サイコン界のトップに君臨する「ガーミン」が選ばれ続ける魅力と強み
昨今の自転車ブームもあり、高級モデルから廉価モデルまで様々なサイコンが発売されています。
現在ではスマホの普及もあり性能は専用品にも勝るサイコンアプリも登場しています。
そんな中でもサイコン界隈では不動のトップメーカーとして君臨するのが「GARMIN(ガーミン)」です。
今回はGARMINがなぜプロからアマチュアまで人気なのか、その魅力を紐解いていきます。
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サイコンの最高峰は「GARMIN」
サイコン(サイクルコンピュータ)は走行距離やスピードなどを取得するサイクリングの必須アイテムです。
自転車ブームもあり、最近では様々なサイコンが発売され、下は1,000円前後から上は数万円まで、国内外で開発が進んでいます。
そんな中、自転車ブーム以前から現在に至るまでサイコンのトップメーカーとして不動の地位を確立しているのが「GARMIN(ガーミン)」です。
ロードバイクユーザーなら一度は聞いたことのあるメーカーですが、いったいどんな会社なのでしょうか。
GARMINとは
GARMINは1989年に創立したアメリカの企業(現在の本拠地はスイス)です。
元々自転車関連企業ではなく、通信機器を主に開発、製造するメーカーで、自動車や船舶、航空計器を主力としています。
その技術を応用したアウトドアやスポーツ機器などの開発も手がけ、そのひとつとして今回紹介するサイコンも展開しています。
プロからアマチュアまで好評を得て、過去にはロードバイクのUCIワールドチーム(チーム・キャノンデール・ガーミン)へのスポンサーを行っていた経歴もあります。
プロからアマチュアまで高いシェアを誇る
GARMINのサイコンはアマチュアのロードレーサーはもちろん、プロレーサーからも強い人気を得ています。
上記したとおりプロチームへのスポンサーも行っていましたが、対象チームのみならず多くのチーム、選手がGARMINのサイコンを愛用しています。
また、アマチュアにおいてはブルベ、市民レースなどの場では上位入賞者の多くにGARMIN愛用者が多く、GARMINはロードレーサーの憧れのサイコンと言えるでしょう。
では、なぜGARMINはそこまで人気なのでしょうか。
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GARMINの強みと魅力
サイコンの基本機能は開発競争が進んだこともあり、価格に比例せず充実したものになっています。
しかし、GARMINには一見したスペックにはない魅力があり、それが最大の強みになっています。
GPS精度の高さ
サイコンの基本機能は走行スピードと走行距離を計測することにあります。
それらをタイヤの外周と回転数から計算するセンサー式と、位置情報によって計算するGPS式がありますが、現在主流となっているのはGPS式です。
GPSは衛星からの信号を受信して位置情報を取得する技術で、ナビやスマートフォンで日常的に使う方も多いでしょう。
しかし受信機の性能によって情報に不具合が出ることもあり、よくマップアプリなどでも位置が飛んでしまったり、ずれてしまった経験があると思います。
GARMINは飛行機や船舶など命にかかわる計器に携わっていることもあり、GPSの精度は郡を抜いています。
これはサイコンにおいても同じで、GARMINのサイコンは他のGPS式サイコンに比べて位置情報の正確さが強みとなっています。
様々なデータが取得できる
サイコンでは、距離やスピードなど自転車の走行データのみならず、ライダーの心拍数、ケイデンスなど身体情報を取得できるものが一般的となっています。
GARMINでは元々アウトドア用品も手がけていたことから、これらの情報をいち早くサイコンに搭載し売り出したことで人気を得ました。
スポーツ機器の開発も行っていることから、運動強度やリカバリータイムなど、専属トレーナーを付けたかのような情報取得も可能です。
これらは特に成績を重視するプロのロードレーサーのトレーニングに有効で、アマチュアにおいてもより細かなデータを取得し楽しみたいというユーザーにおすすめできるでしょう。
