腰痛対策に適した敷き布団の硬さや素材などを選ぶ際のポイント
人によっては1日の3割~4割は睡眠時間という方も多いと思いますので、寝具はより快適なものを選びたいところだと思うのですが、それが腰痛持ちという状況になるとより一層に腰や背中を痛めないものを選ぶ必要があります。
そこで注目するのが、敷き布団やマットレスに使われている素材の性質や機能性となっており、寝ている間に腰痛を悪化させたり、患部への痛みを防いだりすることに繋がりますので、この記事では腰痛対策と敷き布団の選び方に関連する情報を紹介していきます。
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高反発というだけでは腰痛対策には不十分
腰痛対策におすすめと言われている高反発の敷き布団やマットレスですが、高反発という点だけでは腰痛対策としては不十分な場合がありますし、逆に悪化させてしまう可能性も無いとは言い切れません。
そのため、腰痛対策のための敷き布団選びに機能性もチェックする必要がありますので、はじめに高反発というだけの敷き布団では、腰痛対策に繋がらない理由から紹介していきます。
高反発というだけの敷き布団では腰痛対策に繋がらない理由
腰痛を患っている方は、敷き布団の良し悪しによって目覚めた時の腰や背中の痛みは異なってきますし、腰痛が改善させるのか悪化するのかにも関わってきます。
そんな中で、現在では低反発や高反発などの睡眠に対して様々な工夫が施された寝具が発売されており、寝具選びの選択肢も幅広くなっています。
ここで気になるのが腰痛持ちの方に向いている寝具なのですが、体が沈み込む低反発の敷き布団だと寝返りをうちにくくなり、動かない時間が長くなると姿勢が固まってしまって目覚めた時に腰に痛みを感じやすくなります。
そのため、腰痛持ちの方には低反発よりも高反発の敷き布団がおすすめとなっています。
しかし、寝返りしやくすればいいというものではなく、寝汗対策も同時に行わないと汗で全身を冷やしてしまう原因となり、腰が痛くなることに繋がってしまいますので、通気性や吸汗性にも寝心地と同様にこだわりたいところです。
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腰痛持ちの方に適している敷き布団の条件
腰痛に悩ませている方にとっては、長時間過ごすことが考えられる寝具選びは入念に吟味して購入したいところです。
しかし、敷き布団の場合は実際に6時間程度、寝てみないと分からないと思いますし、寝具売り場でそれを試すことも困難です。
そのため、あらかじめ腰痛持ちの方に適した敷き布団の条件を知った上で品質や価格を考慮し、短い時間の試し寝でも納得できるものを選びたいと思いますので、ここでは腰痛持ちの方に適している敷き布団の条件を確認していきます。
高反発の敷き布団
敷き布団における以前の流行りは、包み込まれるような感覚がとても気持ちいい寝心地の低反発の敷き布団に注目が集まっていましたが、腰痛対策ということになると低反発素材はあまり適切ではありません。
そのため、腰痛に悩まされている方にとっては高反発の敷き布団を中心に選ぶようにする考えが強くなり、寝返りのしやすさや、腰に負担をかけない正しい姿勢で横になれるなどのポイントをチェックし、その上で高反発の敷き布団を選ぶことが理想的です。
凸凹構造の敷き布団
敷き布団の表面が凸凹構造になっていると、寝返りを打つ際や体重移動した時に指圧やマッサージ効果に期待でき、腰や背中の血行促進に繋がりますので、起きた時の腰の重さや辛さを和らげる効果に繋がり、それによって良い目覚めが期待されます。
また、表面が凸凹構造になっていることによって体を点で支えることができ、背中から腰の間で圧迫させる箇所を分散することで患部への強い圧迫が解消されます。
吸汗性と通気性に優れた敷き布団
上記でも少しお伝えしましたが、腰痛対策を考慮すると素材や構造だけではなく、吸汗性や通気性などの機能性も敷き布団を選ぶ際の大切なポイントとなっています。
