グラボ選びで大切なことは?注目すべき8つのポイント
グラボは、パソコンでゲームや動画編集をするには欠かせないものですが、搭載していれば何でもよいわけではありません。
必要な性能が足りていなければ、せっかく購入しても、正常な動作は期待できないでしょう。
逆に、オーバースペックなものでは、持て余してしまうこともあります。
そこで、グラボ選びで失敗しないための、8つのポイントを紹介しましょう。
GPUのブランドを決めよう
GPUは、グラボのエンジンともいえる重要なものです。
このGPUには、ふたつのブランドがあるので、まずはそれを決めていきましょう。
GeForce(ジーフォース)
現在、最も普及しているのは、NVIDIA(エヌヴィディア)社が開発したGeForeです。
種類がとても豊富で、廉価版から高性能なものまで、さまざまな製品が揃っています。
一方、映像や動画の性能に関しては、若干弱い面がありましたが、それは昔の話です。
今のGeForce製品は、かなり性能が向上しているので、美しい映像を楽しむことができます。
また、広く普及しているため、ゲームの中には、GeForceを基に作らせているものも多いです。
そのため、不具合が少ないというメリットもあります。
RADEON(ラディオン)
AMD社のRADEONは、高品質が特徴のブランドなので、性能のよさを優先するなら最適です。
GeForceの性能が向上した現在は、それほど大きな差を感じることはなくなりましたが、性能の面では、一番安心できるブランドといえます。
また、GeForceに比べて、価格が安いこともメリットです。
同じような性能であっても、RADEONの方が、手頃な価格で購入できるので、費用を抑えたい人にもおすすめです。
クロック数に注意しよう
クロック数とは、データを処理するスピードのことです。
CPUとGPUの処理速度は、どちらもこのクロック数で表されています。
「コアクロック」と呼ばれるものもありますが、コアはGPUを指しているので、要するに「GPUのクロック数」ということです。
この値が大きいほど速く処理できるので、動きもスムーズになります。
そのため、高性能のグラボを選ぶなら、クロック数の大きさに注目するとよいでしょう。
ただし、グラボ選びでは、さまざまな要素を総合的に検討することが大切なので、クロック数だけを見て決めるのは禁物です。
あくまでも目安のひとつとして考えておきましょう。
メモリの容量は多めに
映像をきれいに表示させるには、なるべくメモリ容量の大きなものを選んでおくべきです。
メモリ容量が多いと、映像を表示するためのデータを豊富にストックできるので、とてもきれいな映像を表示できます。
逆に、メモリの容量が足りていないと、動作が不安定になり、映像も乱れてしまいます。
場合によっては、一部が欠けたような映像になってしまうこともあるので、メモリ容量はできるだけ多めに欲しいところです。
グラボのメモリは、「グラフィックスメモリ」「ビデオメモリ」と呼ばれたりしますが、どれも同じなので、選ぶ際はよく確認しましょう。
メモリバス幅もチェックしよう
映像の表示をきれいにするためには、メモリバス幅も重要なポイントになります。
メモリバス幅とは、データを一度にどれくらい送信できるかを表した数値です。
この値が小さい場合、データを少しずつ送信することになるため、容量の大きなグラフィックだと、不具合が出ることがあります。
しかし、十分なメモリバス幅を備えたグラボなら、容量が大きくても、スムーズに表示することができるでしょう。
映像表示の速度には、このメモリバス幅がかなり影響してくるため、できるだけ数値の大きなものを選ぶのがおすすめです。
高解像度で美しい映像を
映像の美しさを重視するなら、解像度をよく見て選びましょう。
解像度の値が大きければ大きいほど、きれいな映像を表示することができるのです。
もし解像度が不足していた場合は、ジャギが表示されやすくなってしまうので、ゲーム本来のグラフィックを楽しむことはできません。
最近は、ゲームもどんどん進化しているので、その魅力を存分に味わうためには、やはり高い解像度が必要です。
1920×1080で快適に表示できるグラボなら、自然で美しい映像が楽しめるでしょう。
また、4Kの動画編集などが目的の場合は、4Kに対応したグラボが必要です。
中には対応していないグラボもあるので、よく見ないで購入すると、1920×1080でしか表示できないことがあります。
4Kを扱う場合は、対応しているかどうか、必ず確認してください。
ゲームの推奨スペックより高めに
グラボ選びでは、やりたいゲームの推奨スペックを参考にするのも、有効な方法です。
しかし、この方法には、ひとつ落とし穴があります。
それは、推奨スペックにぴったりの製品を選ぶと、使っているうちに動作が重くなってしまうことです。
オンラインゲームは、遊んでいるうちに、アップデートなどで重くなります。
そのため、最初は快適に動いていても、だんだん遅くなってしまうというわけです。
こうした失敗を防ぐには、ゲームの推奨スペックよりも、さらに高いスペックのグラボを選ぶ必要があります。
推奨スペックを上回る性能があれば、たとえゲームが重くなっても、十分に対応することができます。
したがって、推奨スペックを参考にするときは、「推奨スペックどおり」ではなく、「推奨スペックより上」ということを意識するようにしましょう。
新しい製品を選ぼう
グラボを選ぶ際は、最新の製品を選ぶか、古い世代の安い製品を選ぶかで、迷うこともあるでしょう。
そんなときは、なるべく新しい製品を選んでおきましょう。
なぜなら、古いグラボはコスパが悪いからです。
費用を抑えるためには、安価な古いグラボを選びたくなりますが、新しい製品との性能の差は、かなり大きくなってしまいます。
グラボは、世代が新しくなると性能が30~60%ほども向上しますが、旧世代のグラボの値段は変化しません。
そのため、値段の差と性能の差が釣り合わず、どうしてもコスパが悪くなってしまうのです。
また、古いグラボだと、ゲームの推奨スペックに合わなくなる可能性も高いでしょう。
そのため、少し高くても、先のことを考えるなら、新しいグラボを選ぶべきです。
安い製品は魅力的ですが、値段だけで安易に決めないように注意してください。
長持ちする方がお得
グラボを選ぶ際は、できるだけ長持ちする製品を選ぶのがおすすめです。
低スペックのグラボを選んだ場合、しばらくは問題なく使えたとしても、不具合が出てくるのは早いでしょう。
そのため、2~3年後には、また新しいグラボが必要になる場合が多いです。
すると、費用を抑えるつもりで低スペックなものを選んでも、結局は高額になってしまいます。
そのため、この先も長く使うことが想定される場合は、最初から高スペックなグラボを選ぶべきです。
性能のよいグラボなら、かなり長持ちするので、すぐ買い替えたりする必要はありません。
余裕を持たせて選んでおけば、失敗することはないでしょう。
まとめ
グラボにもいろいろな種類があるので、ベストな製品を選ぶのは難しいこともありますが、ここで紹介したポイントを参考にすれば、失敗は少なくなるでしょう。
また、選ぶ際は、できるだけ複数の要素に注目することが大切です。
安さだけで安易に決めたり、メモリ容量しか見ていなかったりすると、思わぬ失敗をすることがあります。
偏った見方ではなく、総合的に検討することを意識すれば、よいグラボが見つかるでしょう。