グラフィックボードのGPUグリスの塗り直しについて
インターネットで大容量の動画を視聴する方や3Dグラフィックを多用するネットゲームをプレスする方、そしてデジタルハイビジョンで撮影した動画の編集をする方にとってグラフィックボードの増設は非常に重要です。
しかし、増設から1年もすると動作が不安定になったり、高温になり易くなったりします。
そこで、増設から1年後に行うメンテナンス方法として、GPUのグリス交換です。
GPUのグリスの塗り直しは可能
そもそも、グラフィックボードはマザーボードと同様の構造をしています。
マザーボードにはCPUそしてメモリが搭載されます。
グラフィックボードにもGPUと呼ばれる専用のCPUおよびメモリが搭載されています。
CPUと同様にGPUも高温になります。
CPUの場合、冷却ファンとフィンを取り外すと簡単にグリスの塗布が行えます。
しかし、GPUの場合はグラフィックと一体化していると考え、グリスの塗り直しが出来ないと思われがちです。
しかし、GPUもグリスの塗り直しは可能です。
グリスは、基本的に油脂です。
高熱になると粘度が低下し、流動性が生じ、GPUと冷却ユニットからグリスが流れ出します。
1年も使用すれば、グリスは劣化して熱伝導性やGPUの保護性能が無くなってしまいます。
GPUのグリスの再塗布方法
そこで、GPUのグリスの再塗布方法を紹介します。
先ず、グラフィックボードの保証期間が過ぎていることが重要です。
基本的に保証期間が1年なので、何かあってもメーカー保証の対象になりません。
すなわち、ユーザーがてを加えることが出来るということです。
グリス塗布方法は至って簡単です。
冷却ファンやヒートシンク、冷却フィンを取り外します。
基本的に冷却ファンやヒートシンクはネジ止めされているので、分解は簡単です。
マザーボードの冷却ファンを取り外してCPUにグリスを塗布する方法と変わりはありません。
分解が完了し、GPUを露出できたら古いグリスを除去します。
除去方法としては、精密機械専用のパーツクリーナーをキッチンペーパーに含ませて拭くだけです。
パーツクリーナーが効果であれば、純度が99%以上のアルコールを使用して古いグリスを除去します。
基本的に古いグリスは、熱で劣化・分解しているため乾燥しています。
古いグリスの除去が完了したら、CPUに使用するグリスを流用し、塗布します。
このあと、冷却フィンやヒートシンク、冷却ファンを元に戻して、作業は完了します。
新しいグリスを塗布することで熱伝導率が向上
新しいグリスを塗布することで、熱伝導率が向上します。
また、使用するグリスを熱伝導率の高い物にすることで、冷却効率を高めることができます。
特にグリス塗布量が適切な場合、15℃の温度低下が見込めます。
グリスは、とても安価で購入出来るため、適切な塗布量になるまで何回も繰り返すことが可能です。
動作が不安定になったとか高温になりやすくなったといったことで、新品のグラフィックボードに交換するより遙かに安いコストでグラフィックボードを維持することが可能となります。
また、グリスの再塗布によりGPU自体が高熱で損傷するリスクが低下し、グラフィックボードの交換頻度が低減されます。
そのため、お小遣い制で予算に制限のあるサラリーマンや学生にとって非常にオススメ出来る方法だと考えます。
グリス塗布による分解はグラフィックボード自体の損傷に繋がる可能性も非常に低いものと考えます。
どうせメーカー保証が切れたグラフィックボードです。
何もせずに壊れるよりメンテナンスした上で壊れる方が技術の修得になります。
まとめ
筆者実施、グラフィックボードが不調になった際に分解した経験があります。
その際に、GPUのグリスがかぴかぴに乾燥して、グリスの役目を果たしていないことには驚きました。
その際、知人からグリスの再塗布が重要だと情報をもらい、CPUのリテール品のファンに付属するグリスを流用した経験があります。
その結果、グラフィックボードの動作が安定し、温度上昇も緩やかになりました。
非常に簡単なメンテナンス方法なので、動作不安定でお悩みの方にオススメします。