人は寝ているだけで汗をかくものなのですが、この汗が寝苦しさに繋がる原因の一つとなっており、寝ている間に無意識で掛け布団をはいでしまう場合があります。
そうなると、汗が蒸発する時に体温も同時に奪われてしまい、体全体が冷えてしまいます。
また、寝苦しくなって掛け布団をはぐ時は手や足を使う場合もありますし、寝返りを打って掛け布団から逃れる時もあると思うのですが、あまりの寝苦しさに無意識に俊敏な動きをしてしまい、腰の患部によくない刺激を与えてしまう恐れもあります。
それらを考えると、あらゆるリクスを排除するためにも吸汗性や通気性などが優れた敷き布団を選んでおくのが理想的と言えます。
腰痛の改善をサポートする素材が使用されている敷き布団
敷き布団に使用されている素材は好みで選んでも問題はないのですが、腰痛対策を考えると羊毛が使われている敷き布団が適しています。
羊毛布団は、夏は涼しくて冬は暖かく、吸汗性にも優れていますので、快適に睡眠環境を作ってくれるのが特徴の一つとなっています。
そんな羊毛を高反発素材の表面に使用することで、極端な高反発状態にさせない働きもありますので、腰痛持ちの方に適した反発力を作ってくれます。
また、ラクダの毛を使用しているキャメル素材も腰痛改善・予防に優れた点があり、通気性と保温性が高くて夏は涼しく、冬は暖かい使用感となっています。
そんな性質があるラクダの毛は、他の素材と比べると太めとなっていて弾力性がありますので、腰痛が慢性化していない方でも通常の敷き布団を使用すると背中や腰がいなくなってしまう方にもおすすめの素材です。
ただし、ラクダの毛は少し値がはる上に作り方によっては臭いがすることがありますので、キャメル素材の敷き布団を購入する際は品質に気をつけてください。
腰痛の種類で分かれる敷き布団の選び方
ここまでは腰痛をひと括りにしてお伝えしましたが、腰痛には様々な種類があり、それによって対策方法や予防対策が異なっていますので、敷き布団を選ぶ際も腰痛の種類を考慮しながら決めるのが理想的です。
この腰痛の種類に分けて選ぶ際のポイントの一つが敷き布団の硬さとなっていますので、ここでは敷き布団の硬さによって適した腰痛の種類を中心に紹介していきます。
敷き布団が硬めの方が適している腰痛の種類
腰痛の種類が筋膜性腰痛や椎間板症、椎間板ヘルニアといった前傾姿勢になった時に痛みを感じる腰痛の場合、寝姿勢も腰や背中が曲がらずにまっすぐ伸びた寝姿勢を保つのが望ましくなっています。
また、これらの腰痛の場合、仰向けで寝ていると腰に痛みを感じる時があり、横向きに変えると楽になることがありますので、寝ている最中も一定の部位に負担をかけ続けないように寝返りを多めに打てる敷き布団の硬さが適しています。
それらのことを踏まえると、筋膜性腰痛や椎間板症、椎間板ヘルニアなどの腰痛持ちの方は硬めの敷き布団がおすすめとなっています。
柔らかい敷き布団がおすすめの腰痛のタイプ
柔らかい敷き布団がおすすめの腰痛のタイプは、腰椎分離症、脊柱管狭窄症、すべり症などの腰を反らすと痛みを感じるタイプの腰痛となっており、これらの症状では患部に余計な刺激を与えないことが重要となっています。
そのため、あえて寝返りの回数を減らすような環境を作り、身体を横向きにして背中が丸まった状態で寝ることで楽になりますので、寝返りしやすい硬い敷き布団よりも寝返りしにくい柔らかい敷き布団の方がおすすめとなっています。
まとめ
腰痛対策を考えた敷き布団などの寝具選びは、使用者の体重や体格、腰の歪み具合、落ち着く寝姿勢、汗のかきやすさなど様々な個性がありますので、敷き布団の硬さや吸汗性などの機能性も人それぞれで理想的な敷き布団は若干の違いがあります。
そのため、この記事で紹介したことは一つと参考にして頂き、実際に購入する場合は寝具メーカーのスタッフや腰痛を診てもらっている主治医などの意見や助言を取り入れて購入するようにしてください。