グラフィックボードはリファレンスモデルが良いのか?
デスクトップパソコンユーザーの多くは、ネット動画の視聴やネットゲームのプレイ、そしてハイビジョン動画の編集をされる方が多いと思います。
特に最近ではYouTubeの影響で動画も高画質になり、グラフィックボードも高性能なものが人気です。
しかし、リファレンスモデルと独自設計モデルのどちらが本当は良いのか疑問だと思います。
リファレンスモデルはあくまで標準設計!
リファレンスモデルと聞いて、ピンとこない方が多いと思います。
簡単にいうとGPU(グラフィックボード専用のCPU)メーカーが設計したグラフィックボードです。
あくまで、標準設計品です。
簡単に分かり易く解説すると自動車メーカーが販売する車と同じです。
自動車もディーラーから購入すれば標準仕様車です。
この際のエアロやオプションはあくまでメーカーの標準設計品です。
グラフィックボードも同様にGPUメーカーが標準設計で販売しているだけです。
そのため、GPUが他のグラフィックボード製造メーカーに供給されると独自設計モデルが続々と登場します。
独自設計モデルは価格が高い!
リファレンスモデルのグラフィックボードに対して、独自設計モデルは価格が高くなります。
グラフィックボード製造メーカーは本来GPUが有する性能を限界まで引き出し、付加価値を与え市場に投入します。
そのため、GPUのオーバークロックやメモリ容量の増加、そして冷却性能の向上を図ります。
基本的に、グラフィックボードで大容量の画像データを瞬時に処理する際、消費電力が増加します。
消費電力の増加はグラフィックボード自体の発熱にも繋がるため、冷却性能を向上させる必要が高まります。
そのため、リファレンスモデルに対して独自設計モデルのグラフィックボードは、数千円ほど値段が高くなります。
よく、この価格差でワングレード上のリファレンスモデルを購入した方がいいと言う意見もありますが、私はその方法はおすすめしません。
リファレンスモデルはあくまで、基本設計品であり改良の余地や構成部品のコストダウン、冷却ファンの共通仕様など問題があります。
そのため、改良や性能向上が加わった独自設計モデルの方をおすすめしています。
リファレンスモデルの弱点は?
リファレンスモデルの弱点は、やはり冷却ファンの問題にあります。
基本設計品の場合、GPUの性能に上限を持たせりするため、冷却ファンの能力がギリギリだったりします。
そのため、想定外の負荷が掛かり高温状態が持続すると基盤自体の変形が生じることがあります。
これがリファレンスモデルの弱点です。
グラフィックボード製造メーカーは基本的にグラフィックボードの設計開発をしているだけではありません。
むしろ、マザーボードや各種拡張デバイスの設計や製造を行っており、GPUなどの半導体メーカーに比べノウハウがあります。
また、場合によっては部品の調達において高性能なものを安価に確保できるため、トータル的にコストパフォーマンスの良いグラフィックボードが仕上がります。
この点において、リファレンスモデルを購入するより独自設計モデルの方がお得だと考えます。
やはり独自設計モデルが安定する!
やはり、リファレンスモデルはGPUが基準になるので安定性に欠ける部分があります。
熱対策が一番大きい問題ですが、その他にもチップセットやドライバーソフトの影響があります。
基本的に1つの半導体を扱うメーカーよりも、多数の部品で商品を構成して製造するメーカーの方が対応が早いです。
特にドライバーソフトの対応は、開発費が膨大に掛かるGPUメーカーよりも後発メーカーの方が圧倒的に有利です。
開発費が掛からない分、他の対応に費用を割くことが可能です。
そのため、独自設計モデルの安定化を優先することも可能になります。
まとめ
筆者自身、リファレンスモデルのグラフィックボードに魅力は感じません。
これは、新規開発品の場合において様々な不具合が発生するためです。
それに対し、独自設計モデルは問題が解決したグラフィックボードをベースに設計・製造できるため高性能かつ高品質な商品が完成すると考えます。
最近では、リファレンスモデルの方が高額だったりするので、ある程度時間が経過してから、独自設計モデルを購入する方が良いと考えます。