精神科で対処するほどではない日々のストレスによる薄毛などです。
つまり多くの一般的な薄毛は病院の治療の対象外ということになります。
しかし最近は大学病院や総合病院などで「脱毛外来」「育毛外来」という特別な外来を設けていて、そうしたケースの場合にも紹介されることがあります。
こうした外来はほとんど病気の薄毛（円形脱毛症、自己免疫疾患、抗がん剤など薬剤の副作用）を中心に治療していますが、一部の外来は一般的な薄毛も取り扱います。
女性の場合は更年期からの薄毛を更年期障害の一つととらえて治療してくれる場合もあります。
ただ病院の外来は、医薬品育毛剤（女性の場合パントガール）の処方はしても、それ以外の育毛最先端治療などは期待できないかもしれません。
育毛外来がある病院
以下の病院の外来は病気の薄毛治療と共に病気以外の一般劇な育毛治療も扱っている外来です。
（注：「聖心毛髪再生外来」は名前が病院の外来に似ていますが「育毛クリニック」に分類されます。）
東京医科大学脱毛症外来
病気による脱毛の他、AGA（FAGA）や加齢による脱毛にも対応しています。
医薬品の育毛剤の処方、植毛、かつらなどのご相談にも応じます。
慶應義塾大学病院皮膚科毛髪外来
木曜日の午後のみ毛髪外来を設けています。
育毛剤の処方などを行っています。
育毛クリニックとは
病院では病気の薄毛を中心に治療しますが、病気以外の一般的な薄毛治療に関しては手薄なことがあります。
一般的な育毛治療を専門に扱っているのは「育毛クリニック」です。
病気以外で育毛関連の治療を受けたい場合はまず育毛クリニックをおすすめします。
育毛クリニックは医療機関なので、育毛に関する医療行為を行ったり、医薬品の処方をしたりすることができます。
治療をするのは免許を持った医師で、育毛に関してのエキスパートです。
育毛クリニックは薄毛治療に関してあらゆるケースに応じた治療方法を紹介してくれます。
まず頭皮や髪の状態を検査したうえで、外用薬、内服薬、レーザー治療、メソセラピー、毛髪再生療法、植毛などの治療を施します。
クリニックによっては、漢方を取り入れ、更年期に特化した治療法を紹介するなど女性のために特徴のある治療を行っています。
また最新の育毛治療方法を常に取り入れて、医療器具や医薬品も最新のものを用意しています。
女性のための育毛クリニック
女性が治療を受けられる育毛クリニックをご紹介します。
東京ビューティークリニック
女性のためのオリジナル発毛薬「リバースレディ」を処方しています。
メソセラピー、植毛、パントガール処方なども行っています。
東京だけではなく大宮、札幌、名古屋、大阪、福岡にもクリニックがあります。
聖心毛髪再生外来
美容外科・皮膚科の「聖心美容クリニック」の育毛専門のクリニックです。
プレミアムグロースファクター再生療法、ケラステム毛髪再生など、女性の育毛のための最先端の治療を行っています。
東京、大阪、名古屋、大宮、札幌、福岡、横浜、熱海、広島にクリニックがあります。
ルネッサンスクリニック
男性用の有名な「AGAルネッサンス」から女性専用にできた育毛クリニックです。
HR（ヘアルネッサンス）タブレット、HRスプレー、HRヘッドスパなど、オリジナルの薬や治療法で女性の薄毛に対処します。
東京、大阪、福岡、仙台にクリニックがあります。
銀座総合美容クリニック
男性のAGA治療で「銀クリ」と言われてとても有名になったクリニックで、女性の薄毛治療も行っています。
料金が安く良心的です。
ノーニードルメソセラピーなど最新の治療も扱っています。
クリニックは銀座に一店のみです。
新宿メディカルクリニック
グロースファクターを頭皮へ送り込む（メソセラピー）を女性のために行っています。
無料カウンセリング、安心の価格設定、効果が無ければ「全額返金保障制度」があります。
クリニックは新宿のみです。
育毛サロンとは？
育毛サロンとは、頭皮のためのエステサロンです。
育毛クリニックが医療機関なのに対して、育毛サロンは医療機関ではありません。
医療行為や医薬品の処方はできません。
育毛サロンで行うことは、頭皮の皮脂や汚れの除去、頭皮に育毛栄養成分を浸透させる、頭皮マッサージなどです。
「クリエーションヘアーズ」「レディースバイオ」、またかつらメーカーと連携している「リーブ21」「レディースアートネイチャー」などがあります。
贅沢な雰囲気の中で施術をうけられますが、一般的に料金は高額です。
結局どこへ行けば良いのか
一般的な薄毛の人は「育毛クリニック」へ行くべきでしょう。
育毛に関して最も専門的な知識と情報があり、最新の医療行為を行うことができます。
ただし病気が原因で薄毛になっている場合は病院で治療を受けましょう。
病院の育毛（脱毛）外来は、一般的な薄毛の治療に関しては最先端治療を期待できないかもしれませんが、育毛剤を処方してもらうだけなら問題無いでしょう。
病院なら料金をぼったくったり、高額な治療を勧めることは無いので安心です。
それぞれの機関のおすすめは次のようになります。
「病院」「病院の育毛外来」は円形脱毛症の人、心身の病気や薬剤の副作用が原因の薄毛の人、育毛剤の処方だけをしてもらいたい人におすすめです。
「育毛クリニック」は一般劇な薄毛（加齢、遺伝、生活習慣の乱れ、ヘアケアの誤りが原因）の人、育毛のための医薬品や医療行為を伴う治療が必要な人、より専門的な育毛治療を受けたい人におすすめです。
「育毛サロン」は金銭的に余裕があり贅沢な雰囲気の中で頭皮エステを受けたい人、薄毛を予防したり一歩進んだヘアケアをしたりしたい人、医者や医療行為が苦手な人におすすめです。
まとめ
薄毛の治療をする機関はいくつかありますが、医療機関は「病院」と「育毛クリニック」で、「育毛サロン」は医療機関ではありません。
病気が原因の薄毛は病院で治療する必要がありますが、それ以外は「育毛クリニック」へ行くのが良いでしょう。
育毛クリニックは育毛の専門家の医師が、専門性の高い医療行為を行うので、最も確実な育毛効果が上がります。