グラフィックボードのドライバ更新をすると何が変わる?

グラフィックボード(グラボ)

MSI NVIDIA GeForce GT710搭載 GDDR3 2GB グラフィックスボード VD5931 GT710 2GD3H LP

グラフィックボードに限らず、PCに取り付けたデバイスを正しく動作させるために必須なのがドライバです。

1度インストールしてしまえば、デバイスを大きく変更するまでは基本的には問題なく動作するため忘れがちですが、ドライバは定期的な更新をするのがおすすめです。

今回は、グラフィックボードのドライバを更新することでどういった点が変化するのか、また更新する時の注意点などをまとめました。



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ドライバを更新することによるメリット

グラフィックボードのドライバを更新することによる一番のメリットは、ドライバが最適化される事です。

ドライバは最適化が進む事で、それ以前のドライバを使用している状態と比べてグラフィックボードの消費電力が減り、本来有している性能を発揮しやすくなる、といった修正がされている事も珍しくありません。

また、古いVerのドライバでバグを内包していた場合、それらの対応・除去されている事が多いため安全かつ確実な動作を求めるという意味でも、ドライバの更新は重要なポイントです。

そのため、規格や仕様が新しいものに移り変わった直後に発表された最新のグラフィックボードではドライバのノウハウが殆ど蓄積されていない部分を埋めるために、ドライバの更新ペースが早かったり、提示されているスペックを発揮できなかったりという事があります。



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ドライバを更新することによるデメリット

グラフィックボードのドライバを更新することによるデメリットは基本的にはほぼ0ですが、「新しいVerがリリースされたらすぐにアップデートすべきか?」という必ずしもそうとは言い切れません。

というのも、ドライバを更新したことによってそれまでは問題なく動作していたアプリケーションが動作しなくなったり、動作が不安定になったりする事があるからです。

特にオンライン・オフライン問わずPCで動作するゲームにおいては新しいVerで本来はより安定していると言われるドライバに更新しても起動できない、動作停止、描画の異変などのトラブルが起きる可能性があります。

そのため、必ずしもアップデートすることが良策とは言い切れず、ドライバのアップデートを見送る場合、逆に旧Verのドライバを使用したほうがいい場合もあります。

ドライバを更新する前にしておきたい事

ドライバを更新する時は、予め「もとに戻せるようにしておく事」が重要です。

先にも書いたように、ドライバを更新したからと言って日頃使っているアプリケーションがそれに対応しているかは全く別の問題であり、アップデートが原因で動作がおかしくなることは珍しい話ではありません。

そのため、アップデート後にトラブルが起きた場合、いつでも元の状態に戻せるようにしておくのがおすすめです。

WindowsOSを使っているのであれば最も手軽な方法として、事前に復元ポイントを作成しておくのがおすすめです。

また、旧Verのドライバをダウンロードできるところもあるため、事前に旧Verのドライバをダウンロードしておき、何かトラブルが起きた時は後述するように新しいドライバを完全に削除したのち、古いドライバをインストールし直すといった方法もおすすめです。

復元ポイントを使用する時の注意点

復元ポイントを利用する注意点として、利用するために事前に有効化しておき、その上で復元ポイントを用意しておく必要がある点があります。

そのため、トラブルが起きてから対応するという方法には向いていません。

システムの復元の有効化は、「システムウィンドウ」の「システムの保護」タブ内にある構成のボタンをクリックすることで表示されるウィンドウから「設定の復元」欄内にある「システムの保護を有効にする」を選択することで利用可能になります。

システムの復元は便利ですが、後からは何も出来ないシステムなので、ハードウェアやドライバの変更を行う際は事前にしっかりと準備しておくようにしましょう。

ドライバを削除する場合の注意点

GeForceではあまり縁がない作業かもしれませんが、新しいドライバへ更新した際に特定のアプリケーションで動作にトラブルが起きる事があります。

そういった場合には、古いドライバへ戻す作業が必要になります。

ドライバはアンインストールすることで削除できますが、通常のアンインストール操作では完全に削除することは出来ません。

また、アンインストール後に残ったドライバの残骸のようなものが後から入れたドライバの正常な動作を邪魔してしまう事があります。

そのため、後から入れるドライバを正常に動作させたい場合、多少面倒でもドライバを削除した後に更に専用のアプリケーションを使って完全に除去するのがおすすめです。

ドライバ更新後のトラブル対策に便利なアプリ

ドライバの完全な削除を行うツールは色々ありますが、AMDの場合は公式から「AMD Clean Uninstall Utility」というAMD関連のグラフィックドライバ削除用のアプリケーションが用意されているため、それを利用するのが手っ取り早くおすすめです。

ただし、このアプリケーションを起動するのはPCがセーフモードで起動している必要があります。

GeForceに関してはそもそもドライバの入れ直しが必要になるケース自体がまず無いとは思いますが、Radeonに乗り換える際などには同じようにドライバを完全に削除するのがおすすめです。

GeForceはnVidiaから削除用のツールが出ていないため、ネットでダウンロードすることができる汎用のドライバ削除ツール(Driver Fusionなど、フリー版があるためおすすめです)を使うようにしましょう。

nVidia GeForceのドライバ更新はほぼ心配なし?

GeForceのグラフィックボード用のドライバに関しては、更新時の注意点は殆ど無いと言っていいです。

普通に要求された通りの操作をするだけでアップデートは完了、その後は普通に使う事が出来ます。

そもそもGeForceのドライバは完成度がかなり高いため、大抵は最初から安定して動作することが殆どです。

そのため、特に不都合がないなら無理して更新する必要性さえ薄いとさえ感じるレベルですが、場合によっては重要な更新を含む事もあるため、すぐに更新するのではなく先にドライバの更新内容を調べてから実行するのがおすすめです。

ただ、ゲームなどはドライバ更新後の動作の不具合などが稀に起きることがあるため、最低限の対策として復元ポイントを作っておきドライバ更新後に何かおかしなことが起きるのであれば、復元ポイントまで戻すようにするだけで十分な対策になります。

対するAMD Radeonのドライバ更新は若干面倒?

Radeonのグラフィックボードに使用されるドライバは、GeForceと比べると出来が劣ると言われる事が多いですが、実際のところはそこまで酷くないです。

特にここ数年のドライバは、全体的な完成度がかなり改善されていて動作関連のトラブルもかなり減っています。

ですが、インストール・アップデートのしやすさや使いやすさに関してはまだまだGeForceのドライバと比べて一歩劣るかな?

という印象が強いです。

また、ゲーム側がRadeonに最適化されていない点も原因なのか、一部のゲームではドライバのVerが変わる事で動作が不安定になるトラブルがGeForceよりも起きやすく、今でもたまにドライバを古いものに戻す必要がある時があります。

そのため、ゲーム用のPCでストレスフリーな使い心地を求める人はまだまだGeForceのほうがいいかもしれません。

まとめ

昔に比べるとGeForce・Radeonのグラフィックボード問わず、ドライバ関連の不具合はかなり減ってきています。

また、更新によるトラブルが100%発生しないという保障はありませんが、事前の準備でかなり楽に復旧出来るため、その点の心配も要りません。

特に新しい製品の場合には、消費電力の調整などが入る事も有り更新することでパフォーマンスが向上するといった大きなメリットにつながる事が珍しくないため、アップデートの内容が判明し次第、ドライバは更新するのがおすすめです。