新興メーカーおよび、新規参入メーカーのおすすめサイコン~ワフーフィットネス、ブライトン、Acer、パイオニア~
かつてサイコンと言えば、GPS計測を得意とするアメリカのガーミン、心拍計などの計測機器を得意とするフィンランドのポラール、シンプルな機能と低価格帯の製品製造を得意とする日本のキャットアイなど日米欧の企業が活躍していました。
しかし、現代では台湾などの新興企業やアメリカの新興企業、そして日本の大手企業がサイコン業界に進出し、激しい競争を繰り広げています。
今回これらの参入メーカーの代表的なサイコンを紹介します。
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新興メーカーや新たな参入メーカーのサイコンとは
かつて日本のサイコン市場は、ガーミンやキャットアイ、ポラールなどのメーカーが高いシェアを持っていました。
しかし、現代では自転車産業における世界工場となった台湾のメーカーも同じく得意分野であるエレクトロニクス技術を活用したサイコンを市場に投入してきました。
かたや、アメリカのフィットネスメーカーや日本の大手電機機器メーカーもサイコンの可能性を見出し、それぞれの技術力を駆使して殴り込みをかけてきたのです。
それらの製品はいずれも高いレベルで完成されており、従来のサイコンメーカーの存在を脅かす存在となっているのです。
どんなメーカーがあるのか
いくつかのメーカーが存在しますが、主だったメーカーとしてはアメリカのワフーフィットネス、台湾のブライトン、Acer、そして日本のパイオニアです。
ワフーフィットネスは、名前の通りフィットネス分野での成功を納め、更に海外の有力チームに資材を供給するなど新規参入とは思えないスピーディーさで世界のサイコン市場のシェアを塗り替えようと試みています。
また、ブライトンは得意のGPS技術に台湾の低コスト製造技術を組み合わせたコストパフォーマンスの高いモデルを投入しています。
同じく台湾のAcerはパソコンや半導体で世界的成功を収めた大手エレクトロニクス企業で、パソコン製造で培った技術をサイコンに持ち込んでいます。
そして、日本のパイオニアは様々な電子機器で国内の大手企業として、そのノウハウをサイコン業界に持ち込んできました。
他にも多くの有力企業がサイコン業界に進出してきているのです。
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ワフーフィットネス ELEMNT
ワフーフィットネスは、2009年にコカ・コーラで有名なアトランタで創業したアメリカのフィットネス機器メーカーです。
新興メーカーですが、室内サイクルトレーナーやフィットネスマシン、ランニング用の心拍計などのフィットネス機器を多く手掛けるなど、この分野では新興ながら大きな成功を収めています。
その成功を元にツールドフランスにも出場するヨーロッパの有力プラサイクリングリームにもサイコンを供給するなど、フィットネス機器のノウハウやアメリカの技術力を持って高性能のサイコンを投入しています。
おすすめの特徴
ELEMENTはワフーフィットネスがサイコン市場に初めて投入したモデルです。
サイコンは従来本体で全ての処理を行い、データ管理もサイコン本体で行うというのが多くのモデルの共通した特徴でしたが、このモデルはスマートフォンとの連携を強め、ルート作成や表示項目の設定など極力スマートフォンに依存することによって、操作を簡単にすることに成功したモデルでもあります。
ただ、当初はバグなども多く、難がありましたがスマートフォン経由やWi-Fiなどの親和性も高いことから積極的にオンラインによるアップデートを行い、所有しアップデートを行うだけでどんどん使いやすくなっていくという長所を生かし、あらゆるバグを解消してきました。
現在も積極的にアップデートを行い完成度を高めています。
ブライトン Aero 60
ブライトンは、ガーミンと同じGPS機器を製造するメーカーですが、そのGPS技術を生かしてサイコンを製造しています。
企業としても比較的若く、新興メーカーの一角としてサイコンの世界に存在しているのです。
電子機器関連の企業が多い台湾の地域柄サイコンを製造する環境に恵まれており、このブライトンも自社のGPS技術と台湾地域のコンピューターの技術力を融合させることによって優れた性能のサイコンを製造しています。
