身近な高級魚マダコをジギングロッドで手軽に狙う方法
夏になると旬を迎える魚の代表としてマダコが挙げられます。
しかし、このマダコは手軽に身近な場所から狙って釣れるにも関わらずまだまだ釣る人が少ないというのも事実です。
そこで今回はそんなマダコをジギングロッドで一風変わった釣法で狙う方法について紹介します。
タックル面についても簡単にではありますがまとめています。
目次
買うと高いマダコは身近な場所で狙える
マダコと聞くと皆さんはどのようなイメージを持っているでしょうか。
その見た目からあまり得意ではないという釣り人も多いのではないかと思いますが、マダコはどのような料理にも使えて栄養分が豊富に含まれていて、夏バテなどにも効果があります。
しかしながら、近くのスーパーなどに足を運んでその値段を見てみると、地域を問わずかなりの高値が付けられていて驚かされます。
ではどうすれば良いのかと言えば、実際に自分で釣ってしまえば思う存分食べることができます。
場所にもよりますが、マダコは外洋性ではないので波の穏やかな身近な堤防周りにも多く生息しています。
しかし、人気の堤防ともなればシーズンに入ると非常に多くの釣り人で賑わって、実績のあるポイントは連日仕掛けが入って肝心のマダコがスレてしまって思うように釣れないというケースも決して珍しくありません。
そこでおすすめなのが、道路沿いの波返しの上から狙う釣り方です。
浅場こそ意外な好ポイント
道路沿いの波返しから見ると、どこも海底がハッキリと目視できるほど浅いです。
まれに足元からえぐれるように深くなっているポイントがありますが、そのような場所ではこの釣りは成立しないので避けて下さい。
具体的な水深で言えば数メートル以内のポイントを中心に攻めていきます。
なぜ深場ではダメなのかと言えば、マダコの姿を上から目視できないからです。
上から海中を凝視しながら歩いていき、マダコの姿を見つけてからがこの釣りの本番です。
目の前に仕掛けを垂らして誘う
釣り方というのはとても単純で、見つけたマダコの目の前に仕掛けを垂らして誘いをかけます。
相手に食い気があればすぐに抱き着いてくるので、しっかりと仕掛けを抱えたのを確認してアワセを大きく入れると同時に少しでも早く仕掛けを回収して下さい。
目視できている状態なので、相手が飛びついてくると反射的にアワセを入れたくなりますが、そこはぐっと我慢しましょう。
ただ、マダコは非常に貪欲なので1度や2度針掛かりしなくても活性が高ければすぐにアタックしてくるので、チャンスがあるうちは何度も根気強く誘うことをおすすめします。
海底や岸壁に張り付かれると厳しい
マダコというのは実際に釣ったことがある人でなければ分からないのですが、小型のものでも吸盤の力というものは非常に強いです。
特に1キロを超えて2キロ級の大型にもなれば一度海底の岩や波返しの部分に張り付くとどんなに力を掛けてもそう簡単に外れるものではありません。
あまり無理に引っ張るとロッドが破損してしまう危険性もあるので注意が必要です。
誘いは上下の動きが基本
実際の誘い方としては軽く上下に揺するようにして下さい。
この時にあまり激しく動かし過ぎるとマダコに余計な警戒心を抱かせてしまいます。
特にエギングのようにしゃくり上げる動作というのは不要です。
取り込んでからも注意
他の魚類とは大きく異なって、陸上に上げてからも一切油断できないのがタコの特徴です。
マダコというのは海面から抜き上げて地面の上に置いてからも軟体動物特有の動きで自分で針を外そうします。
取り込んだ後は速やかに〆てクーラーや細かい網目のネットの中に入れて保管しましょう。
生きたまま入れて後で〆るという場合は、クーラーの蓋はしっかりと締めて密閉しておかなければ器用に僅かな隙間から蓋を開けて逃げ出す恐れがあるので注意しましょう。
太めのジギングロッドもしくはタコ釣り専用ロッドがあれば対応可能
具体的なタックルについてですが、ロッドは張り付こうとするマダコに主導権を握らせないパワーが必要となってきます。
その事を考えるとブリクラスでも対応できるハードなジギングロッドもしくはタコ釣り専用ロッドがあると良いです。
ちなみにロッドの長さは長いものほど広範囲を探れるのですが、操作性が悪くなるのも事実なので、自分が波返しの上に立って扱う上で支障にならない程度の長さを選んで下さい。
ちなみにこの釣りはあくまでも目視でアタリを取るので、竿先の感度というのはほとんど気にしなくて良いです。
食い込みというのも、腕全体で巻きつくようにしてアタックしてくるので一般的な魚釣りのように神経質にならなくても良いです。
両軸リールでゴリ巻きファイトがベスト
リールですが、この釣りはキャストして探るという場面が一切ないので、巻き取りパワーに優れた両軸リールをセットしましょう。
3000円も出せば十分なものが手に入るので、それ以上の高価なものは特に買わなくて良いです。
ラインは、PEラインは擦れに弱いので、ナイロンラインの8号~10号を用意しましょう。
先述のように繊細にアタリを取るのではなくてとにかくヒットすれば強引に引き剥がす釣りとなるので、上記のような太さは必要不可欠です。
糸巻量も足元を中心に探っていくだけなので、トラブルに備えて100メートルもあれば十分です。
タコテンヤとエサの組み合わせで誘う
仕掛けですが、マダコはエギでもエサを付けたテンヤでもどちらでも釣れますが、やはり釣果を求めるのであればテンヤ仕掛けが最高です。
エサにはエギでは決して出すことができない生エサ特有の匂いや質感があるのでアピール力が異なります。
エサは豚の脂身やカニ、イワシなど
テンヤに使用するエサというのは豚の白い脂身やカニ、イワシなど多岐に渡りますが、どちらかと言えば匂いが強いものの方が集魚効果は高いです。
カニはテンヤのサイズに合うものとなるとイシガニなどが挙げられますが、どこででも採取できるわけではないので、基本的にはスーパーなどでワタリガニなどを3尾ほど購入しておいて使用するという流れになります。
そういった意味では豚の脂身などは非常に入手しやすく食いも良いのでおすすめです。
一度釣れた場所は覚えておく
タコと言うのは不思議と一度釣れた実績場ではその後もずっと釣れることが多いです。
なので、釣り上げた場所というのをしっかりと覚えておくと次回以降も効率よく探ることが出来ます。
車道や海中への落下には十分に注意する
この釣りで1点注意したいのが車道や海中への落下です。
マダコを探すのに夢中になっていると波返しから足を踏み外したりバランスを崩すことも十分に有り得ます。
釣りをする際にはしっかりと足元に注意を払いながら、落下には十分に気を付けて下さい。
また、万が一の為にもライフジャケットは必ず着用しておきましょう。
こぼれた墨は洗い流す
この釣りではどうしてもタコを釣り上げた際に墨で地面が汚れることがあります。
その場合は放置せずにしっかりと海水で洗い流しましょう。
まとめ
今回は波返しの上を歩いて目視で狙うマダコ釣りを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。
この釣りは非常に簡単で、他の釣りとは異なってアタリからヒットするまで全て目視できるので大変面白いです。
また、道具立てもジギングロッドさえあればすぐにでも始められるのでとても手軽です。
少しでも興味がある人は安全面に留意して楽しんでみて下さい。