グラボを中古で買う時にトラブルを避けるために気を付けたい事は?
自作PCに使うパーツは新品が理想的なのは言うまでもありませんが、それでもコストであったり、用途によっては中古品でも全然問題ない事も有ります。
グラボもその点については同じで、用途次第では中古品でも問題なく使えるため、中古品に抵抗が無ければかなりコストを抑える事が出来るため非常に便利です。
今回はそういった、中古のグラボを買う時に注意しておくといい点と、中古の良品を狙いやすいタイミングなどについてまとめました。
目次
中古のグラボは使える?
PCパーツショップの中には、交換時に不要になるパーツなどを下取りしてくれる所もあり、そういったパーツ類を中古品として売っている場合があります。
多くは使い古されたパーツですが、中には理由があって殆ど使わずに中古品になったものなどもあるため、運が良ければ新品とそう大差ない動作が見込めるものも少なくありません。
中でもグラボは普通に使う分には寿命が長く壊れにくいパーツでありながら、新しいものが出る間隔が早く2~3年で交換する人も珍しくないため、中古品であっても状態の良いものを手に入れやすく、当たり外れが大きい中古パーツの中では比較的おすすめのパーツであると言えます。
ただし、中古のパーツはグラボに限らず「動かない」「動作がおかしい」といった使用時のトラブルについては殆どの場合で自己責任になるため、中古品を狙う場合にはある程度の知識が必要になる以上に「中古品だから」と割り切っておくことが重要です。
中古グラボは何処で買うのがおすすめ?
中古のグラボを購入したい場合、主に考えられる方法としては「専門の中古ショップでの購入」と「ネットオークションでの入手」の二つがおすすめとして挙げられます。
PCパーツ専門の中古ショップで買う場合は中古としては価格が高めな傾向があるものの、動作確認などがされている場合が多く、ショップによっては1年の保証期間などが付与されている点が利点です。
ネットオークションで入手する場合は、オークションという性質上価格が高くなる可能性もある反面、非常に安く手に入る可能性がある点が利点です。
一方で動作保証が無かったり、支払いなどでユーザー間のトラブルに発展する可能性が0ではない点がデメリットになります。
どちらの方法も一長一短であるため、高くても確実に欲しい場合には専門の中古ショップ、多少時間がかかっても安く欲しいのであればネットオークションで粘る方法がおすすめです。
グラボの中古品を狙いやすいタイミング
中古品は前ユーザーが手放して初めて市場に流れるため、メーカーが販売している商品とは購入し易いタイミングが微妙に異なります。
中古のグラボが最も手に入りやすくなるタイミングとして考えられるのはやはり「新しいグラボが発売された後」です。
新しいグラボが登場した事で、古い物から置き換えるユーザーが登場し始め、かつて使われていた製品が中古に出るようになる、という流れです。
特に最上位モデルのグラボなど、コスト度外視のハイエンドユーザー向けの商品が登場したタイミングなどは、旧上位モデルが大量に流れやすい傾向があるため、中古で性能が良いものを狙いたい時におすすめです。
中古でグラボを買う時の注意点
中古のグラボを買う場合の注意点としては、次のような点があります。
- 動作しない場合もある事を念頭に入れておく事
- 付属品などが揃っていない場合もある事
- 記載されている情報が不足している事もあるという事
などです。
特に重要なのが、動作しないことがある点についてはしっかり把握しておくべきです。
特にオークションで購入した商品の中には、動作確認がされていなかったり、梱包が適当で運搬時に破損する事も考えられます。
そのため、どうしても気になるという人は諦めて新品を買うか、多少高くなっても割り切って中古品にも保証期間が設けられている店舗で買うのがおすすめです。
また、中古品の場合、外箱やドライバCDなどの付属物が一切入っていない事も有ります。
最近はメーカーの公式HPなどでドライバや専用ツールのダウンロードが出来るため気になりませんが、ネット環境が無い状態でセッティングする場合には注意が必要です。
記載されている情報が全てではない点に注意
オークションで競り落とす場合には、代理出品などでPCに詳しくない人が出品している事や、何らかの悪意のある出品者が出している場合も有るため、出品者が提示している情報が全てではない可能性について考慮すべきです。
後述するようなクーラー故障で動作不良を起こしているジャンク品などにも多いパターンで、商品情報から読み取れる範囲では修理すれば使えそうであっても、実際には根本的な部分に故障がある場合もあります。
気にし過ぎてしまうと、そもそも中古品に手を出す事自体が出来なくなってしまうため難しいですが、提示された情報だけを鵜呑みにし過ぎてしまわないようにする必要があります。
ジャンク品について
専門の中古パーツショップではあまり見かけませんが、ネットオークションの場合には「ジャンク」として出品されているものがあります。
ジャンクとして出品されているものの多くは、動作確認がされていなかったり、そもそも故障していて動作しないものが含まれています。
その性質上、中古で動くものが欲しい場合には狙う意味は全くありませんが、パーツ取り目的であったり、「修理して使えればラッキー」といったギャンブル的な使い方をする場合には格段に安いジャンク品は狙い目になります。
また、中には出品者側では動作確認がされていても、トラブルを避ける意味でジャンク品として出品しているパターンもあるため、商品の詳細などを確認してみるのがおすすめです。
ジャンク品もモノによっては狙い目?
ジャンク品として出品されているグラボでも、例えば「クーラーのファンが回らず、高負荷になると落ちる」といったジャンク品であれば、冷却が上手くいっていないだけの可能性が高いため、修理すればまだまだ使える可能性が高いです。
特にクーラー周りの修理は基板側の修理と比べて簡単で失敗もし辛く、修理のためのパーツなども豊富にあります。
こういった少し手を加えたら動きそうなジャンク品はオークションなどでも人気が高いため、手に入れるのは難しいですが、修理に時間がかかっても安く済むならいいという場合にはおすすめの方法です。
ただし、他の故障が隠れていてクーラーを直しても動かない場合もあるため、あくまでも「ジャンク品である」という事は忘れないようにしましょう。
クーラー修理におすすめ「NZXT KARAKEN G-12」
クーラー部分を修理するのと一緒に簡易水冷化してしまうなら、NZXTが出している水冷化の補助パーツ「KARAKEN G-12」がおすすめです。
NVIDIAやAMDのグラボの対応したグラボに対して取り付ける事で、同NZXT製の水冷クーラーをはじめ、CorsairやZalmanなどの水冷クーラーを取り付ける事が可能になります。
なお、この商品はあくまでもCPU用の水冷クーラーをGPUに固定するためのアダプターであり、クーラーそのものは付属していないため、別途クーラーが必要になります。
注意点としてこのタイプの水冷化キットは完全な水冷化ではなく、GPU部分のみをCPU用のクーラーを設置する事で水冷化し、VRAMなどを搭載している部分に関しては通常のファンで空気を送り冷やす方式を取っているため、水冷化してるからといって無理をさせるのは控えるのがおすすめです。
まとめ
中古のグラボは新品と比べると質は一段劣ってしまう事が多いです。
とはいえ、根気強く狙っていけば欲しいグラボが定価よりもはるかに安く手に入ります。
中には使用期間が半年の物など、殆ど新品と変わらないものもあるため、気になるグラボがあるけど高くて手が出ない、という人は中古ショップなどを見て回ってみると掘り出し物があるかもしれません。
また、「中古はちょっと…」という人もグラボが急に故障してしまい急ぎで動くグラボが欲しい時などには、安く手に入る中古品はおすすめです。