また、自転車産業も盛んな地域柄周辺機器を製造する土壌にも恵まれており、まさに生まれるべくして生まれたサイコンと言う見方もできます。
また、性能の割に同レベルの他社製品よりも数割安く提供されており、いわゆるコスパに優れた製品製造を行っているのも特徴です。
おすすめの特徴
Aero 60は、ブライトンのフラッグシップモデルですが、価格がかなりリーズナブルな値段設定となっていることから、実質普及モデルとなっており、代表的なモデルと言えます。
バッテリー駆動時間が32時間と、かなり長く表示項目も8項目の同時表示が可能になっており、長時間の仕様にも十分耐えられます。
また、モノクロ液晶も見やすく使いやすい製品と言えます。
もちろんGPS機器メーカーが製造しているだけあり、サイコンのGPS性能も高い水準にあり、アメリカの衛星であるGPSの位置情報のみで計測しているサイコンも少なくないのですが、ブライトンは前述のアメリカのGPSの他にも他国の位置情報の衛星も使用しています。
ロシア、中国、ヨーロッパ、そして日本のGPSに相当する衛星の利用です。
これにより、更に高い精度の計測ができるようになっているのもこのAero 60の特徴です。
このように価格以上のポテンシャルを秘めたサイコンと言えます。
Acer Xplova X5-Evo
Acer(エイサー)と傘下のXplova(エクスプローバ)は、台湾のコンピューターやその周辺機器製造を手掛ける大手電子機器グループです。
サイコンの企業としては新規参入の企業となりますが、最初のモデルから鳴り物入りで登場しました。
まず、ガーミンなど一部のメーカーしか採用していないカラーの液晶画面を採用し、しかも高い液晶技術で非常に鮮やかな色彩表現のものを使用しています。
さらに高いコンピューター製造技術を生かして、サイコン自体のスペックも高く機能も充実したモデルを投入しているという点も特徴的です。
このメーカーは現在、ラインナップが2モデルしかありませんが、いずれもカラー液晶採用やコンピューターの処理能力の高さなど台湾らしいサイコンと言えるラインナップであることから、今後急成長する可能性を秘めています。
おすすめの特徴
このサイコンの特徴は今までにないものです。
それは、アクションカメラとサイコンを融合させているという点です。
従来、サイコンとカメラは別々に用意することがほとんどだったのですが、このモデルは一台で2つの機能を備えています。
つまり、サイコンの中にカメラを内蔵してるのです。
それによりサイコンのデータ転送で動画を転送させることもできますし、パソコンなどへ転送させて、それを動画サイトなどへ投稿することもできるのです。
また、ドライブレコーダーとしても機能しますから、万が一の事故の場合も状況を記録することができるという強みもあるのです。
パイオニア SGX-CA600
日本の大手電子機器メーカーのパイオニアです。
聞いたことがない人がいない位国内では有名な企業ですが、サイコンに関しては新規参入のメーカーとなります。
もともとパワーメーターと言う自転車をこぐ力を計測する機器として自転車業界に参入した経緯があり、その計測機器からのデータを表示するためにサイコンを製造したという経緯があります。
しかし、サイコンとしての性能は、確かに基本的な性能は優れていたものの十分ではなく、力不足の感は否めませんでしたが、今回バージョンアップさせ他モデルを投入しました。
おすすめの特徴
他のフラッグシップモデル同様カラー液晶を搭載し、マップ機能や各種計測機能を高いレベルでまとめた特徴があります。
一番の特徴は、自社のパワーメーターとの親和性が非常に高いことで、トレーニングやペースの状況などを確実に知ることができるというのが一番の強みです。
まとめ
まとめとしては、各社のサイコンとも個性を前面に打ち出した商品展開を行っています。
スマートフォンに機能を移し、操作性を高めたワフーフィットネス、高いコストパフォーマンスのブライトン、コンピューター自体の性能が高いAcer、そしてパワーメーターとの親和性を高めたパイオニアなど、シェアを持つ他企業のシェアを手に入れるべく、各社とも魅力的な製品展開を行っているのではないでしょうか。