また現在では、登山用デバイスから流用した標高や気圧、日の出や日の入りといった情報を表示できる機種もあり、より長丁場のサイクリングで気になる環境情報も有効活用できるようになりました。
ほかのユーザーのデータが共有できる
様々なデータを取得できるGARMINのサイコンですが、利用価値は単純に身体的なトレーニングに限りません。
GARMINはコンピュータなどとの接続により、ユーザー間でのデータの共有が可能になっています。
これによって走行ログから他のユーザーがどういったタイムでコースを走行したかをサイコンで表示でき、データ上の仮想レースが可能となりました。
もちろん過去の自分の走行ログを呼び出すこともでき、たとえばバイクのカスタマイズや調整が実際の性能にどういった変化があるかを把握したい場合に有効です。
デバイス連動でデータのログ管理ができる
サイコンは携帯性を重視し、よりコンパクトでバッテリーなども極限まで小さなものを搭載しています。
せっかくのデータを自宅でチェックしたい場合にこれでは不便ですが、GARMINはコンピュータやスマートフォンなどのデバイスと連動してデータを管理することも可能です。
グラフ化などログをより確認しやすくする専用アプリケーションも配信されています。
これはより緻密なデータ管理をしたいユーザーの強い味方といえるでしょう。
GARMINが合わないユーザーも
このように様々な機能があり人気を得ているGARMINですが、一部あえて使用しないというユーザーも多いです。
その理由を考えてみましょう。
価格が全体的に高い
これだけの機能を搭載しているということもあり、GARMINのサイコンは全体的に他社よりも高価なラインナップが並んでいます。
最安値でも「Edge 25J」の16,800円(税别)で、他社の最安値から比べるとかなり高級なモデルです。
国内メーカーのCATEYEの場合、最安値は「ベロ9」の2,100円(税別)なので、まだサイクリング初心者からすればGARMINはかなり高価なイメージを持って避けてしまう方もいるでしょう。
ファンライドではオーバースペック
GARMINは様々な機能がありますが、これらが生きるのは緻密なトレーニングやレースの現場でしょう。
逆に趣味として高い目標を持たずにサイクリングを楽しみたい場合、これらのデータが活躍する場面は少ないです。
このため、ファンライドやフィットネスを目的としたユーザーからすれば、あえてGARMINを選ばず、基本機能のみを抑えたモデルでも十分だと考える方も多いです。
バッテリー持ちが悪い
GARMIN唯一の機能的な問題点はバッテリーの持ちが良くないという点でしょう。
サイコンに求められるスペックのひとつとして、小さくて軽量というポイントがあります。
これはロードバイクをはじめとしたスポーツ自転車では「軽量=高性能」という定説があり、数十グラムの軽量化のために数万円かけることもあるほどです。
このため、特に成績を重視する世界で愛されているGARMINではサイコンをより小型、軽量化しています。
この弊害を受けるのがバッテリー容量で、バッテリーは小さくなればその分容量も小さくなってしまうという問題が起きます。
特にリアルタイムで走行中のデータを多く取得している場合には大きなデメリットとなり、ブルベなど長時間のライドにおいては別途モバイルバッテリーを持ち歩くなどする必要が出てくることもあります。
設定である程度対処は可能ですが、場合によっては簡易的な機能のサイコンのほうが有利という状況もありえます。
まとめ
このようにGARMINのサイコンには様々な強みがあります。
これらは特に高度なデータを必要とするユーザーから高い評価を得ていて、高い技術力はこれからもユーザーを補助することになるでしょう。
しかし手放しにGARMINでなければならないということもなく、場合によっては簡易的なサイコンのほうが有用なこともあります。
サイコンはスピードなど安全に関係する情報を取得する大切なツールなので、メーカーにこだわらずまずは自分に必要なものをまず1つ試してみるのも良いでしょう。